前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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「東アジアの平和構築への提言」を深める―ー ASEANとインド太平洋情勢を中心に。日本共産党国際委員会 井上歩氏を講師に学習会。

2024年08月19日 | Weblog

 昨日は、「東アジアの平和構築への提言」を深める―ー ASEANとインド太平洋情勢を中心に。日本共産党国際委員会 井上歩氏を講師に学習会を開催しました。暑い中、多くのご参加、熱心な質疑でした。

 井上歩氏は、赤旗編集局入局後、ハノイ特派員、日本共産党国際局員、ベトナム語通訳、党国際委員会。マハティール元首相やインドネシア元外相などの要人インタビューをおこなってきました。当時の志位委員長、田村副委員長らとともにASEAN各国にも訪問しています。

 井上氏はたっぷりと、「大戦後30~40年間武力紛争の中心地だった東南アジアで分断と敵対から平和と協力の地域への劇的な変化」「平和のルール共有を可能にしたのは対話の習慣、軍事に頼らず平和を創るASEANの努力」「中国の南シナ海問題、海洋秩序は国際法に基づくべき国際問題。南シナ海問題の国際理解は10年で急速にすすんだ。比べて、日本とロシア、中国間などの領土問題は世界では知られていない」「インド太平洋での米中対立。ASEANの対応は対抗ではなく協力の地域へ、包摂の枠組みであり特定の国の排除はしない」「インドネシアの外交努力で22年11月にG20首脳会議。平和なくして繁栄なし+世界課題で連携+ASEANとの具体的協力、とのインドネシアのメッセージ。米ロが参加する枠組み考えられなかったが実現。ASEAN,AOIP支持」などなどASEAN、インド太平洋情勢を詳しく報告しました。

 また、日本共産党の外交ビジョンとして、「日本がやるべきは軍事的対応強化ではなく、ASEAN諸国と手を携え、ASEANインド太平洋構想・AOIPの実現を共通の目標にすえ、すでにつくられている東アジアサミットを活用発展させて、東アジアを戦争の心配のない地域にしていくための憲法9条を活かした外交」を強調。軍事対軍事では、攻め込まれる危険、巻き込まれる危険、攻め込む危険、不信と軍拡競争で戦争に陥る危険、まさに「夢遊病のように」戦争になる危険を告発。アフガンやイラクでも戦争で制圧しても問題は解決していない。ガザもウクライナも屈服しない。軍事的解決は不可能。外交を中心とした非軍事・平和的手段による積極的な平和創出を、などと呼びかけました。

 参加者からは、ミャンマーの軍事政権、フイリピンとASEAN、AOIPの動き、インド情勢、TACについて、中国の南シナ海への対応などなど質問が。ひとつひとつに丁寧に答えました。そのなかで井上氏は「マスコミ報道に惑わされないように。日本のメディアが東南アジアの主体性を書かない面があることは問題」とも指摘しました。また、中国については、「国際法違反をつづけることはできない。自分で自分を苦しい立場に追い込んでいる。いまの姿勢では世界で孤立していく」と批判しました。