(株)宮本住建 姫路 木造住宅のあれこれと日々の徒然

姫路市 宮本住建 木造住宅の新築・リフォーム施工事例・現場進捗、日々の日記を綴ります。

きちんと建てて木ままに暮らす手順② ~断熱編~

2022年06月24日 | きちんと建てて木ままに暮らす手順
暑い!

それだけ!笑


夏が近づいてきてすまいの体感スタジオの緑たちもワサワサしてます!

昼間は葉を開き、夜になると葉を閉じて眠るかしこい植物エバーフレッシュ

これがとても気難しくて、水が足りてないとすぐに昼間でも葉を畳んでストライキを起こします 笑


でも、サナギのような芽から葉が開いてくるところがゼンマイみたいでおもしろいし、

時々花を咲かせるんですが、つぼみ?が大仏さんの頭のようでして見てて笑ってしまいます。

インスタのストーリーズで大仏さんシリーズ更新中ですので見てみてくださいませ 笑



さてさて、気ままに暮らすためにとても重要なこととして断熱がありますよね。


断熱って、とても難しいんです。


なぜなら暑い寒いは人それぞれの感覚だから満足していただける性能のバランスって意外と難しい。


超断熱なトリプルサッシを使い、断熱層を超極太にして、高効率な熱交換タイプの換気扇を使って、、、、


って、やれば簡単にUA値はよくなります。


でも、お金かかります!!!!!!!!!



車で例えると、

ハイブリッド車のほうがガソリン車よりも燃費がいい

でもその代わりガソリン車に比べて値段が高い

価格差を取り返そうとすると相当な距離を走らなければならない。


こんな話、よく聞きますよね。


もしもローンで車を買ってて、ほとんど車に乗らない人の場合には月々のお支払いが高くなりすぎると感じる。


家も同じで、穏やかな気候の姫路に厳しい環境の北海道基準の家にしたところでオーバースペックな家の高いローンを払うことになる。



でも、ハイブリッド車の燃費の良さはウエルカムなわけで毎日それなりに乗る人にとってはありがたいお話

ガソリン車との価格差のイニシャルコスト増よりも車を使ってる時の燃費の良さがちょうどいいくらいに上回る。


これが目指したい家の性能だと思うんです。


住宅ローンの負担増と快適さがちょうどいいくらいにバランスが取れている家



じゃあ、バランスの取れた家ってどんなの?



