宮古島から始まるスローな革命

宮古島発スローライフのお役立ち情報

天災と自然再生

2004-12-31 16:57:58 | 宮古島移住


天災は生態系のふるまい。

来るべくして来る天変地異は
古来から人類を淘汰して来た。

ただ、最近の事象は
天災に淘汰されているのか
人災ゆえに淘汰されているのかは定かではない。

津波には防波堤よりも
潮間帯の分厚いマングローブ林や
海浜のグリーベルトの方が実効的だ。

少なくとも、自然再生が進めば
人災絡みの淘汰被害は減じるだろう。

生態系のニーズ、
それが自然再生。


CSRと自然再生

2004-12-30 22:37:25 | 宮古島移住


CSR(企業の社会的責任)の実効的なアクションは
自然再生事業に他ならない。

何故か‥?

それは、企業活動が大規模になればなるほど
環境への負荷も大きくなり生態系を侵食しているからだ。

20世紀に進行した企業群による生態系侵食は
実際のところ誰の目にも明らかだ。

ISOなどで多少の環境負荷は軽減しても
侵食して来た生態系にとっては焼け石に水だ。

すなわち、企業活動規模に応じた
自然再生支援がCSRの鉄則になる。

2005年は、自然再生CSR元年となる。

スローライフと自然再生

2004-12-29 19:27:07 | 宮古島移住


スローライフの定義はいろいろあるが、
環境社会との整合性が高い定義がある。

その定義を大別すると

 ■環境負荷の少ないライフスタイル
 ■環境貢献に熱心なライフスタイル

前者は環境にやさしい生活習慣など
後者はボランティア活動など
なかなか両立させるのはたいへんだ。

仮に環境負荷の結晶を「お金」とすれば、
お金をしっかり儲ける人ほど、
上記の定義を満足させなければ帳尻が合わない。

儲けたお金を溜め込んで外財に浪費するばかりでは、
地域や環境に負荷を増やすだけの害悪生活者でしかない。

環境負荷の記し(お金)を蓄蔵すればするほど、
地産品をたくさん消費したり社会に寄贈還元することが当然だ。

江戸の商人社会以降蔓延った金満美学にはうんざりだ。
お金が環境や人の命よりも勝る時代はそろそろ終わりにしよう。

スローライフの環境定義を満足するお金は
やがてスローマネーと呼ばれるだろう。

こんなスローマネーが増えれば増えるほど
地域から群発する自然再生事業に流れ込む。

汚れたお金は自然再生事業というフィルタで清められ、
スローマネーに変遷しその比率が急増する。

スローライフと自然再生は
社会を清める両翼かもしれない。


自然再生推進法が面白い(7)

2004-12-28 20:08:38 | 宮古島移住


自然再生推進法が面白い。

自然再生の推進にあたっての重要な視点がある。

■地域の環境と調和した農林水産業の推進
■地域資源と経験実績による知見の把握
■地球規模での環境保全
■広域的な連携

これらの視点が重視している主役は、
農民、漁民、住民だ。

行政や学者主導ではない
住民主導の公共事業。

土建屋が潤う公共事業ではなく、
地域住民の仕事場が増える公共事業。

予算がすべて地域に還元され、
地域の教育の場となる公共事業。

新時代の公共事業「自然再生事業」は
あなたの「着想」から生まれる。


琉球新報・日曜評論 「美しい列島へのシナリオ」

2004-12-27 08:42:30 | 宮古島移住
12月26日(日)の琉球新報・日曜評論に
私共の活動が紹介されました。
著者は中島洋氏です。

以下本文です。

「美しい列島へのシナリオ」

「観光客が来れば来るほど美しくなる」
観光と自然環境の保全は両立するのだろうか。

矛盾するかと思われる課題は、
「エコツーリズム」という国際的な観光運動の中で
解決案が示されているかに見えるが、

「観光客が来れば来るほど美しくなる」は
これをさらに一歩進めた「環境観光」への提案だ。

この言葉は宮古島で「エコガイド教育コンソーシアム」を
主宰する猪澤也寸志さんの発案である。

続き

自然再生推進法が面白い(6)

2004-12-26 10:21:38 | 宮古島移住


自然再生推進法が面白い。

「全体構想」から「自然再生事業実施計画」へ。

自然再生区域を定めた「全体構想」を踏まえて
「自然再生事業実施計画」をつくる。

例えば、埼玉県のくぬぎ山では、
雑木林の再生手法別に6ゾーンを設定し、
ゾーンごとに適切な実施計画が策定実行されているようだ。

ちなみに、「自然再生事業実施計画」を作成したときは、
主務大臣及び都道府県知事に写しを送付しなければならない。
政府の自然再生専門家会議の意見および助言を得るためだ。

