キッチンから愛をこめて

丁寧に紅茶を淹れて過ごす日々

多賀城市のN子さん

2011年07月28日 | 暮らし・・夏
 N子さんは中学時代の私の唯一のお友達。
 現在、宮城県多賀城市にお住まいなので、ずっと安否が気になっていました。

 最近は年賀状だけのお付き合いになってしまい、20代の頃から一度もお会いしていません。

 中学時代から教師になりたいという夢を持っていて、その夢を実現させました。
 赤毛のアンのような三つ編みで、まっすぐな性格の女の子でした。

 N子さんは4月生まれ。私は早生まれでしたので、頭がよくて物知りのN子さんをどこか姉のように慕っていたような気がします。

 卒業の寄せ書きに、N子さんは"漂白"と書きました。
 私は驚いて、「なぜ"漂白"なの?」と聞きました。
 N子さんは、「心が汚れて醜くなってしまったから」と答えました。
 他の誰よりもずっとずっときれいな心のN子さんなのに・・・

 そのN子さんとやっとお電話でお話することができました。
 声を聞いたのは、何十年ぶりでしょう。
 
 でも、変わらないその声はまぎれもなくN子さんでした。
 震災当日は学校にいて、生徒さんを避難させたこと。マンション住まいなので、比較的被害が少なく済んだこと。ご家族は全員無事だったこと。多賀城市でも仙台寄りなので、ガレキの撤去がスムーズだったこと。

 ああ、ご無事で良かった・・・
 この春、退職されて、第二の人生を歩み始めたN子さん。
 いつか、お会いできる日を楽しみにしています。