ここで「体感」がとても大事になってくるんです。


私、人間UA値測定器です 笑


オープンハウスの際に温度計を各所に設置して測定し、計算上のUA値と、立地条件や部屋の大きさ、向きなどのデータを取っています。

そのおかげで、体感的にその部屋のだいたいのUA値がわかるようになってきました。


体感的にちょうどいいUA値の基準は0.6


これ以上になるとサッシや断熱材をグレードアップする必要が出てくるし、

UA値が0.8とかだと高断熱をまったく体感できません。普通に暑いし寒いです。



0.6~0.7のUA値だとどんな感じかというと、、、


夏の暑い時期にお出かけして、帰ってきて「うわー!暑い!窓を開けろ!エアコン全開!」で、

しばらくすると「エアコン効いてきたから今度は急いで窓を閉めろー!」

なんてことがなくなります。


「は~、今日は疲れたね、荷物置いて手を洗おう」って感じでひと通り落ち着いてからエアコンをつける。

そのくらいの余裕が出ます。

真夏の室温実測はこちら


そして一番体感できることとして



異様にエアコンの立ち上がりが早い



これが高断熱の一番の効果です。

エアコンの立ち上がりが早い=熱が逃げずに効率よく使われている

エアコンの冷気が外に逃げずに効率よく使われるおかげで異様に立ち上がりが早く、そして持続するので温度設定は夏でも27度とかで十分です。




ここからが本題


どんな残熱材を使うか


これがとても重要です。



グラスウール系の断熱材と吹き付け断熱材が主にあります。



よく見かけるグラスウール系の断熱材


そしてこちらが吹き付け断熱





両者の違いは設計性能と実際の性能に大きな違いが出ること


グラスウール系の断熱材はご覧のようにナイロンに入った既製品で、柱などにホッチキスで止めていきます。

ホッチキスなので当然にこんな感じで柱の際には隙間ができます。




この隙間から湿気が漏れないようにナイロンシートを使ったりするわけですが、熱は見事にこんな隙間から逃げていきますし、外から入っても来ます。



対して吹き付け断熱はといえば接着系の材料なので隙間なくビッタリと断熱できます。




まずこの差が非常に大きいです。



それから、グラスウール系は紙の上での性能値が「最高」、吹き付け断熱は紙の上での性能が「最低」となります。



断熱性能は製品自体の性能値と、どれだけの厚みを使うかの二点で決まります。


既製品であるグラスウール系は紙の上での性能値がよくても実際の現場では隙間から熱が逃げますので設計性能値よりも低くなりがちです。

なので、紙の上での性能が最高値となるわけです。



対して、吹き付け断熱は現場施工

「その設計性能を出すためには〇〇ミリの厚みまで施工してください」となるわけですが、

発泡材のため「おっと、もういいよ、膨らむの止まって」と言ったところで止まってくれません 笑

例えば屋根200mmの施工予定でもだいたい220~250mmぐらいまで膨らんじゃうんです。

一割から二割増しというわけです。

なので、設計上の性能よりも確実に実際の現場の性能が上回る。

そういう意味で紙の上での性能値が最低となります。




それからもう一つ、断熱を上げるためには大工さんの技術力が不可欠です!



断熱性能を語るうえで忘れてはいけないのは「隙間面積」

家中には窓や出入口、壁下地材の継ぎ目などありとあらゆるところに「隙間」があります。

その隙間を測る値をC値といいます。


この隙間が家中ぜんぶで、1m角のサイコロの中で1センチ以下になると高断熱に相当効いてきます。

が!

こんな感じで「クロスで隠れるからいいだろ」で作業するとC値ではっきりとわかります

壁下地の良し悪しの違い


そして弊社のC値は?!


そして弊社のC値測定!



手刻みだけでなく、壁下地の技術の違いは断熱にも大きく影響します!


よくUA値の高さをアピールしていたりすると思いますが、大切なのは紙の上での性能よりも実際の現場がどうかと、

最も大事なのは体感です。


ステイタスを求める場合を除いて、全く乗らないのにハイブリッドにしても元が取れない(高断熱にしすぎるとよくない)

逆にものすごく走るのにイニシャルコストの安いガソリン車にするのも良くない(低断熱はかえってお金がかかる)

ハイブリッドにして、ちょうどいいくらい走る(イニシャルコストとランニングコストのバランスが良い)


車の燃費も家の断熱性能もバランスがとても大事です。

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きちんと建てて木ままに暮らす ~基礎編~

2022年06月22日 | きちんと建てて木ままに暮らす手順
家を建てるにあたって、とても大切なことがたくさんあります。

その中で、見積価格に直結することがたくさんありまずが、長く気ままに暮らしていただける住宅になるためのポイントを書いていきますね。



まずは基礎から。


基礎には大きく分けて二つあります。


布基礎とベタ基礎



布基礎はこんな感じ


建物の壁の下だけ基礎があって土間の部分は土、もしくは布基礎を施工した後に土間の部分に防湿のためのコンクリートを施工する

ハウスメーカーの多くは土間部分に防湿コンクリートを施工した布基礎だと思います。


防湿コンクリートは構造上の基礎ではありません。

単に湿気を止めるためにコンクリートを施工してあるだけですので鉄筋を施工せずに

コンクリートの割れ止めのワイヤーメッシュの施工をしているだけのことも多いでしょう。



ベタ基礎はこちら


立ち上がりの部分と土間の部分も構造上の基礎として建物全体に基礎が作ってあるのがベタ基礎です。



両者の違いは地震の際に大きな差になります。



布基礎は壁の下にしか基礎がなく、それぞれの布基礎同士が繋がっていないので、地震の際にはバラバラに揺れます。

対してベタ基礎は土間の部分ですべての基礎が繋がっているのでバラバラに揺れることなく一同に揺れます。


基礎がバラバラに揺れるということは建物本体もバラバラに揺れて当然に建物が壊れやすくなります。



「じゃあベタ基礎がいいんだな」と思いきや、ベタ基礎にもいろいろあります。


最近よく見かけるのがハンチなしのベタ基礎です。



立ち上がり部分の下の斜めになってる出っ張りのことをハンチと呼びますが、これがない基礎を非常によく見かけます。


建築基準法には「基礎が土の中にどれくらい埋まっていなければならないか」という基準があります。

ベタ基礎なら12センチ以上基礎が土の中に埋まっていることが必要なのですがハンチがない場合には実質的に埋め込みが不可になります。


また、地震の際にはハンチが地面に食い込んで基礎の横ずれを防止することも出来ますが、

ハンチがなければ横ずれを起こしてしまいます。



また、配筋もさまざま




こちらが建築基準法最低限の基礎です。

土間部分の鉄筋は10mm径のものを使い、30センチ角で組んであります。


対して、こちらが構造計算を掛けたもの



あきらかに鉄筋量も鉄筋の太さも違います。


コンクリートを打ってしまえば外観はどちらも同じになります。

ですが、この二つの基礎を見て、「建築基準法最低限でいいやん」と思う方、いらっしゃるでしょうか?



