宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

汗は悪いのか。それとも・・・(その3)。

2017年07月11日 07時33分27秒 | アトピー性皮膚炎
まだ梅雨明けしていないんですよね・・・
でも。
連日、乾いた熱風がアスファルトから立ち昇ります。
雨の恩恵なんて感じないくらい、空気が乾いています

さて。

汗のお話の続きです。

やはり、思った通り。
これだけ、連日暑さが続くと、次のようなご意見をお聞きします。
それは。
「先生、アセモがひどいんです。」
とか。
「汗をかくとかゆくなるので、かかないように涼しい部屋でおとなしくしています。」
とかです。

確かに、アトピー性皮膚炎の方や乾燥肌の方は、この時期、汗をかいたあとに全身がかゆくなったり、汗がしみて不快に感じている方が多いです。
でも、汗ってそんなに皮膚に悪いものでしょうか?。

いえ。実は、丈夫な肌のために汗はとても必要なんです。
汗は、角質層を水分で満たし、外界からの物質の侵入を防ぐのです。
また、適度に弱酸性に保ち、細菌の繁殖を防ぐのです。
汗をしっかりかくことで、体内に熱がこもりにくくなり、自律神経も正常に働きます。
お子様の成長期に、しっかり汗をかくことは、丈夫な皮膚やさらには丈夫な肌を作るためには必要なんですね

でも・・・。
アトピー性皮膚炎が悪化している方や、治療があまりうまくいってなくて改善していない方などは、汗をかくと、汗と汗にくっついたさまざまな成分に刺激を受けて、かゆみが増してしまうのです。
この場合は、まずは治療が優先です

また、それほど皮膚炎はひどくなくても、夏でも乾燥肌が見られる方は、弱い角質層に汗が刺激してかゆくなります。
「汗をかくと、汗がしみます。」
このようにおっしゃる方が多いですが、見かけより乾燥肌が強い場合が多いですね。

実は、パソコンのマウスが壊れていて、入力がしにくいので・・・今日はここまで。
さぁ。
暑い一日が始まりますよ










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