日本語学校からこんにちは ~水野外語学院日本語科~

TOKYOベイエリア,市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「漢字で決まるよ。日本での生活は」というのがなかなか判ってもらえません…。

2018-03-09 10:51:43 | 日本語学校
曇り。

午前中は大雨で強風とのことでしたが、6時前から雨は小降りに、風はまだ強いけれども、心配したほどの降りではなかったので、まずはホッとしました。もうやんでいます。

しかしながら、風の生暖かかったこと。ムワッとしたこの空気は何とも言えません。「花寒」という言葉があるのも、「サクラ(桜)」のころには、こういうムワッが普通になっているからかもしれません。

早咲きの「サクラ」は別として、東京の(「サクラ」の)開花予想日は3月24日ごろとのことですから、もうちょっとかかりそうです。「ウメ(梅)」や「モモ(桃)」の花が終わってからということなのでしょう。

さて、学校です。

来日後3か月くらいで、各学生の「漢字」能力の有無が、比較的はっきりと出てきます。これは、「あ・い・う・え・お」から始めて、ちょうど『みんなの日本語(Ⅰ)』が終わったころになります。

だいたい、『Ⅰ』の終了時に、「N5」の漢字が終わり、『Ⅱ』終了時には、「N4漢字」が終わっているというのが一応の計画なのですが、「N5」の漢字の導入の時に、「書き順」や「跳ね」、「止め」などをきちんと覚えられたかどうかが一つの目安。それがしっかりと身についていなければ、「N5」の漢字は言うに及ばず、「N4」の漢字なんて、どだい無理な話。

それどころか、「ひらがな」「カタカナ」で、力尽きたという人もいるのです。中には、一年経っても、「カタカナ」まじりの「ひらがな」で五十音図を書く人もいますし、ある音が空欄になるという人もいます。まずは「ひらがな」は「ひらがな」として覚えておいて欲しいところなのですが。

インド圏の学生には「書く」という習慣が、元々「ない」という人が少なくありません。時々、「日本では漢字が書けなければ何も出来ない」ということを「聞き知っている」人も出現するのですが、そうではない人の方が圧倒的に多いようです。

ネパールやスリランカから来た人たちは、彼等よりも先に来ていた同国人が、「(日本の)文字」を適当に知っているだけで、専門学校を出た後、日本で働けた…という先例があることから、「日本は甘い。ちょろい、ちょろい」と考えて、やって来ているのかもしれません。

それで、漢字の時間も特別に設け(この学校では)、とにかく「(漢字一字の意味が分かったら)書け、書け。書いて覚えろ」と励ます教師とその時間を、適当にやり過ごせばいいと考えているのでしょう、多分。

こういう人に来られたら、こちらの叱咤激励も、教えるために費やす時間も徒労ということになりますから、「文字」を覚える気のない人には、実を言うと、ここに来てほしくはないのです。

しかしながら、選別しようにも、現地で会ったときには、ほとんど日本語が話せません。その上、皆、一様に、頑張ると言うし、今頑張っていると言うのです。そう言うように習っているのでしょう。それで、こちらも手を替え品を替え、いろいろとやってみるのですが、時々、鼬ごっこのような気がしないでもない…。人を見るというのは、日本人同士であっても難しい。その上、「人が人を見るなんて増上慢である、僭越である」てなことも、ちらっと頭を掠めてしまう。やらねばならぬことなので、しようがないから、面の皮を厚くして当たっているのですが。

(見るために)試験をするというのも下の策。数字に頼ってしまうと人をじっくりと見ることができなくなってしまうのです。しかも、日本語の勉強を始める時期が違うので、その時には大したことはなくても、来日後、こちらの言うことを聞いて、しっかり勉強してくれれば、どんどん伸びる人は伸びていく。

それに「話せたから」という理由でOKを出すのも考えもの。スリランカやネパールの人は、だいたい、すぐに「聞く」「話す」はできるのです。学校へ来なくてもアルバイトだけでもすぐにペラペラ話せるようになります。「みんなの日本語」レベルでしかないのですが。つまり、生活日本語です。アルバイト用の日本語といった方がいいかもしれません。

私たちが見たいのは、それ以上、いけるかどうかなのです。「N2」クラスまで行ける人が欲しいのです。このクラスには入れる人が多ければ多いほどいい。低空飛行ばかりしていると、伸びしろがある人まで、そこで満足してしまいます。これはまずい。せっかく日本に来てもっといろいろな知識や技能を身につけることができるというのに。

スリランカや行ったり、ネパールへ行ったり、ベトナムへ行ったりして、いくつかの学校を訪問しているのですが、本当に難しいですね。向こうにいるときは真面目であっても、日本に来ると彼等の親の給料よりも多くの金が手に入る。あるいは、面白いことが山ほどある。しかも簡単に…。すると、フワフワとしてやらねばならないことが見えなくなる。地に足を付けてというのが一番難しいことなのかもしれません、彼等にとって。

日々是好日
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