宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

部位別のアドバイス(その3)・・・わきとむね

2013年08月13日 06時40分58秒 | 診断と治療
昨日の夜はびっくりしました

夜の雷と大雨
国立にも大雨警報がでました。
猛烈な暑さとどしゃぶりに雷。
今年の夏の気候は容赦ありません。

さて。

そんな厳しい暑さの中。
わきと胸回りには当然たくさんの汗をかきます。
今年はひどいあせもやただれの患者さんが多いです。

まずは、ご注意いただきたいのは、衣服の素材です。
特に下着です。
皮膚の弱い方は、下着の素材に気を配る必要があります。
ポリエステルやナイロンなどの化繊は汗を吸わないので、むれやすく要注意
レースなども皮膚を刺激します。
皮膚に密着する下着は綿素材の汗を吸うものにしましょう。

わきは皮膚どおしが密着しやすく、汗がたまり長時間ふやけやすくなります。
その結果、やわらかいわきの皮膚は赤くただれます。
また、カビや雑菌が繁殖しやすいので、そのトラブルも起こりやすいです。
石けんで清潔に洗い、半袖の綿の下着を着て、わきの皮膚が密着しないようにしましょう。
汗取りパットもオススメですが、下着に縫い付けられているものが良いと思います。
汗取りパットシートなどはその紙繊維のかぶれのようなものもあるので、皮膚に合わない方もいるようですね。

汗っかきでかつ皮膚の弱い方は、着るものの繊維の種類やさわった感触に敏感になるべきですね。
冬や春に着ていたものと同じ下着などですごすと、アセモや湿疹、ただれの原因になる場合が少なくありません。

ただでさえ、暑さで面倒くさくなり、ついつい考えなくなりがちですが。
汗で皮膚がとても敏感な状態になっています。
毎日着るものに気を配ってくださいね



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部位別のアドバイス(その2)・・・ふともも

2013年08月12日 08時18分57秒 | 診断と治療
猛暑日が続いています

日本全国、そろそろ暑さによる疲労がピークになっていますね

紫外線の強さもさることながら、アスファルトからの熱風が、まるでサウナです
このブログでくり返し申し上げていますが、地面に近い小さなお子様はいっそう暑さにさらされています。
ですから、大人が日傘をさして日向を歩いていると、一緒に歩いているお子様が危険なことがあります。
そこでひとことアドバイス

日陰を歩こう!!・・・・・です。

木の陰はもちろん、建物の蔭や屋根の下などを選んで歩きましょう。
また。
公園の遊具や、駐車場などの金属のレールなど、信じられない高温になりますから、お子様が触らないように気をつけてください。
真夏の屋外でのヤケド。
こんなことも、最近の新しい病気です。

さて。
前書きが長くなりましたが。

今日は、ふともものお話。

ここは、汗がたまりやすい部位です。
ふとももの内側は、いわゆる股ずれと呼ばれる汗の刺激がおこるところです。
長時間座って仕事や勉強をしている人は、座って接触しているふとももの後ろ側にアセモやニキビのような吹き出物がでます。
ふとももの後ろ側は、実は汗がたまりやすく、かゆくなったり毛のう炎と呼ばれる細菌感染ができやすいのです。
股の付け根も、あせもやタムシ、カンジダなどがおこりやすいです。

なにしろ、室内の熱中症も問題となる昨今、室内での汗によるトラブルも増えています。
清潔に洗うことはもちろんですが、着るものに注意しましょう。
むれやすい衣服はやめて、通気性の良いきつくない服がオススメです。
細身のジーパンなどは、とてもむれます。
むしろ、サルエルのようなゆるい腰パンのほうがむれにくいです。
スカートは、裏地がむれる素材の場合があります。
むれにくい素材を選択してほしいですが、制服などでむりな場合は、長時間座っている際、スカートの内側にタオルを入れておくのも良いですよ。

最近は、男女ともにおしゃれなステテコが販売されていますね。
ステテコは昔はおじいちゃんの着るものという意識でしたが、最近のおしゃれなステテコはかわいいプリントもので、ちょっといけてる室内着にもなります。
綿素材なので、これをパンツやスカートの中にはいておくのがオススメです。
手先が器用な方は、安い可愛い綿の布で自分で作ってみるのも良いでしょう。
当然、ナイロン素材のガードルなども、すごくむれます。
素材に敏感になることが、大事ですね


