かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

意地悪ばあさん

2013-05-05 10:48:02 | わがうちなるつれづれの記

 五月の日射しは新緑に映えて、眩しい。

 連休はどこへもお出かけしなかった。

 お客さんが何組も来訪された。

 ちょっぴり、人が動いているんだなあ、と感じた。

 

 妻がブックオフから長谷川町子さんの「意地悪ばあさん」を

買ってきた。105円。「それは、いい」

 ゴールデンウィークは、これでいこう。

 

 意地悪ばあさんは、「そんなことは人として許されない」という

ようないたずらをカラッとする。

 「していいことと、悪いことがある」という、ぼくらのなかにある

許容範囲をものの見事にぶちやぶっちゃってくれる。

 こころのどこかに一抹モヤーとあるものを「あらら」と思う間に

白日に晒してくれる。

 おもわず笑いが生じる。これって、どんな笑い?

 

 ふだん子どもには、してあげたいという気持ちが出てくる。

 まさか、子どもに意地悪なんて、とってもできないとおもっている。

 ところが、どっこい。子どもがブランコ乗りたいと待っているのに

ああーなんということを・・・

 

 あとで、グルグル目が回る。


 女ごころは、分からない。

こんなのが、実際かどうかは、分からなくとも、人のこころの

奥、内面に関心がいかなかったら、面白さはでてこないだろう。

 誰もが、ちっとは、こころあたり、ありそうな。

  子どもだからって、容赦はしない。

 立派に、同じ気持ちをもった人間として対している。

 「子どもだから・・・」とかいう回りくどいものがない。

 

 あとで、「しまった」とおもうのが、意地悪ばあさんの真骨頂。

 

 ああ、なんという孤独!

 にもかかわらず、なにかギスギスしていない。

 親しい人たちでつくる、しみじみとした味わいが余韻に残る。

 

 ふだん、当たり前としている世界が「あれあれ、そんなことあり?」

という世界に触れると、こころが動く。

 意地悪ばあさんの言動には、なんでかじぶんのこころの奥に照明

があたる、なにかがある。

 

 「意地悪ばあさん」

 ブックオフで105円。いいねえ。

 


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