日本語学校からこんにちは ~水野外語学院日本語科~

TOKYOベイエリア,市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「桜が散ると同時に現れた『初夏』」。「入学式での、在校生による『通訳』」。

2009-04-14 07:16:30 | 日本語の授業
 今年も、呆けたように「桜が散ってゆく。こうして、今年の春も過ぎていくのだ。ああ、お名残惜しや」と、どんどん花から葉へと移行していく「サクラ(桜)」の姿を見つめていました。
 ところが、ふと、「葉桜」というより、葉の中に、ポツリと花の残映が残っているような「ソメイヨシノ(染井吉野)」の傍らを見ると、「八重(ヤエザクラ)」が咲き誇っているではありませんか。だいたい、今年の「サクラ」は、ありきたりの時間の観念で考えてはいけません。完全に時間が失われていたのです。今年の春は、何事も皆、同時進行形で進んでいったようにしか思われません。

 春、桜が咲く頃に、日本を離れてしまいますと、戻ってからが、ほんに気忙しい。もう、「ハナ」に追っかけられているような毎日でした。そんなこんなで、今年は、正真正銘、「花に明け、花に暮れ」るようなことになってしまいました。

 しかしながら、今朝、階段を下りた時、目に、紫の色が、飛び込んできたのです。「フジ(藤)」です。「桜」に気を取られているうちに、いつの間にか、「フジ(藤)」の花も満開になっていたのです。辺りを見回すと、「ハナミズキ」も満開。なんと「モミジ(紅葉)」まで、花をつけているではありませんか。もう、街中、花だらけ。花どころか、木々もあちこちで芽吹き、どんどんその緑の丈を伸ばしていました。

「木々 おのおの 名乗り出でたる 木の芽かな」(一茶)

こうなってしまいますと、もう、春とは言えません。完全な初夏です。初夏の姿です。

 今年は、「サクラ(桜)」が「三分咲き」くらいになってから、一度寒さがぶり返しましたので、花の付いていた期間が長かったのでしょう。そんなわけで、時間の感覚がずれてしまったのです。
 どうしても、「サクラ」が咲いている間は、人々は「サクラ」に酔ってしまいますから、他の花のことはなかなか気づきません。
 もっとも、今の状態で、これですから、もし、温暖化が、これ以上進んでしまうとしたら、日本は、いったい、どういう春になってしまうのでしょう。「サクラ」に踊らされる日本人は、どうなってしまうのでしょう。考えてみたら、随分怖いことです。

 さて、昨日は「入学式」でした。新しい人達は、スッキリとした表情で、私たちの話を聞いてくれました。「英語圏」の学生には、英語の先生が通訳を、「タイ人」の学生には、タイ人の在校生が、中国人の学生には、中国人の在校生が通訳をしてくれました。

 中国語の通訳を頼んだのは、例のおしゃまさん達です。私たちの話とほぼ同時進行の形で、言葉を換えていきます。いつの間に、こんなに上手になったのでしょうね。まとめ方も、なかなかうまい。なんだか、新入生にではなく、この人達に、ほろりとさせられてしまいました。

 とは言いながら、そろそろ、彼らの学んでいる日本語は、彼らが中国で学んできた知識を越えようとしています。これまでは、自分の知っている中国語に置き換えて、そのまま理解していたのでしょうが、これからは、そうはいきません。未知の領域になります。母語の世界を離れて、独り立ちしていかなければならないのです。

 そうなりますと、さて、どこまで、背を伸ばすことができますかしらん。

日々是好日
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