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部位別のアドバイス(その1)・・・足

2013年08月11日 08時40分14秒 | 診断と治療
今日から私の夏休み

ネックレス作り、ブレスレット作り、ベスト作り、ストール作り・・・・・・を予定しています
今日は、この暑さの中を、材料調達にお出かけを予定いています。

お休み中は、皮膚の部位別に気をつけることをお話しします。

今日は、足

夏は、足の汗が増加し、さまざまなトラブルがおこります。

まずは、ミズムシ。
毎日石けんで清潔に洗いましょう。
ミズムシの方は、塗り薬をぬりますが、家族にうつさないようにするために、室内で靴下やスリッパをはくことがオススメです。
また、バスマットの共用は避けましょう。

足の汗の増加で、足に湿疹ができやすいですが、意外に盲点になりやすいのは、サンダルです。
サンダルは涼しいと思い込んでいませんか?。
今なお流行っているクロックスなど、ゴムのサンダルは、足の汗がたまりやすく意外にむれます。
薄手の綿の靴下をはくことをオススメします。

足の爪のひょうそも多いです。
深爪は駄目です。
夏は足がむくみやすく、汗で皮膚がふやけており、深爪をすると爪が皮膚にくい込みやすくばい菌が入ります。
化膿して指が腫れて痛くなります。
こういう場合は、足を石けんで清潔に洗い、爪がくい込まないようにテーピングで爪を開きます。
きつい靴は避け、深爪もやめましょう。

私ことですが、夏もソックス派です。
綿混素材の涼しげな靴下をはいて、サンダル・・・・・これが私の定番です。
ひやけも予防し、サンダルの跡もつきません。
靴ずれの予防もできて、一石二丁ですよ。
また、サンダルも汗がしみこまないので、きれいで長持ちしますね
そのせいか、私は夏のサンダルをかれこれ5年くらいきれいに履いていますね。

暑さが厳しいこの夏。
足のトラブルにお気をつけくださいね

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今までに経験したことのない・・・・・

2013年08月10日 15時52分40秒 | スキンケア
暑い!!・・・・・暑すぎる!!

今日、診療を終えて2時過ぎに屋外に出ると・・・・・もわ~っと強く立ち上る熱気。
アスファルトからの照り返しの熱です。
この暑さ、ハンパないですね。
都内は38度近いとか。
我慢の限度を超えていると感じます。

この夏、日本の各地で、ゲリラ豪雨による災害が起こっています。
気象庁は連日
「今までに経験したことのない大雨」
と発表しています。
この、今までに経験したことのない・・・・・という事象は、年々増加していると感じます。
鉄砲水、スコールのようないきなりの大雨、連日の記録的酷暑、熱中症の搬送者人数の記録的増加、九州にしかいなかったクマゼミの東京での繁殖。
地球温暖化という言葉はすでに聞き慣れてきましたが、これが進行していよいよ猛威を表しつつあるとも感じます。

私が子供だったころ、日射病という言葉がありましたが、実際これで倒れている子供は少なく、子供は夏中公園などで遊び回っていました。
でも。
今は、高温の日は子供の外出は控えるように・・・と報道しています。
ずいぶん、変わってきたものです。

こうした変化は、実は皮膚にも影響を与えています。
昔の子供・・・・・昭和の子供は、夏は皮膚が汗ばんでしめっており、アセモは皮膚を乾かすためにパウダーなどを使いました。
でも。
現代の子供は、違います。
アスファルトの熱風で皮膚は乾かされ、室内ではクーラーで乾燥し、上からと下からの強い紫外線で日焼けによる乾燥もしています。
こうして、子供の皮膚は夏でもひどく乾燥しています。
この乾燥した肌に、汗をかくと、汗の刺激でひどい湿疹がおこるのです。
昔のアセモと異なり、パウダーなどで乾かしてはいけません。
むしろ。
シャワーの後の保湿クリームのケアが必要なのです
泡ででてくるボディソープ、虫除けスプレー、ひやけ止めローションなど、新しい商品でかぶれる子供も増えており、皮膚の状態はますます複雑です。

