ヒーローたちの系譜
DENEALOGY of HEROS
東映が誇る特撮ヒーローである「仮面ライダーシリーズ」、「スーパー戦隊シリーズ」、「メタルヒーローシリーズ」。
テレビ放送開始70年を記念して、それらの作品の歴史や撮影で使われた小道具などを紹介する展覧会が放送ライブラリーにて開催中。
会期は2月23日(木・祝)~4月9日(日)で、入場無料。(一部を除いて写真撮影自由)
東映三大特撮ヒーロー
仮面ライダー
メタルヒーロー
スーパー戦隊
編集後記
私が子供時代を過ごした80年代は、勧善懲悪をテーマとした特撮ヒーロー番組は百花繚乱状態でした。
スーパー戦隊、メタルヒーロー、日テレ系ヒーロー、少年探偵団シリーズ、仮面ライダーBLACK、ウルトラシリーズの再放送などなど…
CGも使われず、特撮による迫力とリアリティのある映像に心を奪われ、感情移入と作品への没入感は深いものがありました。
今は、当時と比べて特撮ヒーロー番組が少なく、ウルトラマンの再放送も無いので、勧善懲悪という概念に触れる機会が減少しています。
そういった意味で、子供の人格形成に少なからずマイナスの影響を与えているような気がします。
また、両作品ともネタ切れなのか、デザインの複雑化(デザインのインフレ)や奇をてらった設定に活路を見出していて痛々しい印象を受けます。
勧善懲悪路線からの逸脱は子供の人格教育に対して望ましいとはいえず、過去作のリメイク路線も考える時期かもしれません。
さらに、コンプライアンスや予算の影響なのか、爆発やロボットの変形シーンなどがCGで描かれるようになり、重量感や空気感、リアリティが失われてしまっています。
そういったことと、外食テロやバカッターなどに象徴されるような昨今の若者の言動の乱れは無関係ではないような気がします。
ちなみに、個人的に残念に思っているのは、ギャバンのコンバットスーツが2012年以降、反射率の高い材質に変わってしまったこと。
光の反射によって、体色が黒っぽくなってしまっていて、本来のギャバンのカッコ良さが失われてしまっているように感じます。
ギャバンの最大の魅力である“鮮やかな銀色のコンバットスーツ”が台無しになってしまっているので、元に戻してほしいです。。
なお、本展示会では、デンジマン、サンバルカンなどのスーパー戦隊、ギャバンからジバンまでのメタルヒーローシリーズの台本の展示もあります。
入場無料とは思えない展示内容になっているので、80年代当時、スーパー戦隊やメタルヒーローにハマった人は来場をお勧めします――。