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冬場の淡色野菜・白物野菜はすぐれもの、薬効多し

2018年01月05日 | 食養

冬場の淡色野菜・白物野菜はすぐれもの、薬効多し

 “冬には毎日冬野菜を大いに食しましょう。” して、その冬野菜の薬効はいかに。
 冬野菜は、全てが「体を温める」食品で、生よりも火を通せば、より効果がでます。つまり、季節には季節の野菜を食べるのが基本ということになります。
 霜柱が立ち、凍てついた大地に凛凛(りんりん)と突っ立っている大根を見るたびに、その素足の美しさに惚れ惚れするのですが、氷点下になっても壊死することのない、その生命力が、これを食する我々ヒトにも与えられ、つまり、体を温めてくれるのです。
 大自然に感謝したいものです。

 一方で、随分と昔から夏野菜も年中出回っていますが、これは体をグーンと冷やしますから、冬場は食べないようにしたいです。でも、火を通せば、冷やす力をかなり殺すことができますので、トマトを食べたいのなら、蒸したり煮たりペーストにしたりしてから食されるといいです。また、野菜サラダを毎日食べたいという方は、温野菜になさってください。そして、生野菜ジュースは飲まないにこしたことはないです。どうしても飲みたいのであれば、煮込んで野菜スープになさってください。
 冬は漬け物がおいしくなる季節ですが、キュウリやナスなど夏野菜の漬物はごく少量とし、冬場はカブや大根、白菜など冬野菜の漬物中心としたいです。漬物は発酵食品で、酸っぱさは乳酸菌などによる有機酸ですから、とても質のいい栄養と言えます。
 そして、漬物には塩が付き物ですが、減塩に神経質になるのは考えものです。塩は、生命活動に必須のもので、特に冬場は多少多めでも良いのです。塩は、腎臓や生殖器の働きを高めてくれますし、体をグーンと温めてもくれますからね。
(参照記事) 
立冬から冬、何を食しますか。まずは塩味が重要です。

 漬物を食べない方にとっては、“何もかも熱をかけて、これじゃあビタミンCが壊れてしまう”とご心配されるでしょうが、ビタミンCはそう易々と壊れるものではないですし、食後にみかんでも1個足せば1日必要量は十分に摂取できましょう。

 さて、これから本題に入ります。大根、カブ、白菜、キャベツ、白ネギなどなど、冬野菜には、白色、淡色のものが多いです。淡色野菜とはカロチン含有量が100gあたり600μg未満の野菜を言い、見た目に色の薄いものや表面の色は濃くても中が薄い色の野菜を言うようです。そのうち白物野菜とは見た目にはっきりと白いものです。

 近代栄養学の評価からすれば、淡色野菜のビタミンやミネラルは緑黄色野菜に比べれば落ちます。でも、パセリが非常に栄養価が高いからといっても、そうパクパク食べられるものではなく、淡色野菜をたくさん食べればパセリに勝てますよね。その点、淡色野菜は一度にけっこうな量を食べられますから、栄養価を気にすることはないのです。

 この淡色野菜、近年、白血球を活性化させ、その働きを高める力があることがだんだん分かってきました。その研究はまだ端緒に着いたばかりのようですが、免役力が高まるというのですから、淡色野菜は馬鹿になりません。特に冬場は風邪の予防になります。
 緑黄色野菜は、その色素の元が抗酸化力を有し、免疫力にも一役買っていますが、これはあくまでも受身ですし、間接的なものです。それに対して、淡色野菜のほうは、攻めの免疫力であり、ダイレクトに効果を発揮するもので、本質的に違いがあります。

 淡色野菜の免役力への貢献として一つはっきりしてきたのが、原因物質の解明までは至っていないようですが、淡色野菜を食べると、サイトカインの一種であるTNF-α(腫瘍壊死因子)が増えるというものです。TNF-αは感染症への防御反応として産生される免疫系たんぱく質で、主として白血球の一種であるマクロファージによって作られます。なお、TNF-αはがん細胞の破壊にも大きく貢献しています。
 このことから、淡色野菜は、マクロファージを活性化させて細菌やウイルスをやっつけてくれる、つまり免役力を高めてくれる、すぐれものということが言えるのです。
 参照文献 
免疫力ランキング1位の野菜は…
        免疫力を高めるキャベツ、ナス、大根
(備考:前者の文献では、冬野菜の淡色野菜としては白菜とネギの2つだけが調査研究対象となっており、白菜に対してネギの効果がうんと弱い結果となっていますが、この調査研究ではTNF-αだけを指標としており、これだけで免役力向上能を比較できるものではありません。)

 次に、ネギについて別の観点から概説しましょう。ネギは冬野菜の王様と言えます。
 ネギは白色と緑色の両方からなっていて、幅広い働きがあるのはもとより、低カロリーで、体を温める力がたいそう大きいです。一言で言えば「マイナスのカロリー食品」です。と言うのは、摂取したネギのカロリー以上にカロリーを燃やしてくれるからです。冬にダイエットをしたい方は、毎食ネギをたくさんお召し上がりになるといいです。
 また、ネギにはミネラルの一種セレンが多く含まれ、セレンは有害金属を排泄する力がありますから、「毒出し」にも最適な食品です。特に水銀の排出力が強いですから、マグロなどの大型魚(食物連鎖で水銀を高含有)を食べるときは、ぜひネギも一緒にどうぞ。ネギトロは、その生活の知恵でしょうね。
 ネギの一番の特徴は、青ネギ、白ネギ、どちらにも大なり小なりヌルッとした粘液が含まれていることです。この粘液は、免疫系を活性化し、がん予防まで期待できる可能性があるのです。
 農研機構の調査研究(「ネギの免役活性化作用」)によると、ネギの粘液の活性成分は粘性物質ではなく、水溶性物質であるとのことです。そして、ネギでよく知られているアリシン(含硫化合物の一種:催涙物質)には免疫活性化作用はなく、活性物質は「マンノース結合レクチンとソーマチン様たんぱく質」であることが判明しています。
 この粘液含有物質の大きな働きは、IgA抗体(
細胞やウイルスを取り込み、やっつけてくれる)を増やしてくれることです。病原菌やウイルスが体内侵入したとき、この抗体でもってそれらの動きを封じ、マクロファージなどが退治してくれます。また、そのマクロファージもネギを食べると増えるとのことです。なお、この粘液含有物質は、がん細胞をやっつけるナチュラルキラー細胞も増やしてくれるとのこと。

 近年、こうした研究成果がいろいろ発表されているようで、淡色野菜が注目されてきています。でも、こうしたことは、近代栄養学なり近代医学で証明されなくても、昔の人は動物的直観力によって淡色野菜は体にいいことを知っていたに違いありません。緑黄色野菜にしても同様でしょう。
 そして、つまるところ、季節折々の旬の野菜を食べるのが一番であること、これしかない、それも近隣の土地で採れたものでなければならない、という「身土不二(しんどふじ)」の法則にたどり着いたのでしょう。
 食に関しては、科学的根拠なんて不要です。昔人が編み出した生活の知恵ほど正確で間違いがないものはないと言っても過言ではないでしょう。
 ヒトは食べ物わけても野菜によって養われているのですから(小生はそう感じています)、冬であれば、地元で採れる冬野菜を有り難くいただき、毎食、野菜に感謝する心を持ちたいものですね。心を込めて“いただきます、ごちそうさまでした”と。
  

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