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間欠的断食が2型糖尿病に効果的かもって 脂肪肝対策にも使えるなあ

2018年11月02日 | 脂肪肝・脂肪肝炎
 
間欠的断食が2型糖尿病に効果的かもって

食事量を減らすことが2型糖尿病をよくすることはよく知られていますが、一日おきの24時間断食(といっても超低カロリーの低炭水化物を夕食に取る)や1週間のうち3日間絶食(これも夕はちょっと取る)によって、インスリンをやめたり、薬を減らすことに成功したという報告がありました。
今外来で、3食から2食、2食から一食週1回でも2回でもいいからたまにやってみましょうってすすめているのでまさにこれに近いことが効果的な実感をうけています。おなかが空いたときは卵やチーズを食べたりしていいですからって感じで。
現代の食事の食べ過ぎ的な面を少しでも減らすことは大事なんだと思われます。

以下ケアネットさんからーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2型糖尿病治療に間欠的な絶食が有用か
提供元:HealthDay News* 公開日:2018/11/02
 2型糖尿病患者は間欠的な絶食によって良好な血糖コントロールが得られ、インスリン治療や一部の血糖降下薬の服用を中止できる可能性があることが、スカーバロー病院(カナダ)のJason
Fung氏らが実施した小規模な研究から示された。詳細は「BMJ Case Reports」10月9日オンライン版に発表された。
 この研究は、40~67歳の3人の男性2型糖尿病患者を対象としたもの。参加した患者の糖尿病罹病期間は10~25年で、複数の経口血糖降下薬を服用し、インスリン治療を行っていた。また、3人とも高血圧や高コレステロール血症を合併していた。
 参加した患者には、まず、絶食療法の管理法や安全性などに関するトレーニングセミナーを6時間受けてもらった。その後、3人のうち2人は1日置きに24時間絶食させ、残る1人には1週間のうち3日間絶食してもらい、7~11カ月にわたり継続してもらった。
 絶食日には、お茶やコーヒー、水、スープなどほとんどカロリーがない飲み物と超低カロリーの夕食のみを取ってもらい、その他の日には昼食と夕食を取ってもらった。なお、食事を取る際には低炭水化物のメニューが推奨された。また、平均で月2回の診察を行い、血液検査で血糖コントロール状況を評価したほか、体重や腹囲、血圧を測定した。また、必要に応じて薬剤の調整を行った。
 その結果、絶食を始めてから1カ月以内に、3人ともインスリン注射を中止できたことが分かった。うち1人については、開始からわずか5日でインスリン注射を中止していた。また、3人のうち2人はその他の糖尿病治療薬の服用も中止でき、残る1人は4種類のうち3種類の服用を中止できた。さらに、3人とも体重は10~18%減り、腹囲は10~22%減少したほか、HbA1c値は6.8~11%から6~7%に改善した。低血糖エピソードは3人とも認められなかった。
 これらの結果を踏まえ、Fung氏らは「24時間の間欠的な絶食により、2型糖尿病患者のインスリン抵抗性が改善したり、糖尿病治療薬の使用を中止できることが分かった」と述べている。また、間欠的な絶食によって体重や腹囲が減少し、良好な血糖コントロールが得られたことで、「将来の糖尿病合併症のリスク低減につながる可能性がある」と同氏は指摘している。
 一方で、Fung氏らは「今回の研究は小規模な観察研究であるため、絶食療法は2型糖尿病治療として確実に有用だと結論付けることはできない」と強調している。しかし、「米国やカナダの成人の10人に1人が糖尿病である現状を踏まえると、今回の研究結果は注目に値するものだ」と話している。
[2018年10月10日/HealthDayNews]
原著論文はこちら
Furmli S, et al.BMJ Case Rep. 2018 Oct 9;2018.

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