ネコ科としては珍しいメスや幼獣からなる群れ(プライド)で生活するライオン。東武動物公園ではそのプライドを園内で見ることができるよう2頭のオスと3頭のメスを同じフィールドで飼育しているが、その中から、1頭のオス(ストーム)と2頭のメス(リオとモカの姉妹)がプライドを形成、そのリーダーにオスのストームが就任した模様である。
このプライドの形成によって、出産の期待も高まっており、特にボスのストームとメスのモカの親密ぶりが見られている。
ライオンの群れは1~6頭のオスと血のつながりのあるメス4~12頭とその仔らで構成されるのが通常で、狩などは数頭のメスが協力して行い
メスがしとめた獲物を最初に食べるのはオスといわれている。
オスは狩を行わないで、群れを守ることが主な任務とされている。
東武動物公園の状況を見ると、餌を与えると真っ先に飛びつくのはメス2頭で、ボスのはずのストームはゆっくりと見守っていることが多い。
これまでもどちらかというとメス二頭が我が物顔といった雰囲気だったが、その感じは現在も強いようである。
ストームがメス二頭をかいがいしく面倒を見て、親密な関係を築いているように見える。
ただ、リオとモカのメス二頭も、悪い気持ちではないらしく
ストームに寄り添ったり
気を引く態度をとったりと微妙。
親密さが増せば、出産の期待も高まってくるだけに、ここしばらくライオン舎から目が離せない。
ところで、ストームと共にプライドを形作るはずだった、ストームと兄弟のパラッドは、仲間はずれにされて、すっかりふてくされた様子。東武動物公園のライオン舎に訪れたときには、ぜひともパラッドにも愛の手をさしのべてください。