二階建て住宅で40坪くらいあれば総重量は40トン弱と言われています。


基礎を含まずの重さですでに40トン


基礎は30トンくらいはありますので、基礎の自重も含めて計70トン!


それだけの重さを基礎は24時間365日支えています。


ですが、基礎が完成してしてしまえばどんな配筋でも同じに見えてしまいます。



そこが大きく見積費用と、お客様の安心につながるところ


ベタ基礎で安い見積だったとしたらこんな配筋かもしれませんよ










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配筋工事は基礎工事の第二の重要ポイントです。

2022年06月13日 | 建築アレコレ
昨日は山を堪能しました!

ひとつわかったことは、、、、

タレ付きの肉と野菜を一緒に炒めるときは、野菜を先に炒めて野菜から出る水分を一度捨ててからタレ付き肉を投入したほうがいいですね 

昨日はちょっとソコ失敗しました 笑


それから、タレごと冷凍になってる商品だったので、登っているうちに溶けてタレがこぼれました 笑



さてさて、基礎工事のもっとも大事なポイント②!!!!


配筋の一番大事なポイントは「重ね継手の定着長さ」です。





地震が起こった時、もしもコンクリートが割れてしまっても鉄筋の継ぎ目ですっぽ抜けないように重ね代の規定があります。

基本的に鉄筋同士の重ね代は鉄筋径の40倍以上。


重ね代のことを「定着長さ」といいますが、定着をどう取るかは鉄筋屋さんの腕次第


なぜなら、図面上では簡単に鉄筋の太さと本数が指定してあるだけですが、

実際の現場では、定着長さを取りながら鉄筋の間をきちんとコンクリートで埋め尽くされるような隙間を空けたりいろんなポイントがあるからです。

どんな職種にも技術力はとても影響します。



また、弊社の建物は全棟で本格的な構造計算で安全を確認しています。

だからこんな地中梁もしょっちゅう出てきます。



こんな基礎、住宅で見たことないでしょう?


なぜこんな基礎になるのか?


フルオーダーな注文住宅だからです。



建築基準法は日本全国どこでも、どんな形の家でも関係なく、建物の大きさや重さでおおまかに法律が分かれているだけなんです。

服に例えて簡単に言えばS/M/Lの既製品の服


その方法で安全を確認することを仕様規定での確認と言います。

建築基準法通りではおおまかにしか安全が見込まれていません。



対して構造計算を掛けると「その家のためだけに」計算を行います。

L型の家と真四角の家では地震で揺れた時にどこに力がかかるかは変わります。

構造計算はその建物のためだけに個別計算をするので、間取りによって変わる力の掛かり具合をすべて網羅して安全を確認します。

だから、フルオーダーなので、基礎形状が毎物件違います。


そして、毎物件違うので常に構造設計者と現場の納まりを相談しながら進めることになります。

だから、私たちの知識の引き出しがどんどん増える=お客さまの安心を守ることに繋がるのです。



構造の知識は一日にして成らず


常に現場に触れてこそ知識が増えていくのです。
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”捨て”コンクリートなのに役目は最大級に重要です!

2022年06月11日 | 建築アレコレ
明日、山登ろうと思ってるのに今日雨降っちゃったら明日は岩場がツルツルじゃないですかー!涙


さてさて、基礎工事が始まると必ず書いている大切なこと

①捨てコンクリートの重要性

②鉄筋定着長さの重要性



基礎は鉄筋コンクリートでできています。


そして鉄筋コンクリートはその名の通り、鉄筋+コンクリートでできています。



硬いけど、壊れるときは粘りなくポキリと折れちゃうコンクリート

伸びがあって粘るけど、硬さがないので建物を支えるだけの自力がない鉄筋


このふたつの良いとこどりをしたのが鉄筋コンクリート造


なので、鉄筋とコンクリートの力が最大限に発揮できるように基準があります。



鉄筋は鉄ですから錆びます。


そこで、鉄筋をコンクリートで覆って保護するわけですが、何センチ覆えばいいか決まっていて「かぶり厚さ」といいます。

かぶり厚さはこんな感じ



このかぶり厚さを確保するために重要な役目を果たすのが「捨てコンクリート」





鉄筋を組む前にうっすらとコンクリートを基礎全体に施工します。



捨てコンクリートの上に鉄筋を組むとどうなるのか?