だから、夏もとにかく保湿ケア。
これは、間違いないんです

来週一週間は、夏休みをいただき、休診となります。
私は手芸などをして、リフレッシュしたいと思います。
でも、このブログは更新するつもりです。
お休み中も、お読みくださいね




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お疲れのサイン

2013年08月09日 21時48分59秒 | 診断と治療
厳しい暑さが続いていますね

昼間の酷暑も辛いですが、連日の熱帯夜にばてています
クーラーを3時間タイマーでつけて寝ていますが、連日暑さでまだ暗いうちから早くも目が覚めてしまいます。
タイマーが切れるとどんどん室温が上昇し、暑さで目が覚めて、その後寝られません。
睡眠不足気味です・・・・・

同じような体験をしている方が多いと思います。

今日、気象予報士の方が
「高めの温度で、一晩中クーラーをつけて寝てください。」
と言っていました。
今晩試してみようと思っています。

さて。
そんな厳しい暑さの続くせいか、今日はじんましんの患者さんが多く来院されました。
じんましんは、原因がわからないものが多いです。
食事や薬剤などに原因がある場合もありますが、そういった具体的な原因がないものがほとんどです。
ストレスや疲れ、寝不足、体調不良などがひきがねになって、全身にじんましんが出ることが多いのです。
ですから。
連日の暑さにより体調不良や蓄積疲労などをおこし、じんましんとなって発症することが考えられます。

じんましんは飲み薬で治療します。
塗り薬はほとんど効果がないので、使わない場合が多いです。

明日は、いっそう厳しい暑さとなるようです。
体調管理が難しいですね
じんましんの治療のためには、飲み薬とともに、体力回復や睡眠確保が大切です

クーラーや扇風機を上手に使い、少しでも快適な睡眠をとるように工夫してくださいね



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真夏の乾燥肌

2013年08月07日 16時14分23秒 | 診断と治療
今日は、暑いです

自転車をこいでいると、アスファルトから立ち上る熱風に、まるで巨大な温風ヒーターの中を走り抜けているような錯覚をしました

都会のこんな熱風が肌にいいわけありません
日傘をさして紫外線を防いでも、下からの熱風で、全身が乾きます。
汗をかいても、水分はどんどん蒸発し、汗の塩分やほこり、雑菌などが肌に残ります。
これが、肌荒れや吹き出物を悪化させますね。

とはいえ、汗をかくことはけっして悪くはありません。
汗をかくことで、皮膚の角層に潤いが補給されるのです。
問題は、角質層の状態です。

私が保湿クリームをオススメするのは、この角質層の機能を高めるからです。
毎日保湿クリームを塗っていると、角質層が強くなり、汗の水分の蒸発を予防します。
その結果。
潤いの保てる肌質に変わるのです。

アスファルトからの熱風の乾燥、紫外線の日焼けの乾燥、プールの塩素消毒の乾燥、冷房や扇風機の乾燥。
これらの夏特有の乾燥肌の原因から皮膚を守るには、やはり保湿クリームですね。

保湿ローションや乳液などのさっぱりしたものもありますが、保湿クリームの威力にはかないません。
べたつきが嫌な方は、薄くのばす塗り方をアドバイスしていますよ

あるアトピー性皮膚炎の患者さんが、今、絶好調です
その方が
「保湿クリームを毎日塗っていると、汗をかいてもぜんぜんかゆくありません。
肌はしっとりして、とても調子が良いです。」
とおっしゃるので
「べたつくような感じはありませんか?」
とお聞きしますと
「ぜんぜん!!。塗っているとしっとりして、とても気持ちがいいです!!。」
と言われました。
この方は、完全に、軌道にのっている良いパターンですね。
こうなるとしめたもの。
もう保湿はやめられません・・・と力強くおっしゃってくださいました

保湿クリームを塗り続けて角質層を強くすると、潤いを閉じ込めるようになり、汗が味方になります
一方、保湿ケアをせずに乾いた肌のまま汗をかくと、汗が敵になり、アセモやかゆみの原因になるのです。

厳しい都会の夏の暑さ。
汗を味方にできるように、保湿ケアをしましょうね


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虫さされとトビヒ

2013年08月04日 18時44分42秒 | 診断と治療
暑さも苦手ですが、クーラーが苦手です

熱中症予防でクーラーをかけますが、なんだか身体が重くだるいです。
血流が悪くなっているのかもしれません。
食欲もダウンしており、パワー不足ですね。
といいいながらも、休日は手芸に励んでいます

