日本語学校からこんにちは ~水野外語学院日本語科~

TOKYOベイエリア,市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「『受験シーズン』の始まり」。

2011-10-28 08:23:31 | 日本語の授業
 晴れ。今朝も秋晴れです。毛糸のセーターが恋しく感じられたくらいですから、気温もかなり低かったのでしょう。とはいえ、昼には20度くらいになるそうですから、体調を管理するのも、難しいことでしょう。風邪をひいた…という学生もチラホラ出てきているようですから。

 ふっと思います。異郷で、異文化の中で暮らすというのは大変なことなのだなあと。

 社会の慣習がそれほど違わないところであったら、まだ言葉の問題で済みもするでしょうが、そうではなかった場合、特にここでは毎日叱られると言う目に遭うことだってあるのですから。

 これも、教師側の意図をくみ取れる人が、あちら側に一人でも生まれていれば、一ヶ月ないし二ヶ月の間に、なんとか、それなりのルールができるのです…が、一つの国から来た人達にクラスの大半が占められてしまうなると、教師の側の肉体労働たるや、ただ疲れたでは終わらなくなってしまいます。夜、何度も目が覚めてしまう、あるいは寝られないということにもなり、不機嫌な顔で彼らと対さなければならなくなってしまいます。

 まあ、不機嫌な顔くらいは何とでもなるのですが、これが、疲れや睡眠不足から、声が出なくなってしまいますと、授業にも差し障りが出てしまいます。

 だいたい、わからない人には、いくら言ってもわからないのです。ただ嫌われたくないという気持ちが、(彼らの側に)強いというのが救いでしょうか。最後は、そこから攻めていくしかないと思っているのですが。それでも、少しでも手を緩めると、教室中が溶けたバターのようになってしまいます。それを締めるのにまた、大声を出さねばならなくなるのですから、油断大敵(私の大声が聞こえないほど、大声で私語する女性というのを私は初めて見ました)。

 小学校から高校、また短大まで、同じように、授業中、大声で私語したり、(テストで)人の答案を見るのが当たり前という世界で育ってきた人たちには、そうしてはいけないという一事を教えこむでも、気が遠くなるような思いをさせられてしまいます。

 その上、彼らには、どうして(それが)叱られなければならないようなことなのかが、全くわからないときているのですから、大変です。しかも、私はそれを説明できる言葉を持っていません。(当然のことながら、日本語はだめです)ただ、彼らの国の言葉が話せたとしても、理屈として彼らにそれを理解させることができるかというと、私には自信がありません。

 まあ、それにしても、同時に、受験を控えている人たちの面接の準備があります。これは金太郎飴のように、皆同じことを同じような表現で言えるようになればいいというものでもなく、彼らの人柄や日本語での口癖、物言いなどを活かした表現を考えてやらねばなりませんから、それはそれなりに、時間(彼らとの対話)が必要になってきます。

 彼らが、これまでどんな人生を歩んできたのか、そしてどういう思いで日本へ来たのか、また日本へ来てからどういうことがあったのか、その上で、来日を今後悔しているのか、それとも、それなりの葛藤を経て、今では前向きに考えることができるようになっているのか。

 この最後の段階まで、彼らの内部でたどり着ければ、多分、面接のための準備は95%終わったと見ていいでしょう。

 後は、それを、彼らの性格、能力、癖などを考慮して、まとめていけばいいだけですから。

 今日は、また一人、8時頃に来ることになっています(まだ来ていませんが。もう一人は昨日までの作業が終わり、今頃は、願書を持って大学へと急いでいることでしょう。午後には大学院の先生へお願いに行く学生もいます。

 まだまだ、彼らの後ろには何人も控えています。つまり、今日が、受験シーズンの始まりなのでしょう。

日々是好日
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