はと@杭州便り

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五年陳(wunianchen)

2008-08-21 23:51:47 | 中国企業で働く
来週で、私もついに「五年陳」である。

「五年陳」とはお酒の「5年モノ」の意味で、うちの会社では勤続丸5年を迎えた社員のことを指す。
うちの会社は創業10年に満たない若い会社だし、この2~3年で急速に規模を拡大したので、勤続5年以上の社員は少ない。
そこで毎年勤続5年以上の社員に対しては、奨励の意味で「五年陳」の記念品が授与される。
噂だが、去年まではさらに社内株の授与もあったらしいが、今年は去年より人数が多い上、会社の手持ち株も少ないらしいので、あるかどうか…

代わって去年から、会社の有難い思し召し(?)により、「五年陳」の社員を対象とした約一週間の社員研修、もとい、思想教育研修が行われるようになったらしい。
研修には、新人研修のときにもやらされた、悪夢のフィールドアスレチックも含まれるそうである
5年も勤めている社員は、普通ならもう、ちょっとした管理職になっていることが多いので、「管理職研修」の意味合いもあるのだろうが、
何年勤めようが「お雇い外国人」(つまりヒラの私には何の関係もないと思うのだが…
今年は身重であることを理由に研修をパスできるかもしれないが、来年お呼びがかかるのではないかと思うと、考えただけで恐ろしい。。

この一年で、職場の環境は大きく変わった。
わずか9人だった部署は今や100人にせまる規模となり、日本人の新人も2人、入社した。
日本にも事務所ができて、日本のマスコミにも取り上げられるようになった。
…といっても、会社の本質的な体質は「国際化」どころか、むしろ人数が増えたことでますます「中国化」しているのだが

この「中国化」のことを、うちの相方は「K産党化」「中国国営企業化」と呼び、
同僚のAさんは「創●学会化」と呼んでいるのだが
日本人の人に説明するのはとても難しい。

強いて言えば、
「企業に勤めている」というより、
「間違って新興宗教のサティアンに収容されてしまった」というべきか…

まあ、そんな中でも、仕事に関してはこの一年で随分精神的にラクになったと思う。
会社や同僚や中国(?)に対する不満をあげれば相変わらずキリがないが、日本人があと2人増えたことで職場でグチを言える仲間ができたことが大きいかもしれない。

中国人の新人も大量に入社して、もうどうしようもない人も多いが、中には少数だが優秀な人もいて、こちらの考えを理解してくれる人も現れつつある。人数が増えた分、しょーもない嫌がらせと嫉妬に燃えていた管理職の面々も、私に構わなくなってきた。

よくもまあ、こんなオール中国人の中国企業で5年も続いたもんだと自分でも思うが、
この5年、上海や北京ならともかく地方都市ではなかなか転職の機会もなかったし、
結婚後は「私一人で他の町へ転職」、という選択肢もとりあえず封印してきた。
3年目あたりからは「年季奉公明け」を意識しはじめ、
妊娠した今となっては、「とりあえず産休まで働ける職場さえあればいいや」という風に、私自身の仕事に対する意識が変わったのが、5年も続いた一番の理由だと思っている

11月上旬には産休に入るので、ここにいるのもあと3ヶ月を切った。
産休後復帰できるかどうかについてはまだ灰色、という状況だが、とりあえず残り少ない産休までの時間を勤め上げようと思っている

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2 コメント

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Unknown (DaDao)
2008-08-27 16:39:28
五年陳おめでとうございます(?)
中国企業5年すばらしいと思います

傍からみると日本で言うところの一流・大手・上場企業にしか見えませんが、大手であればあるほど、たぶんK産党と一緒で、しめつけが必要なんでしょうね・・・
まとめるための思想教育、なんでしょうね(笑)


お体大切にしてくださいねー
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Unknown (はと)
2008-08-29 17:40:56
>DaDaoさん

ありがとう~~!!
この5年、なんとかかんとかやってこれたのは、相方の存在も大きかったと思います。

最低な上司にめちゃくちゃ理不尽な理由で最低評価をつけられたときは、相方が抗議文を書いて私の名前で人事と会社上層部へ直訴してくれたこともありました。
…日本なら「和」の精神で周囲と譲り合ってやっていけることもあると思いますが、やっぱり中国では戦わないと、自分の最低限の権利すら守れないこともあります。ガイジン、なら尚更。
お陰で言い返すための中国語も上達しました(爆)

外資系は知りませんが、中国の大手企業ってやっぱりK産党化(または国営企業化)するしかないんじゃないかと思います。
…だって、モデルがそれしか無いから…(::)。
そしてK産党とつながりを持って、仲良くしないと企業が発展できないのも事実です。
見た目はおしゃれで国際的なIT企業(??)でも、中身は……。

とりあえず産休まであと少し、がんばります!
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