一つの状況にフォーカスする「正義」ではサイズが足りない
無数の状況がつくる「状況のクラス」を相手にするには
定点観測する「正義」とは別の拡張されたスコープが要る
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天上に戴く集合的価値(真善美)に照らされて地上を生きる
この構図において生を営むかぎり、必然的に
天の視線は地上を審問し、査定し、裁く神の視線になる
全知、無欠の価値を天上に掲げるかぎり
地上の生はつねに瑕疵的であり、修正を求められる対象となる
(一方向的な改善命令、修正義務)
この構図を逆転してはじめて地上の生は息を吹き返し
天上の価値は地に降ろされ、修正可能性に開かれた合意項となる
「悪法は法に値しない」という集合的コードの修正契機は、
法全体を対象化する〝法の外〟の視線から訪れる
この視線は地に生きる生のリアルからだけ生まれる
地上の生の展開本質にかなう社会体をつくり上げるには、外の視線
超越化した社会体の価値と論理に呑み込まれない
新たな合意項として社会体を修正へ導く不逞な視線を必要とする
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