鉄筋と地面のあいだに通称サイコロというコンクリート製のスペーサーを使います。

サイコロはこんな感じです


鉄筋組むとき、当然に土間部分の鉄筋の上を歩き回ることになります。

もし捨てコンクリートがなければサイコロはどんどん地面にめり込んで本来のかぶり厚さが確保できなくなります。

そこで捨てコンクリートを施工することで「確実に」規定のかぶり厚さが確保できます。



その名の通り「捨て」コンクリートなので見た目は荒っぽいですが、ものすごーく重要な役割を果たしているんですよ。
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耐震リフォームのポイント

2022年06月06日 | 耐震リフォーム事例
雨がスンゴイ降りましたね!夜中にビックリするほど降りましたね。


さてさて、先日の二階の隅柱で、しかも通り柱を切っちゃってるところの補強です。


弊社がお世話になる前のリフォーム時に切っちゃってた柱

梁下からすぐのところで切ってしまっていたため、根継ぎをする長さが足りませんでした。


柱の補強で考えることは二つ


ひとつは長期荷重

単純に建物の自重を24時間365日ずっと支えることです。


もうひとつは短期荷重

台風や地震といった一瞬の外力に対してどう耐えるかを考える必要があります。



建物の自重は重力ですから真上から真下に力が伝わります。

柱の根継ぎ部分が短くても旧柱から新柱にまっすぐ力が伝わるので問題はありません。


しかし、台風や地震は縦方向だけでなく横方向からも力が加わりますので継ぎ方が甘ければポッキリと折れてしまいます。


本来、柱の根継ぎに必要な長さは60~70センチ

すまいの体感スタジオにある実物大模型でみるとわかりやすいですね




しかし、梁下から5センチくらいしかなかったのでちょっと別の方法で。




元の柱を少し加工して根継ぎ部分を作り、補強柱①を接続


しかし、これだけでは横方向の力を受けきれないので補強柱①に補強柱②を添わせて設置



そうすることで元の柱が受けていた梁の荷重も受けれて補強柱①の負担を減らせます。


そして、ここからの作業が最も大事!!!!


補強柱①と補強柱②をボルトで完全接続して一体化します。




耐震補強の際に一番大切なことは「一体化させること」


補強する部材が元の部材と一体化しなければ力を正しく伝えることができません。

そこで、ボルトを使って二本の柱を一本の柱に変化させるのです。



そして耐震補強の大切なポイント その② 「力を伝えること」



台風や地震で柱や梁が力を受けるだけでは、耐えきれなくなった時に折れてしまいます。

大切なのは上部から下部に力を逃がしていって、最終的に地面に力を逃がすこと。


これは新築でもリフォームでも同じ。構造力学の一番大切なポイントです。


脚を踏ん張って上半身を横から押される力に耐えているときって、一時的に上半身が力を受けますが、

それはイコール足が踏ん張り、受けた力を地面が受けているのです。


ということで柱で受けた力を地面に逃がすため、足元に鉄筋コンクリートの基礎スラブ部分を作り、

基礎からホールダウン金物を設置して柱にドッキング!




こうすることで横からの力にも縦からの力にも耐えれる柱補強が完成しました。



ついでに、この先の工事として



この補強柱と隣の柱のあいだを構造用合板で耐力壁化します。


そうすることで、耐力壁も出来ますし、補強柱も構造用合板で拘束されて根継ぎ部分が折れにくくなります。


今回は構造計算による耐震補強ではありません。あくまでも部分補強です。

しかし、計算外の部分補強であっても力の流れを意識して補強を行うことがとても大切で、

それができる人はほんの一握りです。


なぜなら普段からこういう構造力学を意識しながら仕事をすることは少ないのと、

知識の引き出しをいっぱい持つだけの経験はなかなかできないからです。


弊社の場合、手刻みと構造計算をドッキングして常に仕事をしているので知識の引き出しがたくさんあります。

この強みを設計担当や現場監督のみならず、若手大工にもその都度、基本的な考え方を伝えて知識の引き出しを共有するように努めています。









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