薬屋のおやじのボヤキ

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アトピーの本質的な原因について考える(その1):高度科学技術文明に関わり

2011年02月15日 | アトピー性皮膚炎

アトピーの本質的な原因について考える(その1):高度科学技術文明に関わり

 アトピー性皮膚炎(単にアトピーと言います)の方が増えてきて久しいです。今後も増え続けると言われています。でも、アトピーは、4、50年前の高度成長期になって、やっと話題になっただけで、その昔には、ほとんどなかったのですが、今や驚くことに、子供の1割程度はアトピーと言われるようにまでなりました。これは、世界的なことで、米国や欧州でも同様に発症してきていますし、韓国や台湾も同様な傾向にあるようです。
 そして、日本では、30年前(1980年)までは、卵白過敏がほとんどで、たいていは幼児にしか発症せず、それも局部的なものが多く、小学校に入学する頃には大半が治ったものです。それが、今日に至っては、患者数は30年前の何倍にも増え、卵白にとどまらず複数たんぱく質過敏が普通になり、全身に発症し、幼児期のみならず、小学生や大人になっても治りにくいという、質の悪いものになってきています。これも、先進国に共通した世界的傾向にあります。
 こうしたことから、アトピーは、何らかの生活習慣に密接に関連していると思われます。
 一方、同様に生活習慣と密接に関連している糖尿病は、日本では40年前の30倍に増えているのですが、こちらは中高年が中心です。そして、先進国に負けず劣らず発展途上国の富裕層にも同時に蔓延するようになりました。中には、昔から飽食を満喫してきた、南海の孤島ナウル共和国のように、先進国に先行して蔓延している国もあります。
(ナウルの詳細については、2010年11月12日の過去記事「世界中に糖尿病が蔓延」をご覧ください。)
 で
も、発展途上国やナウル共和国では、アトピーの発症は、まれなようです。

 さて、アトピーの原因として様々な説が飛び交っています。
 最も有名なのが「環境汚染説」で、排気ガス、ダイオキシンなどの環境ホルモン、ダニ・ハウスダスト、有機溶剤によるシックハウスなどが原因とするものです。でも、約半世紀前の四日市コンビナートの排気ガスでアトピーが発生したか、家庭ごみ焼却炉を普及させた市町村でアトピーが多発したか、等々を検証すると、アトピーとこれらの間にこれといった相関がなく、説得力の弱いものとなります。
 「清潔文化原因説」というものもあります。腸内の寄生虫が一掃され、腸内が清潔になりすぎたというものですが、これが本当なら、回虫やギョウ虫を腸に住まわせてやればアトピーが改善するでしょうが、そんな知見例は聞いたことがなく、これも根拠薄弱です。
 「水道水塩素原因説」とか、シャンプーなどの界面活性剤による「表皮バリア破綻説」というものもありますが、これらはアトピー悪化要因に過ぎませんし、前に挙げた2説も、つまるところ同様でしょう。

 では、アトピーの本質的な原因は何でしょうか。
 日本では、アトピーは、腸内環境を良くすることでかなり改善されることから、戦後に広まった米国式食生活を改め、本来の日本食に切り替えるよう食事指導がなされています。でも、食文化の欧米化がアトピーの原因ではありません。と言いますのは、欧米でも、アトピーは、日本と同様に発症しているのですから。極論すれば、何を食ったって、アトピーになる人はなるのであり、ならない人はならない、ということになります。よって、「アトピー遺伝説」なるものが登場するのですが、これは、逃げであって、さっぱり分かりませんと言っているに過ぎません。

 まず、アトピーと糖尿病の発症の違いに注目してみましょう。
 アトピーは、世代交代が進むにつれて増え、かつ、症状が悪化するのに対して、糖尿病は、なり易い家系があるものの、1代で発症し、親子で程度の差は認められません。
 そして、アトピーは、幼少時に症状がひどく、大人になるにつれて軽減しますが、糖尿病は、子供はまれで、中高年に差し掛かった頃に発症します。
 ともに、生活習慣に起因するものの、発症の仕方に大きな違いがあります。

 ここで、近代史を簡単に振り返ってみましょう。昭和20年頃に世界大戦が終わり、先進国では戦後復興が進められ、昭和30年代に入ると、高度科学技術文明の恩恵を受けて、生活が豊かになり、また、便利になってきました。日本では、3種の神器「テレビ、洗濯機、冷蔵庫」が急激に普及し、自家用車を持つ家庭も少しずつ増えてきました。高度成長の時代になったのです。これは、先進国に共通する世界的な傾向です。
 これによって、重労働をすることがなくなり、また、飽食するようになって、その結果、肥満が増え、糖尿病が蔓延する社会になりました。これは、疑いようがない事実で、高度科学技術文明の恩恵が糖尿病の本質的な原因になっています。消費するエネルギー以上に摂取するエネルギーが多いのですから、血液中に入り込んだ糖を体細胞内に仕舞い込むためには、インスリンを大量に分泌するしかなく、加齢とともに膵臓が疲れ果て、インスリンの出が悪くなって発症するのですからね。

