この写真は小学3年生の頃まで住んでいた家の近くの空き地です。引っ越してからは行ってないはずだから、すると20年近くぶりってことかぁ。久々すぎ(笑)。
この場所に来ると時計の針が一気に戻される。ここで催される町内のお祭りが楽しみで仕方なかったこと。その中のジャンケン大会でなぜかオレが優勝したこと。賞品のお米(10kg)をひとりでは持つことができず、弟と協力して何とか家まで持ち帰ったこと。当時は「優勝なんかするんじゃなかった」と思ったものだけど、今となってはかけがえのない思い出だ。
あの頃の無垢な自分はもういない。最後に何かを心から楽しんだのはいつになるのだろう。感受性は薄れ、一切の感動を得ることもないままに日々を過ごしている。ブログに書くのはいつも昔話ばかりで、僕は思い出のカケラを拾い集めながら何とか今を生きている。空っぽの毎日を思い出のカケラで埋め合わせながら錆びたアンテナに目を背けてる。
それでいて大人にもなれない僕がここにいる。考え方は常に未熟で、責任感もなく、人並みのことさえままならない僕がここにいる。自尊心ばかりが強く、まず最初に失敗を恐れるから、いつまで経っても自分自身を然るべき道にエスコートすることができず、また今日も思い出に逃げ込んでしまう僕がここにいる。
今は遠慮がちに輝く月のカケラが、やがて真ん丸になって、僕の真っ暗な夜空に明かりを灯せたらいいのにな、と思う。