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24節気の健康と食養:立春から雨水まで

2019年02月04日 | 24節気の健康と食養

24節気の健康と食養:立春から雨水まで

 立春(2月4日頃:2019年は2月4日)は春の始まり。
 数日前に最低気温が底を打ち、気温が上がり始める
時期が立春です。
 この時期、昼間の時間がけっこう長くなり、日射しも随分と強まってきています。
 野山では動植物が早くも春の訪れをキャッチし、活発に活動を始めています。
 人も、気力が満ちて、やる気も起き、心が大きくなり、楽観的で前向き、喜びの気持ちが持てるようになります。
 
それと同時に、人の体は冬ごもりの態勢から、命生まれる、つまり新陳代謝を活発にする態勢へと順次生理変化します。冬:腎の季節(厳密には冬の土用:脾の季節を経由)から春:肝の季節への生理変化です。
 これを踏まえた春の養生法を下記の記事で紹介しています。参照なさってください。
 
春は肝の季節、肝臓は少食と運動を願っています。食味は酸味主体の三味で。

 ヒトの体は、立春の頃に暖気運転を始め、雨水の頃に試運転し、啓蟄の頃に本格稼動に入り、春分以降はフル運転といったところでしょうか。このように、節気を一つ一つ迎える度に体が順々に動くようになる、と捉えていいのではないでしょうか。
 そこで、まずは立春から朝起きて直ぐ行うとよい体操を一つ紹介しましょう。体全体の暖機運転をする、といった体操です。既に戦前に編み出され、完成を見た「西式健康法」の一つで、今でも根強いファンが大勢いらっしゃる、おすすめの健康体操です。
 “金魚体操”で内臓と背骨にも運動を

 次に、春の始まりである立春から雨水までの食養について、まず特徴的なものを一つ紹介することにしましょう。
 七草粥(かゆ)というものがあります。今では、西暦の1月7日に7種類の野草を入れた粥を食べる習慣ができていますが、これから冬本番という時期に、そうそう何種類もの野草が野山で手に入るわけがありません。ちょっと時期がずれています。
 七草粥の起源は、中国の華南において旧暦の正月七日に野草を摘む習慣があり、5世紀頃に書かれた歳時記に「正月七日…七種の菜を以って羹を為る」とあります。
 つまり比較的温暖な地域にあっては、この頃に幾種類かの野草を摘んできて、これを入れた羹(あつもの:熱い汁物orとろりとしたスープor雑煮)を食べていたというものです。一般に野草は葉が硬くて消化に悪いですから、これをすり潰して他の食材に混ぜた雑煮(必ずしも餅が入ったものではない)を食べていたのではないでしょうかね。
そんなふうに思われます。
 旧暦の正月七日は、年によって随分と変化しますが、大ざっぱに言って立春の前後になります。季節感からすれば、立春に七草粥を食べたいものです。

 これは、立春の食養として理にかなっています。
 野生の動物で、草食性なり雑食性であれば、冬越ししている野草なり、早々に芽吹いてきた野草の葉や芽を食べるのは当たり前のことであり、これでもってイキイキ元気になっていくのです。
 ヒトは、本来は草食性で、その後に雑食性になりましたが、原始人は季節折々の旬の野草を盛んに食べていたに違いなく、5世紀の人たちと同様に現代人も、これを見習うことによって、はじめて健康になれるといえましょう。
 そして、野草は現代栄養学で言えば、ビタミン・ミネラルが濃厚ですから、新陳代謝の大いなる助けになりますし、ミネラルは肝臓での解毒作用を促進してくれます。
 また、近年注目されるようになったポリフェノールなどのフィトケミカルが春の野草には多く含まれ、抗酸化作用など有用なものが多いです。なお、アルカロイドを含むものもけっこうあり、これは適量なら薬になります。
 漢方の面から言えば、この時期の野草は苦味があるものが多く、総じて健胃薬になります。また、野草の中には酸味があるものもあり、特に春は肝の養生に酸味が必要ですから、これが最適なものとなりましょう。

