87ちゃんねる@三浦

三浦三崎の新聞屋が作る、自分勝手なブログです。何が出てくるかはお楽しみ!応援する横浜FCの話題やグルメ情報もありますよ♪

さようなら、オレの072

2006-04-11 04:55:49 | Weblog
長年、連れ添ったオレの愛車ホンダスーパーカブ・カスタム90「072」が引退した。
通常3年、5万キロが限界と言われる新聞屋のバイクの中で
距離こそ39,000キロほどだったけど
年数としては、この1月に8年目に入った「長老」だった。
車体こそ「アンタが洗車すると大雨になる」と言われているので、ボロだったが
(事実、雲ひとつない晴天でも、オレが洗車を終えると空はにわかに掻き曇り・・・なのである)
エンジンはすこぶる好調で「この分だと、今年も年越しかぁ?」と喜んでいた。
しかし、このところの人手不足で、かなりの部数を限られた時間に配らねばならず
ちょっとムリしたのが良くなかったらしい。
エンジンオイルは500キロほどでカラになり
なおかつ、いつ「ガツッ」といってもいいほどの気になる異音がしだした。
さらには、やたらとガソリンを食うようになった。
おまけに車体もヨレだして、ちょっとでも後ろに新聞を積むと
時速40キロ以上出すと真っ直ぐ走らなくなってしまった。
たぶん、前のフォークのシムが逝ってしまったのだろうが
もうこれ以上、金をかけてまで直すのもムダだと考え
やむなく「引退」を決めた。

カブの90カスタムは、はっきり言って「高速シティ・コミューター」であって
新聞屋など、荷物を積んでちょっと走って止まり、また走って止まり・・・という乗り方には向いていない。
確かに山坂の多い三浦半島では、カブの90は楽なのだが
クラッチを含んだエンジンの強度という点では、同じ90でもスタンダードの方が強い。
しかし潮風が強い土地柄を考えると、車体にプラスチックを多用しているカスタムの方が長持ちする。

だが、同時期に入れた90のエンジンには、根本的な欠陥があったようだ。
みんな早々に異音が出て、あっという間に入れ替えをしなければならなかったのだ。
世間では「永遠のベストセラー。世界の名車・スーパーカブ」と呼んでいるが
実はカブも、しょっちゅう細部に渡るマイナーチェンジを行っている。
だから、ちょっとでも車体番号が違うと、合わない部品がある。
それもマフラーやチェンジペダルなどの大きな部品に関しても、である。
ブレーキワイヤ、ウインカー、ブレーキシューなどの変更は日常茶飯事で
消耗部品でも買い置きするとムダがでる。
そんな関係で、車の当たり外れはけっこうあるのだ。
でも外れと言われながらも7年も持ったって事は、オレの乗り方が良かったのだろうか?
まあ、オイル交換だけはマメにしていたので、そのせいもあったのかもしれない。
よくオレが社員に言う事がある。
それは「新聞屋のバイクは、板前さんの包丁と同じ。これがイカれりゃ商売にならねえんだから、大切に扱えよ」

ギャンブル好きの人には「二七のカブ」
ちょっとスケベなガソリンスタンドのニィチャンには「オナニー」と呼ばれて親しまれた072。
何10台もの「同僚」を見送りつつ、頑張り続けた7年間だった。
愛着も当然あるのだが、限界となっては仕方がない。
趣味のバイクならレストアするのだろうが、仕事用はそうもしていられない。
配達中の故障などで、お客様に迷惑はかけられないからだ。
日曜朝の配達を最後に(月曜は休刊日だったので)オレの元を去った072。
だけど多分、その後は東南アジアあたりで、また走り出すんだろう。
(カブの90はタマがないので、高価で引き取ってくれるらしい)
まあ、とにかく心からの感謝を込めて「お疲れさま!」と言おう