老母は自営業で働き続けた人で、人に頭を下げる事を知らない。
自営の小さな工場の為なら、家族が犠牲者になっても構わないスタンスで生きた人。お金が全てで、お金で人を支配しコントロールするのが当たり前の人。
引退後も工場と銀行、身内の対応に支配を続けていた。
しかし80才を過ぎた頃から、周りは離れて行った。お金で支配が効かなくなった肉体と人脈に戸惑い、挙げ句87才で痴呆を加速した。
心臓を痛めた過去がある私では、倒れても起こす事も出来ず、私に支配を行使する日常に私のメンタルも限界にきていた。
あれこれ策を練っても全て本人からも、相談した周囲からも助けては貰えなかった。先行き寝込まれたら私の肉体的負担がMAXになり共倒れになる・・そう思っていた。
それが、十字架上のキリストの御血に助けを求めて10日程経った頃、急に展開があった。
結果として、兄夫婦が引き取る事になり、本人もデイサービスに通う、週末は隔週で姉が預かるというオマケツキ。
あれ程無視を決め込んでいた輩が・・・。
これにより、私の家族からの学びは終了し次の学びに行く事になる。何の目処も立っていない。
今は老母の荷物造りと、部屋の片付けで手一杯になる。
老母が戻りたいと言い出すのは目に見えているので、十字架上のキリストの御血に助けを求める祈りは続けないと。
ただ、私は気力を使い果たしてしまった。疲れきっていた。