最後に思うこと!

マンドリンに出会って55年いろいろありました。

はるか昔に・・・

2019年08月23日 | 思い出
50年近く前、私がドイツに行く前に今はなき「フレット楽器オザキ」の京都・東山五条の小さなお店で少しだけマンドリンのレッスンをさせてもらっていました。その頃習いに来てくれていた同志社女子高マンドリンクラブ、同志社大学マンドリンクラブに入ったばかりの「タロウちゃん」、女の子ですが、小柄でおかっぱ頭をしていましたので?、私が知った時には、もうそういうアダ名がついていました。彼女の訃報を最近知りまして「はかなき青春」の曲と詩ともに、否応なしに昔を思い出していました。まだ65歳だったそうです。自分より若い人が亡くなるのは、辛いものですね。

青春とは?

2019年08月17日 | 思い出
青春
サムエル・ウルマン 岡田義夫訳
青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、
安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑や、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年
月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと、十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。
曰く驚異への愛慕心、空にきらめく星辰、その輝きにも似たる
事物や思想に対する欽仰、事に処する剛毅な挑戦、小児の如く
求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。

  人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる。
  人は自信と共に若く 失望と共に老ゆる。
  希望ある限り若く  失望と共に老い朽ちる。

大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして
偉力の霊感を受ける限り人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え、悲嘆の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、
皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、この時にこそ
人は全くに老いて神の憐れみを乞うる他はなくなる。


とは言え?

はかない青春

2019年08月17日 | 思い出
作曲家の壺井一歩さんに「朗読とマンドリン独奏」 ~ ヘルマン・ヘッセの詩句による 12 のスケッチ ~(委嘱初演) を書いていただきました。
以下の12編の詩から緑の部分を朗読してから曲に移ります。

2020年3月7日(土)14時
京都府民ホール アルティ
マンドリーノ・エレガンテ第20回記念演奏会 第2部で演奏します。

はかない青春
~ ヘルマン・ヘッセの詩句による 12 のスケッチ ~
1)告白(Geständnis)

私の友だちは、だれか?──
大洋の上空にまよった渡り鳥、
難破した船のり、羊飼いのいない羊の群れ、
夜、夢、ふるさとを持たぬ風など。

私があとにして来た道ばたに、
こわれた寺院や、荒れ放題で
夏のように茂った蒸し暑い愛の庭がある。
しおれた愛の身振りの女たちがいる。
八重の潮路がある。

それらは、声もなく、跡もなく横たわっている。
沈んでしまったものを、だれも知らない。
王冠も、栄華の時も、
キヅタにからまれた友のひたいも。

それらは私の歌に揺られて横たわり、
夜ごと私の夜の中に青ざめた姿をほのかにあらわす、
私のやせた右手がせわしく
鉛筆で私の命をかきまわすと。

私はついぞ目標に達したことがない。
私のこぶしはついぞ敵を圧倒したことがない。
私の心はついぞ満ちたりた幸福を味わったことがない。




2)エリーザベト(Elizabeth Wie eine weise Wolke …)

高い空に浮かぶ
白い雲のように
あなたは、白く、美しく、遥かです、
エリーザベトよ!


雲は行き、さまようのに、
あなたはほとんど気にとめない。
しかし、暗い夜中に
雲はあなたの夢に通うのです。

行く雲は銀色に輝くので、
その後は絶え間なく
あなたは白い雲に
甘い郷愁を寄せるのです。

3)霧の中 (Im Nebel)

不思議だ、霧の中を歩くのは!
どの茂みも石も孤独だ。
どの木にも他の木は見えない。
みんなひとりぼっちだ。

私の生活がまだ明るかったころ、
私にとって世界は友だちに溢れていた。
いま、霧がおりると、
だれももう見えない。

ほんとうに、自分をすべてのものから
逆らいようもなく、そっとへだてる
暗さを知らないものは、
賢くはないのだ。

不思議だ、霧の中を歩くのは!
人生とは孤独であることだ。
誰も他の人を知らない。
みんなひとりぼっちだ。

4)恋の歌 (Liebeslied)

私は雄ジカ、そなたは小ジカ、
そなたは鳥、私は木、
そなたは太陽、私は雪、
そなたは昼、私は夢。


夜、私の眠っている口から、
金の鳥がそなたのもとへ飛んで行く。
その声はさえ、翼はきらびやかな色。
鳥はそなたに恋の歌を歌う。
鳥はそなたに私の歌を歌う。

5)私は星だ (Ich bin ein Stern)

私は大ぞらの星だ。
世界を見つめ、世界をあなどり、
自分の熱火に焼け失せる。
私は夜ごとに荒れる海だ。
古い罪に新しい罪を積みかさねて、
きびしいいけにえをささげる嘆きの海だ。


私はあなた方の世界から追われ、
誇りに育てられ、誇りにあざむかれた。
私は、国のない王さまだ。

私は無言の情熱だ。
家ではかまどがなく、戦争では剣を持たない。
自分の力のために病んでいる。

6)取消し……(Rücknahme)

私は、あなたを愛する、とは言いませんでした。
私はただ、握手をして下さい、
そして私をゆるして下さい、と言っただけです。

あなたは、私に似ている、
私と同じように若くやさしい、と思われたのです。
−− 私は、あなたを愛するとは言いませんでした。


7)少女がうちですわって歌う(Das Mädchen sitzt daheim und singt…)

白い雪よ、冷たい雪よ、
おまえは遠い国で
わたしの恋人のトビ色の髪の中に、
わたしの恋人のいとしい手の上に落ちる。

白い雪よ、冷たい雪よ、
あの人も寒くはないかしら?
言って、あの人は白い野原に寝ているの?
それとも、暗い森の中に寝ているの?