さて。

夏真っ盛りですから、お子様の虫さされのご相談が多いです。
お子様は、虫に刺されると腫れやすく、我慢できずにかいてしまうので、血が出たりじゅくじゅくしたりします。
これが続くと、トビヒの原因になるので、ご心配されるお母様が少なくありません。
でも。
かいてしまって多少血が出ても、すぐにトビヒとは限りません。
まずは正しい処置をしましょう。

まず。
虫さされは、石けんで清潔に洗いましょう。
多少血が出ていても、石けんを使用してかまいません。
消毒はしてもしなくても良いでしょう。
その後、かかないことが一番です。
かきむしりそうな部位は、絆創膏やガーゼを多い、触らせないのが一番です。

ついついかきむしって血が出たりじゅくじゅくしている場合。
必ずしも全部がトビヒというわけではありません。
何日もじゅくじゅくがかわかない・・とか。
虫さされの近くに、ぶつぶつがふえてきたり・・・とか。
こういった症状はトビヒを疑いましょう。

トビヒになったら、早めに受診してください。
抗生物質の内服が必要となる場合が多いです。
適切な内服と外用で、平均して4~5日で治癒します。
この間、プールは入れません。
入浴はシャワーのみです。
タオルの共用も禁止です。

山に川に海に・・・と楽しい夏休み
でも、トビヒになると、せっかくの予定が台無しです。
早めに治して、楽しい夏をお過ごしくださいね


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夏の風物詩

2013年08月03日 07時07分25秒 | 水虫
このところ、我が家の周囲では、連日セミの合唱です。

夏らしさを通り越して、もはや雑音です

セミが苦手な院長の独り言です・・・・・。

さて。

花火、浴衣、うちわ、風鈴、セミ・・・・・夏を連想する風物詩はいくつもありますが。
皮膚科の夏らしい代表的な病気といえば。
やはり、ミズムシを思い出す方も少なくないでしょう。
当然ながら、7月以降、ミズムシの患者さんが多いです。

ミズムシはみなさまご存じのように虫ではなくカビの感染です。
圧倒的に多いのは、足の指の間や足の裏にできる足白癬です。
足の甲にはあまりできません。
そけい部と呼ばれる股の部分にもよくでき、これは股部白癬といいます。
よく手のぶつぶつをご心配される方がいますが、手に感染することはごくまれです。

ミズムシの親戚のような病気に、カンジダやデンプウというものがあります。
カンジダはふっくらとした指の方でよく水仕事をされる方の指の間にみられます。
デンプウは、多くは若い方の胸回りや肩、背中などにみられるカビで、かゆみはなく、うすい赤や茶色のしみのようなものがでてきます。

これらのカビは、夏の蒸し暑い時期に皮膚で増殖しやすく、汗をかいたままにしたり、むれる下着や靴下などを身につけると、ひどくなります。

治療は、当然、抗真菌薬です。
最近は、さまざまな種類の抗真菌薬があり、選択の幅もふえました。
薬の相性もあるので、治りにくい場合は薬を変えるときゅうに改善する場合もあります。
また。
市販薬も増えてきたので、患者さんはいろいろと選択しやすいようです。
ただ、ちょっとだけ、ご注意
最近、市販薬にかぶれたひどくなっている患者さんが、何人か来院されました。

市販薬にかぶれて、足全体に炎症が広がっている方がいましたが。
この方は、ミズムシは治りにくいのだと思い込まれており、合わない薬をまじめに毎日塗っておられました。
また。
別の方は、市販薬をずっと半年ぬり続けており、やはりミズムシは根気が必要と思われていたようですが。
実際は、ミズムシではない別の皮膚病でした。

皆さまのご存じのように、ミズムシの治療には時間がかかり根気も必要です。
確かにこれは本当です。
でも。
合う塗り薬を塗ると、症状は1~2週間であきらかに改善します。
2週間後、確実に良くなっていることを確認してから、これを数ヶ月ぬり続けて、完治をめざすのですよ

ですから、2週間くらい塗っても良くならない場合は、治療を見直す必要があるかもしれません。

たかがミズムシ。
されどミズムシ。

いつ治すの?。
当然・・・いまでしょ

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