日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

昨日、「木枯らし1号」が吹きました。みんな、風の音の激しさにびっくりしていました。

2017-10-31 08:48:12 | 日本語学校
曇り

昨日、「木枯らし1号」が吹きました。「吹きました」とは、軽すぎる言い方と思われるほどの強さで、吹き荒れました。例年、こうだったかしらんと思ってしまうのは、最近の天気が、もはや「異常気象」といっても、「異常」に聞こえないほど言い古されてしまっているのかもしれません。「想定外」というのもそうなのでしょう。最初のころは、「専門家がこれを使うなよ」と、皆、怒ったものでしたが、今では「言い逃れ」にちょうどいい言葉となっています。

とはいえ、今年も、無事に、「木枯らし」がやって来ましたし、各地から、「初冠雪」やら「初霜」やらの頼りが届いています。

そして、今日、「ハロウィン」の日だとか。

これは、日本では「仮装行列の日」、あるいは「運動会の項目の一つ」となり果てているようで、宗教臭さは全くなくなっています。「楽しければいい」、「きれいだったらいい」のか、と、目くじらを立てる必要もなく、それぞれが当時の社会の要求から取り込まれてきたものなのでしょう。

「クリスマス」も然り、「バレンタインデー」というのもまた然り。

世相が暗いときには、パッと華やかに行きたいと思うでしょうし、家族の絆がアワアワとなりそうであれば、皆が一所に集まり、一緒に飾り付けでもし、達成感を味わい、プレゼントを交換し、互いを確認し合いたいものなのでしょう。

とはいえ、こうグローバル化が進んできますと、これもまた「おかしな国」と言われてしまうことになるのかもしれません。だいたいキリスト教徒といわれる存在は、この国にはあまり見られませんし。

古くからある「仏教」にしても、「神道」にしても、普通の日本人は、だいたい両方のお世話になっています。…どっちを信じているかと言われても、困ってしまうし、では、信じていないのかと言われても、困ってしまう。だいたい、そういうものではないのです…。

近くにお寺がなければ、神社にお参りをし、神社がなければ、近くのお寺に参る。あるいは、旅行先で見物かたがたお参りをする。対象が何であってもいいのです。何かに「祈
る」という行動自体が宗教と言える…ことになるのかもしれません、ここ、日本では。

もっとも、かつては、日本でも、仏教の信徒同士、血で血を見るような争いもあった。それぞれの宗派で殺し合うようなこともありましたし、罵り合いなども日常茶飯事だったでしょう。だから、今のこの状況を私はとてもいいことだと思うのです。

「我こそは善なり」とか、「絶対の存在」「真理」とかを声高に叫びさえしなければ、この地はとても暮らしやすい…となるでしょう、どの宗教を信じる人たちにとっても。

で、異国から来た人たちのことです。話は、勉強に移ります。

一口に「非漢字圏」とは言いながら、漢字を覚えようとする人たちが比較的多く集まった時と、全く興味を示さない人が大半を占めた時とで、授業のやり方も異なってきます。とはいえ、漢字が読めなければ、文章題は全滅ですから、「N3」合格が、せいぜいなのでしょうが。

これは、本当に不思議だったことなのですが。もっとも、今では全く不思議とは思っていません。そういう人が何人も出たのです。授業中はいつも寝ている、漢字にも興味を示さない…にも関わらず、アルバイト先で重宝がられるほどには、日本語が聞き取れ、話せる…そういう人なのです。学校での勉強をほとんどしていなくて、「N3」に合格する人というのは。

おそらく、「N3」レベルの文章題であったら、平仮名を拾い読みし、テーマやキーワードを想像し、おそらくはこうであろうと推測して答えていけば(四択ですから)、全問正解とまでは至らずとも、合格点くらいには達せるものなのでしょう。

ヒアリング力だけでもどうにかなれるというのが「N3」試験の良さなのかもしれません。これは「非漢字圏」の人にとっては朗報です。

けれども、もし将来的に「N2」、「N1」を目指すのならば、漢字は必ず覚えなければなりません。また、日本の会社に入り、それなりに活躍したいと思うのであれば。

日々是好日
コメント
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