仙人譚 その2
本日4月10日は有限会社シューコーポレーションが平成元年1989年に設立して31年目の日です。
今のMZ技術を開発して特許申請したのが平成15年2003年で、取得が平成22年2010年です。
以来、「土を作る水」「むかしむかしの湧水をつくる浄・活水器」を掲げて平成13年2001年に日本水道協会JWWAの活水器認証(平成22年2010年にその他に分類)を得て、畜産・農業・食品加工・施設・集合住宅・一般家庭に約3000台の装置を提供してきました。
ここに来て、ウイルスにこんなに人がやられる時が来るとは想像もしていませんでした。
ウイルスは全て自分では分裂したり増えたりすることができないので生命体とは呼べないものですが、自然界特に土壌の中には沢山存在している地球生命創成期からあるものと言われています。
仙人譚その1に紹介したように、ウイルスは他の生命体の細胞を宿主にして、細胞が脂肪を作るのに乗じて自分のコピーをつくる不思議な存在です。
日本には「他人の褌で相撲をとる」ということわざがありますが、むしろ「他人の稼ぎを横取りする」金貸しに似ているかもしれません。
しかし、ウイルスの素直なところは健全な宿主に自分をやっつける抗体を作られるとたちまち悪さをしないものに変身して土壌菌のネットワークにおさまってしまうところです。そういうことをウイルスは何億年もいろいろな姿で繰り返しているのだといいます。
健全な宿主は健全な水と土壌に触れていることで支えられています。
人間の体も土壌環境と一体になっています。「身土不二」体の壊れは土の壊れ、土の壊れは水の壊れ、水を正して土を正し、人体生き物を正すを願ってやってきました。
改めて、健全な水と土壌について書いておいた文章をアップします。
「自然水のポテンシャル」
「共存共貧の世界」(適正規模論 第14章 島津康男 387頁~)
「方々の沼やドブから採ってきた水をフラスコの中で培養していると、非常に安定した生態系が得られる。
クロレラ・らんそう(生産者)、原生動物・ワムシ(消費者)、バクテリア(分解者)がいっしょに暮らしながら、それぞれが一定の数を保って共存する。
およそ3週間経過して安定期に入ると、フラスコの中の生態系は直径2~3ミリのコロニー(集落)に分かれ、各コロニーは、クロレラ・らんそう・原生動物・ワムシ・バクテリアの総てを含んだ完全なワンセットの同じ構造をつくる。
構造の主体は毛糸状に絡んだらんそうで、中心部ほど密な構造になっており、その表面にはバクテリアやクロレラがらんそうの表面にしっかりとくっついている。すき間には、原生生物が泳ぎ回り、原生生物を食べるワムシは体が大きいため毛糸の中心へは潜り込めず周辺で生息する。
このフラスコの中の生態系は、」東北大学の栗原教授が発見したもので、教授は『ミクロコズム(ミクロの宇宙)』と名付けている。
ミクロコズムは、フラスコの容量を変えても単位コロニーの大きさは変わらない。コロニーの大きさが何によって決まるのかは今の段階では残念ながらわからない。
次に、1日に1分かき回すと各コロニーは壊れて、生息生物の総数が10分の1に減少してフラスコ全体が一様な単一構造になる。更に、3週間経過して安定すると、再びミクロコズムが出現する。自然の沼や川は水が常に動いているので、ミクロコズムが出現することはない。」
ということは、自然状態で通常は目にすることができないが、ミクロコズムのシステムは潜在的にポテンシャルとして存在しているのである。しかし、近年は、自然水を採取してもミクロコズムが出現しない水が多いという。
「土壌のポテンシャル」
「薄らとした毒との戦い」(7)惣川 修)
「土壌」は、腐植と鉱物と有機物とバクテリア・菌類、そして水からなる粒の形をしたものが団粒構造をつくって集まったものです。
一つの粒の直径は、0.001~0.2ミリ。空気の届きやすい地表から13センチまでの粒は大きく、1粒の中には4,000~100,000個の微生物が棲息しています。
その微生物たちはそこで生きていますから、それぞれが何かを吸収して代謝する活動の連鎖でつながった系をなしています。
その系は外に開かれており、侵入してきた物質を分子レベル、原子レベルにまで分解して、新たな土の材料になる物質に作り変えています。その作業は、巨大な化学工場にも匹敵する高度なものです。それを行う微生物群は、それぞれの地域の条件、即ち、水に溶け込んだ地盤の岩石の種類や気候によって異なっています。
団粒構造一粒の中には、鉱物が上の図のように水で接合した部分が必ず存在し、中心の水は4トンもの力で吸い出そうとしても抜けない力で吸着しています。この吸引力は、水の表面張力以上の力で結びついており、その力は微生物との共同作業で作り出されていると考えられます。
こうして「土壌」は「土壌」を作り続けているのですが、温帯に属する日本の風土では、このような「土壌」が1ミリ出来るのに100年は掛かっていると見られます。この「土壌」を人間が、人工的につくることは出来ないのです。
上の写真は、当社の前の更地に建築業者が除草剤を撒いて雑草を枯らした跡、地面がガチガチになっていたところへMZ通過水を撒いていたら、水が届いていたところだけにイネ科の草が生えて、地面も団粒構造を持った土壌に蘇った実例です。
土の団粒構造ができるのに「水」の質が関わっている証拠です。「土壌」は地球圏に棲息する総ての生き物を育んでいますが、それが出来る潜在的な力=土のポテンシャルはある質の水によって発現させることができるのです。
地球史上、何度もあった惑星衝突による放射能による地球規模の環境破壊を生命が棲息できる一定のバランスに復元したのも水と土のポテンシャルなのです。
地球環境の中に於ける持続可能な人間社会を考える場合には、自然水のミクロコズムシステムと土壌の団粒構造生成を壊さないことが必須の条件であり、取り分け「水」の質の維持が絶対に必要であります。
これからの社会システムをひとつひとつ作って行く時に、自然の水と土のポテンシャルのことを、いつも頭において考えてほしいと願う次第です。