住民レベルの「着想」が
地域レベルの「全体構想」になり、
専門家レベルの「自然再生事業実施計画」に進化する。

このように事業が生まれ、雇用が生まれ、地域自立が促進する。
自然再生は、「着想」から「実施」に至るまで、
慎重に慎重を重ねて推進されるボトムアップ事業だ。

気になる自然再生のためのリソースだが、
自然再生推進法第15条(財政上の措置)では、
国および地方公共団体の努めるべき役割として、
財政上の措置その他の措置を講ずることが明記されている。

自然再生を願う個人の「着想」を
公共事業へと変貌させる“魔法の杖”が
自然再生推進法なのではないだろうか?

宮古島から始まるスローな革命は
そんな小さな個人の「着想」から始まっている。

 *「着想」:観光客が来れば来るほど美しくなる宮古島


自然再生推進法が面白い(5)

2004-12-25 21:12:58 | 宮古島移住


自然再生推進法が面白い。

「着想」から「全体構想」へ。
多彩な着想が多様な全体構想を生む。

全体構想という言葉は誤解を生み易い。
「地域に全体構想はひとつ」と思われがちだ。

自然再生事業の「全体構想」は、
「着想」の数だけ生まれる可能性がある。

そして、全体構想が増えれば増えるほど、
それらの全体構想が群れてチカラを蓄える。

そう、全体構想は進化する生き物(群知能)なのだ。

モニタリングとフィードバックという両輪で
PDCAサイクルをまわしながら進化する箱舟だ。

   Plan (計画)
   Do  (実施)
   Check (監視)
   Action(改善)
 

自然再生推進法が面白い(4)

2004-12-24 15:35:16 | 宮古島移住


自然再生推進法が面白い。

自然再生協議会を呼びかける門戸は開かれている。
ただし、その門戸を開くのは「着想」だろう。
自然再生事業に関する「着想」がなければ
まず、呼びかけることも出来ない。

この「着想」が優れていれば、
有力なメンバーが協議会に結集し、
「全体構想」を作成するリソースが豊かになるだろう。

個人でも「着想」なら出来る。
この「着想」に人生を賭ける個人が現れれば、
地域地域から協議会が立ち上がり、
多彩な「全体構想」が構築され
やがて、公共事業となって税金が還流し、
地域の自立と自然共生が促進される。

「着想」から「全体構想」へ。
地域の自然環境で育まれた「着想」こそが、
自然再生事業の源泉となる。


自然再生推進法が面白い(3)

2004-12-23 21:11:43 | 宮古島移住


自然再生推進法が面白い。

自然再生事業を実施しようとする者(実施者)は、
自然再生協議会を組織するために
事業の目的や内容を示し、
その地域に広く参加を呼びかける。

ちなみに、この実施者は行政だけではなく、
NPO、NGO、民間団体でもOKだ。

自然再生協議会の構成メンバーは、
実施者、関係地方公共団体、関係行政機関。

それに加え、
地域住民、自然環境に関する専門家、土地の所有者などの中で
自然再生事業や活動に参加しようとする者たちだ。

このように、広く大きく門戸は開かれている。
だからこそ、自然再生推進法が面白い。

ついでに、自然再生協議会の執行事務を列挙しておく。

●自然再生全体構想の作成
●自然再生事業実施計画の案に関する協議
●自然再生事業の実施にかかわる連絡調整
●モニタリング結果の評価についての協議
●フィードバック方法についての協議
●その他


自然再生推進法が面白い(2)

2004-12-22 14:39:47 | 宮古島移住


自然再生推進法が面白い。

自然再生とは、
損なわれた環境を取り戻し再生することだ。

しかし、この自然再生法では、
「保全」、「創出」、「維持管理」の3行為も
自然再生事業に含まれている。

ちなみに、「保全」とは、
良好な自然環境を積極的に維持する行為。

「創出」とは、
喪失した自然環境を代替する自然生態系を造成する行為。

「維持管理」とは、
再生された自然環境を継続的にモニタリングする行為。

これら4つの行為が「自然再生事業」の対象となり、
環境省、農林水産省、国土交通省が主管して事業が実施される。

総じて、
公共事業が環境破壊型から再生型へシフトすることを鑑みると、
この「自然再生事業」こそが21世紀の王道事業となりうるのだ。

市民が公共事業を計画し、
市民が公共事業を実施し、
市民が地域自立の原動力となる。

スローな革命の胎動が始まっている。
明日は、市民が原動力となりうる同協議会について話そう。