オークスは49年ぶりの無敗で制したカワカミプリンセス。桜花賞との二冠ではないにせよ、体調変化の激しい牝馬でのこの記録は非常に勝ちがある。桜花賞を無敗で制する馬はいるのは距離的なものもある。やはり2400mのオークスは厳しい条件ということ。2月末の阪神開催の開幕週にデビューした馬。3ヶ月あまりで牝馬の頂点にまで上り詰めた。スイートピーSという今までの好走ローテからまるっきり外れたコースを歩んできた馬。いろんな意味で規格外ということ。
2着のフサイチパンドラについては、あまり書くと言い訳になるので書きたくないが…。距離はいいと思ったが折り合いに難があると思った。福永Jが上手く乗ったというよりも、陣営の調教の効果と、押せ押せだった桜花賞とは違い、しっかり間隔をあけたローテーションも功を奏した。まともに走ればあれだけは走る。仕方がない。アドマイヤキッスはやや物足りなかった。追い込みが決まりにくい展開もあったか。キストゥヘヴンは距離はいいかと思ったが、桜花賞でしっかり仕上げた多少の反動はあったかも。ひと夏越しての戦いが楽しみ。
さて今週はダービー。混沌としているし、天気もなんともいえない感じ。一波乱起こりそうな雰囲気も漂うが。土曜日は中京で金鯱賞。
【中京11R:金鯱賞】
◎⑦エリモハリアー
○⑥ローゼンクロイツ
▲⑩コンゴウリキシオー
△⑤ブルートルネード
×③サンバレンティン
×⑧タイガーカフェ
この中京開催の最大級のレースという割りにはとても寂しいメンバー構成。別定のGⅡ競走とは思えないメンバー。まるでローカルの重賞のような感じ。実績、実力ともにこのメンバーならローゼンクロイツが抜けている。普通なら絶対の本命といいたいところなのだが、土曜日の天気予報は雨。この馬、2走前の産経大阪杯のときに重馬場で負けている。あの時は風も強く、雨もかなり降っていたので、厳しい条件だったのは確かも、伸びてこなかった内容は物足りない。良馬場で切れる脚を使える条件が最適。中京コースも悪くはないし、2000mも絶好。前走を見ると、やはり3200mは長いということ。中距離馬ということがはっきりした。申し分ないが雨だけが。金曜日は降ったりやんだりの名古屋の空模様。降らなければチャンスもその可能性は低い。少し評価を下げて対抗。
本命には武豊Jを配してきたエリモハリアー。昨年は夏の函館シリーズで大ブレークした馬。夏になると調子を上げるタイプだけに、これからの季節が働きどき。休み明けは過去3度あるがいずれも着外。その馬を初戦から狙うのは勇気がいる。ただ、今週の調教で武豊Jを乗せて、Bコースで自己ベストをマーク。ここ2週びっしりと追われており、仕上がりは万全といえる。このデキなら久々もこなしてくれそう。雨が降っても大丈夫とくれば一発期待したい。
コンゴウリキシオーは切れ味はないが、逃げて本当にしぶとい馬。前走も逃げたが、どうしても上がりが速くなってしまう新潟コースはこの馬には不向き。それだけに小回りの中京コースに替わるのはプラス材料。同型馬のブルートルネードとの兼ね合い次第も、好走するには条件の多いこの馬がハナを切ると見た。自分のペースでいければ粘るだけに、今回は逆転もあるはず。
ブルートルネードは前走の天皇賞は惨敗。レコードを作る要因になってしまった。あのペースで逃げれば潰れて当然。今回は距離短縮するだけに、巻き返しは必至。コンゴウとのハナ争いについての見解は書いた。天皇賞後もしっかりと乗り込んでおり、天皇賞の疲れはなさそうか。休みなく使われており、その辺は気掛かりも、好走の条件だけは揃っている。
過去5年で4勝とこのレースと好相性の佐藤哲Jの乗るサンバレンティン。前走は出遅れた上にスローペースのダブルパンチ。あれであそこまで走ったのだから評価はする。格下であるとはいえ、オープンでもやれるという地力は持っているはず。中京コースも得意で、この条件だからというのもある。久々の勝利を挙げたタイガーカフェもこのところの内容は良い。このメンバーなら連対圏は十分狙える。
【東京11R:欅S】
◎⑧タイキエニグマ
○⑯メテオバースト
▲⑫トウショウギア
△⑦オフィサー
×⑮カフェオリンポス
×①チョウカイロイヤル
×③サンライズキング
先週の準オープン戦の立夏Sは脚抜きのいい馬場だったとはいえレコード決着。今週も雨が降り脚抜きのいい馬場で行われるはず。ならばレコード、もしくはそれに近い速い時計の決着は必至。持ちと計も重要な要素になりそう。このメンバーでも東京での持ち時計は上位にランクされるタイキエニグマが1度叩いて2走目で勝機を迎える。前走でもよく追い込んではいるが3着まで。この馬の課題としてはやはりスタート。距離短縮する今回はスタートは重要。1400m短縮するのは好材料。この距離なら前走先着を許したメテオバーストは逆転できる。
そのメテオバーストが対抗。芝でも走るが、最近の競馬を見る限りではダートがベスト。前走は勝った馬のレース内容が良かった。この馬もよく走っていて力負けではないはず。1600~1800mがベストの馬だけに、この距離で時計の速い決着になったときに対応できるかが鍵。調教の動きはいいだけに、目下のデキは充実している。
トウショウギアはこのメンバーでは東京1400mの持ち時計は№1。自分のペースで逃げられれば強い馬。それだけに勝つか負けるか両極端。同型馬の出方が気になるが、この馬のダッシュ力なら、1200mを中心に使われてきた馬が相手でも大丈夫。ここ2走はGⅠで度外視できる。まして前走は芝。4層前の霜月Sの勝ち方は鮮やか。あの時と同じ条件。ああいったレースが出来れば強い。間隔は開いたが仕上がりは良好。
オフィサーも強烈な末脚を持っているが、発馬に難を抱えている。勝鞍は1200mが多いが、1400mは2戦してともに2着。1200mよりはレースがしやすいはずだし、スタートの遅れだって取り返せる余地は十分ある。少し時計がかかったほうがいいだけに、脚抜きが良すぎるのは困るのだが。ただ、東京コースは妙味がある。一発があればこの馬。
カフェオリンポスは57キロで出走できるのは有利。2走前も57キロで阪神1400mのオープン特別を勝っている。前走は59キロもあったし、2走ボケか。前々走でチョウカイロイヤルを一蹴した内容を再度見直したい。そのチョウカイロイヤルはここにきて地力をつけて、1戦ごとにレース内容もよくなっている。時計面が課題になってくるが、今のデキなら克服できるはず。前走も最速の上がりを使っているように、末脚は見どころ十分。そろそろ嵌ってもおかしくない。穴ならサンライズキング。57キロは楽ではないが、1400mがベストの馬。休み明けは走らないので前走は度外視。1度使ったことでの上昇も見込める。ペースも速くなりそうで、いい位置につけられそうなこの馬に展開の向く可能性はあるだけに注意したい。
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