 アトピーも、同じように高度科学技術文明の恩恵が本質的な原因になっていると思われるのですが、発症の仕方が糖尿病とは全く異なりますから、一筋縄では説明できません。よって、アトピーの原因がよく分からず、混乱を招いているのですが、本質的な原因は、高度科学技術文明の恩恵の中の何かに違いないに決まっています。

<以下、アトピーの本質的な原因について考える(その2)へ続く>


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7 コメント

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目から鱗でした (有咲)
2012-10-08 16:29:28
はじめまして

インドに旅行に行ったときに「アトピーの人を見かけないなあ。なぜだろう?」と気付き、調べていたところ、貴記事にめぐり会いました

確かに、インドでは冷蔵庫・エアコンの普及率はまだまだで、冷たいものは貴重品扱いなので、納得いたしました

アトピーと冷蔵庫普及に因果関係があることなんて、全く考えたことがなかったので、このトピックを作成して下さりありがとうございました
アトピーの原因説について (たいくつ男)
2013-02-07 11:55:10
ひまつぶしによく見ています。アトピーの原因については、小山内博著「今すぐできる体質改善の新常識」新潮文庫で、その原因は「温暖飽食な生活で副腎の機能が衰えたため」としています。その治療法として「冷水浴」をすすめています。
アトピーの原因説の続き (たいくつ男)
2013-02-13 15:33:58
 小山内博氏については、このブログでも朝食有害論などで登場しますが、小山内氏のアトピーの原因にかかわる見解については紹介されていないので、ここで紹介したいと思います。 これは、小山内博著「なまけもののマウスからガンになる」光文社文庫 から、その一部の引用です。
 「しっかりした副腎は子供時代に育まれる」
  私は、1950年代に暑さ寒さといった刺激が、副腎皮質ホルモンの分泌を促すということに気づきました。その頃、カナダのハンス・セリエという学者が副腎とストレス(刺激)の関係を「ストレス学説」として強調したのにヒントを得たのです。
 「刺激によって副腎皮質ホルモンの分泌を増やすことができる」-これはうれしい発見でした。それ以来、副腎皮質ホルモンの分泌を促すための刺激方法として、水かぶりを考案し、活用してきました。私は専門の予防医学の立場から、健康な人にもからだづくりの方法として水かぶりをすすめ、また、治療にも取り入れてきました。とくに成長期にある子供には強くすすめました。
 それによって子供のアレルギーは改善され、風邪をひかない、からだが丈夫になったなど、多くの報告があります。
 私は三0年来水かぶりを指導してきて、その効果に強い自信を持つに至っています。後述しますが、アレルギー疾患のほとんどすべて、慢性肝炎、腎炎、関節リウマチなどの難病にも改善効果がみられています。じつに副腎皮質ホルモンの免疫力には、はかり知れないものがあるのです。
 私がとくに子供に強くすすめるのは、副腎の発育は成長期までだからです。大人になってからでは、副腎の発育は止まってしまいます。もちろん、不十分な発育の副腎であっても、それなりに水かぶりの効用は認められますが、残念ながらその効果は、子供の頃から鍛えてきた副腎のもつ能力には及びません。

 「水かぶり」の詳細については、「なまけもののマウスからガンになる」光文社文庫 をご覧ください。また、氏の発ガン理論「ガンは細胞の酸素不足から始まる」も、なかなか興味深いものです。
アトピーには「水かぶり」 (薬屋のおやじ)
2013-02-14 08:48:15
ブログ記事にうってつけの注目を浴びそうな内容をご教授賜り感謝します。
小山内先生の本は1冊(生活習慣病に克つ新常識)しか持っていませんが、その中で、「肝臓病、アトピーはじめアレルギーには自前のステロイドを十分に出せるよう、副腎を鍛える必要があり、そのためには冷水を浴びること」が極めて重要であり、その治験例も紹介されています。
それを参考にして、「冷水シャワーのすすめ」を、肝臓病で1本、アトピーなどで1本、過去記事で簡単に触れました。
2011.4.16 肝臓病の元凶は飽食暖衣
2011.5.19 電力不足、今から冷水浴(冷水シャワー)を
これでは、肝腎なことが埋もれてしまい、「水かぶり」で1本記事を立てる必要があることを改めて感じました。
今現在、アトピーに関して、シリーズで何本かブログ記事にしようと取り組んでいます。近日、その1本目を公開する予定で、今、2本目に着手しています。そして、もう少し後になりましょうが、「水かぶり」で1本立てられないかと思っています。
貴兄のお陰で、アトピーシリーズを書く意欲が高まり、有り難うございます。
アトピーの原因説の続きその2 (たいくつ男)
2013-02-16 11:53:38
 先日(2/15)、BSフジのプライムニュース(20:00-21:55) で 「花粉症・肥満・うつ病 心も体も「腸」次第」という番組が放映されました。ゲストに東京医科歯科大名誉教授 藤田紘一郎、慶応大学医学部教授 伊藤裕 の両氏を迎えてアレルギーやガンについて大変興味深いお話がありました。

