宮代NOW(出来事編)

埼玉県宮代町及び周辺のもろもろ情報

住居址約100棟 古墳時代の宮代町の中心集落(?)の道仏遺跡発掘作業終わる

2011年07月20日 20時43分37秒 | 宮代ニュース

「こんなに狭い地域に幾重にも折り重なるように100前後の住居跡があるとは・・・」と、発掘にあたった学芸員もびっくりの、考古学的にも貴重な宮代町・道仏遺跡の発掘作業がこのほど終わった。

同遺跡からは、構造部材と見られる木製品をはじめ、集中的に土器類が確認された場所もあるなど、数多くの遺物も発掘されている。

これからは、発掘作業時に得られたデータの分析を進める作業に移るが、

発掘現場でのナンバリングでは、約100棟の住居址が確認されている。

また、土器類などもほぼ完全な形で発掘されたものも多い。

同遺跡から、間近なところに姫宮神社とその古墳があり、この集落と古墳が密接な関係にある可能性が高くなっている。

それだけに、当時の宮代町はもとより、近隣遺跡との関係など、これからのデータ解析と報告書の内容が注目される。

この遺跡の特徴は、住居跡が幾重にも重なって発掘されたことで、その数は100にものぼる点。

これらの住居址の詳細な解析はこれからだが、住居を改築したり、拡張したりするなどして、比較的長い間集落があったと見られ、物見櫓は確認できなかったが、かなり力を持った部族の集落であったのではないかとされている。

同遺跡は道仏土地区画整理地内にあり、今年度から住宅系の保留地処分が行なわれる予定で、ハウスメーカー等に一括売却し、この売却保留地街区で街並みを先行的に形成し、今後の地区内における「先導モデル」としていく予定となっている。

こうした事業動向をにらみながらの難しい発掘作業となった。