股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

診察の真実

2008-10-16 13:52:05 | 診療のこと
診察の“まみ”ちゃんのことではありません。
しんじつ・・・大げさな言葉ですが、診察について知っていただきたいと思います。

皆さんの“怖さ”のほとんどは、不思議なことに病院の診察室で生まれているからなんです。


診察とは、患者さんの症状の原因を1つに絞り込む作業です。


“股関節痛”を起こす原因はいくつか考えられます。
そのいくつかの原因を、検査や測定を駆使して1つに絞り込んでいくのです。

たとえば、考えられる原因が3つあったとしたら、ある検査にて原因の1つを否定して、次の検査でもう1つの原因が否定できれば、残った原因が股関節痛の原因となるわけです。


股関節の診察で最も基本となるのは、股関節の触診です。
専門的にはスカルパ三角の圧痛を確認することでしょう。
これは、触診でないと確認できません。
もちろんレントゲンには写りません。

股関節の診察の基本中の基本なんです。


筋肉も痛みを出しますので、筋肉の触診も基本です。



私は手術に反対しているわけではないのですが、このような基本的な診察が行われないまま「手術しかない」と言われる場合が多いので、納得がいかない時は反対することもあります。



股関節痛の原因はいくつかあるのですが、その原因1つ1つで治療法が異なるのです。

ですから、もしも診察の結果から導き出された原因が間違っていたら、間違った治療が行われることになるのです。


納得がいかない・・・という意味がわかっていただけると思います。



診察の真実を患者さんが理解していると、先生の診察も変わってくるかも知れません。

先生方も、たいへん時間のない状態で仕事をしています。
レントゲンだけで診察を済ませたい気持ちもわからないではないのですが、触診や痛みの具体的な場所を知るのにはそれほど時間を要しませんので、ぜひ患者さんの股関節周りを触診していただきたいと思います。




・・・ね。




変形性股関節症を怖がらないでね