日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「例年の『課外活動』」。

2010-04-23 12:35:21 | 日本語の授業
 今朝は小糠雨のそぼ降る中を歩いて参りました。

 民家の軒先には「フジ(藤)」の花房が、長く垂れ伸びており、雨の中で煙っています。薄紫か白の花房が多いようです。そのまま、歩いていますと、「ハナミズキ」の花がすでに満開を迎えていました。また、枝を落とされ、裸ん坊になっていた「イチョウ(公孫樹)」の樹も、若葉をつけはじめ、それが「小さき蝶」になりつつあります。「イチョウ」の街路樹の下には、きれいに剪定された「ツツジ(躑躅)」が植え込まれており、その「ツツジ」も、今か今かと出番を待っているように見えます。

 蕾が多く膨らみ、これはピンク、これは白、これは赤というふうに色合いまではっきり見えるようになっています。その根元をよくよく見てみると、どこかの鳥が運んできたのでしょう、ドクダミの葉がしっかりと茂っています。その上、その傍らを、よくよく見てみると、「ヨモギ(蓬)」まで初々しい緑を見せているではありませんか。

 街でヨモギを見かけるのは久しぶりのことです。普段見かけるのは、川沿いの土手っ腹とか、山里に自生している姿です。煉瓦に仕切られた檻の中に、しかもドクダミと共に生えているとは。街路樹の下には、またそれぞれの物語りがあるようです。

 さて、学校です。一月、二月、三月は、あっという間に過ぎてしまうとは、よく言われますが、四月もそのようです。

 「入学式」があったのは、先週のこと。やっと「ひらがな」と「カタカナ」を全員が覚えられたと思ったのに、やんぬるかな、もう来週から「ゴールデンウィーク」が始まります。(このクラスにも、勉強しそうにない人が若干名いますから)放っておけば、六日にニコニコしながら、「頭を空っぽにして」登校してくることでしょう。

 せっかく覚えた「ひらがな」「カタカナ」を忘れないように、宿題もどっさり出してやりましょう。連休明けには、テストをするぞと脅してもやらねばなりません。そうしなければ、この二週間、叱られ損ということになってしまいます。しかも、来週からは「漢字」も始まります。

 ただ、日本に来て、「勉強だけ」というのもつまらない。教室に閉じこもっていても、「見聞」は広まりません。下手をすると、(就学生というのは)学校とアルバイト先という点と点との往復で、この二年間を終わってしまいます。

 それで、地下鉄の乗り方、道の歩き方(何も注意しないと、皆、ダラダラと群れて歩いてしまうのです)、都内の土地勘などをつけてもらうためにも、一ヶ月か二ヶ月に一回、都内の観光も兼ねて、いろいろな所へ連れて行っています。ただ行き先は時々変わります。

 定番として、8月の「一日旅行(富士山か、日光)」と、12月の「ディズニー(ランドかシー)、それと「アジサイ(紫陽花)」の頃の「鎌倉か横浜」、「モミジ」の頃の「明治神宮」と「六義園」か「後楽園」。この学校は二年制ですから、二年で一巡のメニューです。

 その他にも、例えば、コンピュータを専攻にしたいという学生が多い年には、「メディア祭」に連れて行ったりもしました。「フジ(藤)」が見頃を迎えていた時には「亀戸天神」へ行ったこともありました。「祭り」が話題になった時には、近所の「神輿」製作所へ連れて行き、神輿作りの現場を見せていただいたこともありました。卒業間近になれば、「朝日新聞社」や「東京江戸博物館」へ行き、日本の「現代」と「過去」を考える機会にしたこともあります。

 今回は、「新緑の候」ということもあり、「皇居」散策へ参ります。若い先生が、計画を立て、「皇居」散策コースと、解散後の「銀座」の地図を作成し、各自が一人でも見て回れるようにしてくれました。「課外活動」のための準備は万端整っています。あとは来週になって説明と注意をすればいいだけです。上のクラスには、別に「城」の解説をするつもりです。

日々是好日
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