白い雪よ、偽りの雪よ、
私の恋人を憩わしておくれ!
一体なぜおまえはあの人の髪をおおい、
あの人の目をふさぐの?

偽りの雪よ、白い雲よ、
あの人は死んではいない、
きっと捕らえられて、
水を飲み、パンをたべているに違いない。

きっと、まもなくあの人はもどってくる、
もう家の外に立っているかも知れない。
私は涙をふかなくてはならない、
でないと、あの人を見ることができないから。

8)はかない青春 (Jugendflucht)

疲れた夏が頭を垂れて、
湖に映った自分の色あせた姿を見る。
私は疲れ、誇りにまみれて歩く、
並木道の影の中を。

ポプラの間をおどおどした風が吹く。
私の後ろの空は赤い。
私の前には、夕べの不安と、
−−−− たそがれと −−−− 死とが。

私は疲れ、ほこりにまみれて歩く。
私の後ろには、青春がためらいがちに立ちどまり、
美しい頭をかかげ、
これから先はもう私と一緒に行こうとしない。


9)病気 (Krankheit)

夜よ、ようこそ!昼よ、ようこそ!
私は眠りにこがれる。私はもう起きていられない。
もう考えることも、泣くことも、笑うこともできない。
ただ眠りたい。
百年も千年も眠りたい。
頭上を星が移って行く。
私がどんなに疲れているか、母は知っている。
母はほほえみながらかがむ。髪の中に星が光っている。

母よ、もう夜を明けさせないで下さい。
もう昼が私の中にはいってこないようにして下さい。

白日の光はひどく意地悪で敵意を持っています。
私にはそれを言うことができません。
私は長い熱い道を歩きました。
私の胸はすっかり燃えてしまいました—
夜よ、開け、そして私を死の国に導け!
他に願いはない。
もう一歩も歩けない。
母なる死よ、手をかして、
あなたの無限な目をのぞかして下さい!

10)わが母に(Meiner Mutter)

お話ししたいことが、たくさん、たくさんありました。
私は随分と長いあいだ異郷に暮らしましたが、
いつの日にも終始私をいちばんよく
理解してくれたのは、あなたでした。

長いあいだあなたに差し上げようと思っていた
最初の贈りものを、私が
おどおどする子供の手に持つ今
あなたは目を閉じておしまいになりました。

それでもやはり、これを読むと、
自分の悲しみが不思議と忘れられるのを感じます。
言いようもなくやさしいあなたというものが
千もの糸で私を取り巻いているのですから。

11)回想 (Rückgedenken)

斜面にエーリカが咲いている。
エニシダが茶色のほうきのように見つめている。
五月の森がどんなに柔らかい緑だったか、
今日まだだれが覚えていよう?

どんなにツグミの歌とカッコウの叫びが
ひびいたか、今日まだだれが覚えていよう?
あんなに魅惑的にひびいていたものが、
もう忘れられ、歌いつくされた。

森の中の夏の夕べの祭り、
かなたの山の上の満月、
だれがそれを書きとめ記憶にとどめているか。
何もかももう散りぢりになってしまった。

間もなく君のことも、ぼくのことも、
知る人も語る人もなくなるだろう。
ここには他の人々が住み、
私たちはだれにも惜しまれないだろう。

私たちはよいの明星と
初霧を待とう。
神さまの知ろしめす広い庭で
私たちは喜んで咲き、しぼもう。




12)平和に向かって (Dem Frieden entgegen)

憎しみの夢と血の乱酔から目ざめたばかりで、
まだ戦争の電光と殺人の騒音に
目は見えず、耳は聞こえず、
身の毛のよだつようなあらゆることになずんでいるが、
疲れはてた戦士は
恐ろしい日々の営みをやめて、
武器から離れる。「平和!」とひびく、
おとぎ話の中からのように、子供の夢の中からのように。
「平和!」だが、心は敢えて喜ぼうとしない。
心には涙のほうがずっと近いのだ。


私たち哀れな人間は
善いことも悪いこともできる。
動物であると同時に神々なのだ!
苦しみと恥とが、きょうはまだ
私たちをなんと地面におしつけることだろう!

だが、私たちは希望する。私たちの胸の中には
愛の軌跡の
燃える予感が生きている。
兄弟よ!私たちにとっては、
精神に向かって、愛に向かって、帰る道が、
すべての失われた天国に向かって、通じる門が開かれている。

欲せよ!望めよ!愛せよ!
世界は再び君たちのものになった。