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七夕に「茨木のり子」を読む

2022-07-07 | 2022夏まで ~本~
おはようございます。

本日、七夕・・・
近所の飾りもアップいたしますが、記事とは関係なく・・・w
お許しあれ!



「茨木のり子~『言の葉』のいのり」(「文藝別冊」河出書房新社)を   読んでいます。

2016年に初版発行、読んでいるのは5月に出た、「増補新版」です。
没後20年になる今年、新版を出したのかもしれません。


詩を読まない人にも、茨木のり子は、石垣りんと並び、
よく知られた女性詩人ではないでしょうか。
教科書に載っていることも多いですものね。

かくいう私も、そのクチでございますw

茨木のり子も、ベストセラーとなった『倚りかからず』(筑摩書房)や
「自分の感受性くらい/自分で守れ/ばかものよ」
(『自分の感受性くらい』花神社)が、せいぜいでした。


ところが、何年か前から、
ときどき、詩集を手に取るようになりました。
この「茨木のり子」を読み始めたのも、そんな流れです。

本書はゆかりの人たちのインタビューやエッセイなども収められ
読み応えがあります。
すぐに読み切れるものでなく、興味のある頁から読んでいるところです。




詩人・吉原幸子との対談に、こんな一節がありました。
1986(昭和61)年、茨木61歳です。

「私、頭痛持ちで、これは持病と思ってたのに、
夫が逝って一年ぐらいしたら、頭痛が消えてしまっていたんです。
よほど心配してたのね。」135頁

夫は大病をいくつかしていたので、
25年間の結婚生活は「ハラハラが多かった」と語るほどです。
結局、夫は、妻が49歳のときに、逝ってしまいます。

茨木は、夫のことを、決して詩にしない・・・
ずっと、そう思われていました。

けれど、ひとりになって30余年、
夫を想う詩を書きためていたのです。
それが、遺言で、没後に出版された詩集『歳月』(花神社)でした。

『歳月』は、生々しくて、時に官能的。
「ばかものよ」の茨木のり子のイメージとは、全然違うんです。
何より、夫への想いがあふれ、何度読んでも涙が出ます。




さて、対談の1987年の時点では、
茨木が夫を想う詩を書いていることを、世間は知りません。
でも、現代のわたしは、そのことを知っています。

それゆえか、さらりと語った
「頭痛持ちだったのに、夫亡き後、それが消えた」
というエピソードに、妙に惹かれてしまいました。


わたしも、最近、胃がシクシクと痛むのです・・・

検査をしても異常がなく、医師は
「過敏性腸症候群もあるので、ストレスに弱いのでしょう」
と、おっしゃいます。

してみれば・・・
わたしを、これほど苛むストレスとは、何なのでしょう・・・?
・・・メンタル、弱すぎっ!

毎日、穏やかに過ごしているつもりでも、
なかなか「元気溌剌」というわけにはいかないようです・・・


「茨木のり子」という大風呂敷を広げながら、
こんなオチで、申し訳ございません。

また、いつか、茨木のり子についてアップできればなぁと
考えております。
その折りには、どうぞ、お立ち寄りくださいませ。

本日もおつきあいいただき、どうもありがとうございました。

*****************************
本日、七夕、早い梅雨明けに、
織姫と彦星の二人が会えることを期待していましたが、
ご覧のような曇天。はてさて・・・

会えない人を想い続ける・・・
七夕の画像は、この記事に、むしろふさわしいかも・・・w
と、タイトルも変えました。

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2 コメント

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Unknown (あっこちゃん)
2022-07-08 21:33:44
茨木のり子さんの詩はコーラスでたくさん歌っていますが
その人となりを知らないまま歌っていました。
どれもとっても素敵な詩なんですよね。
今度ご紹介のご本を読んでみなくっちゃと思いました。ありがとうございました。
一年に一回の再会のチャンス。毎年雨の時期でその大切なチャンスが中々実りませんものね。
でも、七夕の日の天気予報士さんのお話に
安心したり、夢が壊されたかも・・・と複雑な心境でした。
たとえ雨でも曇天の夜空でも
雲のもっと上での出会いなのできっと毎年あの二人は会えてますよ。。。ですって。
どう思います〜?
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Unknown (mkdiechi)
2022-07-09 06:35:16
あっこちゃん、コメントをどうもありがとうございます。

茨木のりこさんの詩は、どんなコーラスになっているのでしょう?
どうぞ、ご紹介くださいませ♫
きっと力強くて優しい素敵な曲だろうなぁと、楽しみです。

『歳月』は何度読んでも泣けてなりません。
そっと紡ぎ続けた、亡き夫との時間・・・
年々、胸にしみるような気がしています。

七夕の天気予報士さんのお話・・・
なに、それ!?
と思わず叫んでしまいました。
そりゃあ、科学的には、そういうことなんでしょうけれど・・・
夢がないなぁ・・・
会えるかしら、どうかしら・・・というハラハラドキドキが
切ないけれど、明日につながっていくのにね・・・
わかっちゃいないですね!
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