鍼灸にとってバイブルと言えば「黄帝内経(こう
ていだいけい)」、そして漢方薬で言えば「傷寒
雑病論」ということになるでしょう。 これは薬に
重点を置いた中国の医学書ですが、日本の漢
方薬(和漢薬)の大本にもなっているものです。
黄帝内経が「素問」と「霊枢」に分かれて現代
にまで伝わっているように、「傷寒雑病論」も「傷
寒論(しょうかんろん)」と「金匱要略(きんきよう
りゃく)」に分かれて伝わっています。 一般に
傷寒論と言う場合は、金匱要略も含めていると
考えます。
「漢方」を書かれた石原明先生のお説では、黄
帝内経があまりに抽象的なので日本では重視
されず、病症と薬を対応させ、より実用的な傷
寒論が日本の漢方では中心になったということ
です。 実用重視は、日本の伝統なのでしょう。
ただ石原先生は西洋医として教育を受けられて
医学史を専門にしておられ、黄帝内経は陰陽
五行説によって観念的になったと非難されてお
られますので、一方の立場に立っておられると
言えるでしょう。 ですから、いくらかは割り引い
て読む必要はあります。
ていだいけい)」、そして漢方薬で言えば「傷寒
雑病論」ということになるでしょう。 これは薬に
重点を置いた中国の医学書ですが、日本の漢
方薬(和漢薬)の大本にもなっているものです。
黄帝内経が「素問」と「霊枢」に分かれて現代
にまで伝わっているように、「傷寒雑病論」も「傷
寒論(しょうかんろん)」と「金匱要略(きんきよう
りゃく)」に分かれて伝わっています。 一般に
傷寒論と言う場合は、金匱要略も含めていると
考えます。
「漢方」を書かれた石原明先生のお説では、黄
帝内経があまりに抽象的なので日本では重視
されず、病症と薬を対応させ、より実用的な傷
寒論が日本の漢方では中心になったということ
です。 実用重視は、日本の伝統なのでしょう。
ただ石原先生は西洋医として教育を受けられて
医学史を専門にしておられ、黄帝内経は陰陽
五行説によって観念的になったと非難されてお
られますので、一方の立場に立っておられると
言えるでしょう。 ですから、いくらかは割り引い
て読む必要はあります。