こんにちは
フリー保育士の木下千夏です
唐突ですが、みなさん!早寝早起き、得意ですか?
子どもの頃、「早く寝なさい」「早く起きなさい」と口すっぱく言われていましたし
学校の先生も、特に試験前など「夜はしっかり眠って勉強は朝に」と
朝型の生活を送るようおっしゃっていました。
当時の私は「早寝早起きは良いこと」と漠然とわかっているようなわかっていないような・・・。
けれども、保育士になってから読んだ本や参加した研修などで
早寝早起きが子どもの健やかな成長のために、とても大切なことだと学び
先生や親がそれほどに言うのには、ちゃんと根拠があったんだな~と理解しました。
もちろん、大人にとっても良いことがいっぱいの早寝早起き。
私自身とてもニガテなのですが、自戒の意味も込めて今回は早寝早起き、ひいては
規則正しい生活リズムを作ることが子どもの成長にどんな影響を与えるのかということをお伝えできればと思います。
私たちヒトは”昼行性”の生物、つまり「日中に活動して夜眠る」というのが本来の生活リズムで
体内時計が生まれ持ってそのようにプログラムされているのだそうです。
ではまず、朝の目覚めについて
朝の光を浴びることで体内時計がリセットされ、体温が徐々に上がって脳が覚醒し、
また、不安を抑えて精神を安定させたり集中力をアップさせる神経伝達物質(セロトニンというそうです)が分泌され
いきいきと活発に活動する準備が整います。
学校の先生が「勉強は朝に!」とおっしゃっていたのは、
朝の光に、脳をすっきりと目覚めさせ集中力を高める力があるからだったのですね。
次に夜の眠りについて
昔から”寝る子は育つ”と言いますね。
骨や筋肉など体の成長に必要な、その名もズバリ「成長ホルモン」というホルモンが
ノンレム睡眠と呼ばれる深い眠りの中でたくさん分泌されるそうです。
しかも、PM10時頃からAM2時頃をピークに分泌されるということなので
その時間帯にぐっすり眠っていることが理想です。
また、夜の暗い中で眠ることで多く分泌される「メラトニン」というホルモンもとても大切で
こちらは体温を下げ、深い眠りを促したり自然治癒力を高める働きがあります。
ただたっぷりと眠ればよいのではなく、眠る時間帯やお部屋の暗さなどが重要なのですね。
ちなみに、こちらは保育園での午睡の様子です。
すやすやとかわいらしい寝息を立てて眠っていました
人間は夜以外に、お昼の時間帯に眠くなる生体リズムを持っているそうで
この時間帯に眠ることで、夜の睡眠が良質のものになるということです。
園に通う子ども達は、午睡で日中の活動での心身の疲れを癒し、集団生活による緊張を緩和します。
体力に個人差もありなかなか眠くならない子もいるので、眠ることを無理強いはしていませんが、
そういう子もお布団に横たわり静かに過ごすことで休息をとっています。
(しろ組(5歳児)さんは、就学に向けて秋から午睡をなくし、静かな活動の時間にあてています)
お子様の心身のすこやかな育ちのために、
朝はカーテンを開けて朝の明るい光をお部屋にたっぷりと取り入れ
さわやかで気持ちのよい目覚めを誘えるとよいですね。
なかなかスッキリとは起きられないお子様には、お気に入りの音楽をかけてあげたり
軽いお散歩に誘ってみたり、朝ご飯に好きな物を用意するなど
できる範囲でのちょっとした工夫をプラスしてみてはどうでしょうか?
そして夜には、スムーズな入眠のために音や光の刺激で興奮させないような環境を作り
トントンしてあげたり、静かに子守唄を歌ってあげたり、
お人形やタオルなどお子様のお気に入りのものと一緒に寝かせるなど
各ご家庭・お子様に合わせ、毎日同じ「入眠儀式」を作るのもアリですよ。
【参考サイト】
早寝早起き朝ごはん全国協議会 http://www.hayanehayaoki.jp
乳幼児期からの子供教育支援プロジェクト http://www.nyuyoji-kyoiku-tokyo.jp/check_sheets.php