 藤田紘一郎氏は長年の研究の結果として、花粉症・アトピーなどのアレルギー疾患は、「回虫・さなだ虫などの寄生虫は不潔だ」という占領下の米軍の命で寄生虫の駆除作戦が進められ、駆除が進むに従いアレルギーが増えて現在に至っていると話しています。
 ウンコが流れる川で遊ぶ南方の島の子供にアレルギー疾患がまったく見られないことから、その調査を始めたところ、島民のほとんどに寄生虫が見つかり、寄生虫が宿主に及ぼす研究をまとめたとしています。
 寄生虫は腸内にいる事による実害はほとんど無く、寄生虫を養うプラスメリットとして腸内環境が改善してアトピー、ぜんそくなどアレルギー症状を抑制する物質(寄生虫が出す)を発見したものの、日本の学会から徹底無視されたため、出版物を通じてひろく訴えたとしています。
 両教授の腸をお話は、当方にとってまさに目から鱗でした。両教授の腸の話では、肥満、糖尿病からアトピー、ぜんそく、パーキンソン病、うつ病、ガンまで重大な鍵を握っているというお話でした。
 番組の主旨は、人間にとって有害・不要と勝手に判断して駆除すれば、そのシッペ返しを受けるというものです。

なお、両氏の著書についてはAmazonなどで検索してみてください。藤田氏が出版した著書は100以上に及ぶ膨大なものです。このブログでも藤田紘一郎、伊藤裕 両氏の紹介を検討してはいかがでしょうか? 

 藤田紘一郎氏の紹介ページ
私の選んだ道
 http://www.j-n.co.jp/kyouiku/link/michi/23/no23.html
笑うカイチュウ
http://1000ya.isis.ne.jp/0244.html
腸内細菌と免疫
http://emuzu-2.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_af37.html

プライムニュースの閲覧について (たいくつ男)
2013-02-16 17:07:25
 紹介したBSフジのプライムニュース2/15(20:00-21:55) で 放映された「花粉症・肥満・うつ病 心も体も腸 次第」 がビデオ・オン・デマンドで下記のアドレスで閲覧可能です。
 パソコンのフル画面でも閲覧できますが画像が荒れます。

http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d130215_0
アレルギー疾患と寄生虫の因果関係 (薬屋のおやじ)
2013-02-17 10:34:14
たいくつ男様には、またまたご教授いただき有り難うございます。
寄生虫がアレルギーを抑制するという説は、10数年前に小生も雑誌で知り、また、同業者の勉強会でも取り上げられました。
小生も興味を持ち、果たして本当だろうかと、その後も頭の隅に置いておきました。
なんせ、何事もまず疑ってかかる小生ですから…科学はそれだけウソが多い…直ぐには乗りません。

その後、日本人の寄生虫が駆除された時期と、アトピー・花粉症の発生時期及び症状の強さとの相関関係を洗ってみましたら、その間には有意性が見られないという結論に達しました。
日本人の寄生虫が急激に駆除されてしまったのは1950年代後半(小生が小学校の中頃)で、これは人糞を肥料にしなくなった時期と一致します。
アトピー・花粉症はそれ以前にも少しだけあったのですが、これが大きく増え始めたのは1970年代であり、タイムラグが大きすぎますし、近年だんだん重症化してきているという不可解な現象があります。
この増加現象と重症化現象は、とうの昔に駆除されつくした寄生虫とどんな関係があるのか、ということになります。

定性的には言えても、定量的には言えないというものです。
例えば、定性的には、
南の島→寄生虫を持っている→アレルギーなし
日本→寄生虫を持っていない→アレルギーあり
というのは、
南の島→年中暑い→アレルギーなし
日本→雪が降る→アレルギーあり
よって、雪がアレルギーと相関関係にある、とするのと大差ないです。

次に、相関関係と因果関係は大違いです。
そこで、今度はアレルギーと寄生虫の因果関係について考えてみました。
因果関係が見付かれば、治療に大いに役立つはずです。
ところが、説明されている因果関係は、十分に納得のいくものではなく、治療にも役立っていません。
花粉症には花粉を食べると良い、と一時言われたことがありますが、その効果はほとんどなかったようですし、それと大同小異でしょう。
そうしたことから、アレルギー発症の「清潔文化原因説」は否定されると、小生は考えています。

なお、寄生虫は害虫ではないことは小生も理解しています。腸内に善玉菌と悪玉菌がいて、その他に「日和見菌」もいます。大腸菌がそうですし、寄生虫もその類です。大して役立たないが、あるとき悪さをするという性質のものです。寄生虫の悪さとは、大量増殖したときの栄養窃取です。それをうまく利用したのがサナダムシを飼うというもの。メタボにはサナダムシが一番!と言えるでしょうね。

貴兄のご提案を完全に否定することになってしまい申し訳ありませんが、「腸内環境を良くする」ことは、アレルギーのみならず、免疫にも非常に有意に働くのですし、腸内善玉菌が作ってくれるビタミン・有機酸が人の栄養になるのですし、ミネラル吸収もグーンとアップするのですから、健康を考えたとき、最重要視すべき事柄です。
そして、善玉菌は、悪玉菌や日和見菌によって鍛えられることでしょうから、これらの菌も一定に役割を果たしているのですし、寄生虫とてそうでしょうね。

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