 今日では野山の野草はめったに手に入るものではなく、入手が容易な葉物野菜で立春の時期が旬のものとなると、もう旬が終わりがけのものばかりですが、ホウレンソウ、小松菜、春菊そしてネギが主なものとなりましょう。
 この中で、最近の中医学(中国)で立春に最も適したものとしてすすめられているのが、ネギ、加えてニラです。「ネギは、発汗して邪気を取り除き、寒を散じて陽を通わし、殺菌解毒、血液循環を促進し、消化液の分泌を増やし、食欲を高める。ニラはまたの名を起陽草と言い、古くから長寿の野菜とされ、肝臓を温め、陽を助け、精を固め、脾臓や胃を強め、逆気を降ろし、鬱血を散じ、元気をつける。」と言われます。

 こうした葉物野菜や、それ以外の淡色野菜もこの時期は大いにとりたいです。
 と申しますのは、前回の「
大寒から節分」で書きましたように、この時期も厳しい寒さがためにインフルエンザに罹患することがまだまだ多くなりますから、免疫力をアップさせること、体の抵抗力を落とさないこと、これが重要になり、そのためには免疫力をアップさせる力がある淡色野菜が大切な食材になってくるのです。

 さて、立春から春となり、肝の季節ですから、5つの味「五味」についても頭に置いといてください。漢方では、五臓のバランスを整えるため、春は<主・酸味、従・甘味、添・苦味>この三味の組み合わせを最適としています。料理は、この三味を頭に置いて行っていただきたいものです。
 特に、酸味は肝に効き、肝が喜びますから、酸っぱい梅干を朝に1粒いただきたいものです。梅干が広まったのは鎌倉武士からです。「梅干を1個食べ、いざ出陣!」 これで、活動的になれます。春、活発に動き回るようになるのですから、おすすめです。梅干の主成分であるクエン酸は、血液をサラサラにして血流を良くし、エネルギー産生回路に働いてエネルギー産生を円滑にし、活動的にしてくれるのですからね。
 ところで、鎌倉武士は出陣に当たって「腹が減っては戦ができぬ」とばかり、梅干入りのおにぎりでも食べたのでしょうか。いえいえ、胃の中を空っぽにして、つまり空腹状態で挑んだのです。当時は武士も庶民も1日2食の朝食抜きでしたから、前の晩に食べて以来、何も口にせず、そうであっても少なくとも午前中は目一杯の活躍ができたのです。
 これは現代人にも言えることであり、そうしているスポーツ選手もいます。下記記事で、それを紹介していますので、ご覧ください。皆さんにおすすめします、朝食抜き。
  不謹慎ですが、被災は断食のチャンス

 最後に、今回も、うちの自家栽培野菜などの状況をご紹介させていただきます。
 畑では各種の冬野菜がだいぶ少なくなりましたが、まだ残っております。そのなかでも春菊はコンパニオンプランツ(キャベツやハクサイの虫除け)として幾畝にも作付けしま下から、とても食べ切れるものではありません。
 今、畑にあるのは、
キャベツ、ブロッコリー、ホウレンソウ(残りわずか)、小松菜、大根2種類、カブ、ハクサイ(玉が巻いてない)、ニンジン、ネギで、これらをボツボツ収獲しています。
 当地特産の「徳田ねぎ」は大量作付けしていますが、秋の天候不順で極端に生育が悪く、収穫量は上がりませんが、自家消費分は十分にまかなえます。
 果物についても紹介しておきましょう。
 昨夏の猛暑がために甘みが増した柑橘類です。裏表を繰り返す柑橘類で、どの品種も今期が表年に当たり、みかん、オレンジがかかったみかん、甘夏とも大豊作です。みかん2種の収穫をやっと終え、これから甘夏の収穫に入ります。
 立春から旬となるすぐれもの、それは、甘夏です。
 うちの庭に1本ある甘夏の木に実がたわわと生り、数えてみたら、ざっとで150個。とても食べきれません。甘夏は、肝臓が欲しがる酸味がたっぷりとれます。加えて甘みがあります。さらに好都合なことに、中袋を噛むとかすかな苦味があります。<主・酸味、従・甘味、添・苦味>と、実に理想的な味の配合になっていて、これでもって体全体の臓器のバランスを整えることができようというものです。
 昨日甘夏を30個ほど収穫し、試食してみたら、かなり酸っぱかったです。
もう少し日にちが経つと甘味が増すでしょう。オレンジがかかったみかんを食べ終わったら、甘夏を食べようと思っています。

 次回は「雨水」(2月19日頃)の健康と食養です。

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