腸内発酵で体温アップ!腸内善玉菌の働きはビックリするほどスゴイ!
腸内発酵による発酵熱で、かなりの熱エネルギー生産があると考えて良いのではないかと、このブログの「 「冷え」・「冷え性」・「冷え症」を考える(その2) 」で述べました。そして、その中で、それがどの程度のものかは、小生の不勉強で分からないと申しました。その後、何とかして分からないかと、ネット検索を重ねたものの、残念ながら、いまだに見つかっていません。
そこで、今現在で判明していることを述べることで、ご勘弁願いたいと思います。
まず、ヒトに近い種のサルについて、見てみました。
極寒の地に住むサルの両横綱は、ニホンザルとキンシコウです。
ニホンザルは皆さんご存知のとおり、青森県の下北半島や真冬の上高地で、その寒さをものともせず暮らしています。メスの体重は、通常10キロ弱で、その小さな体でありながら、極寒に耐えられるのです。どうして、それが可能なのか、現在、調査研究されているようですが、まだ分かっていません。
なお、ニホンザルは雑食性で、虫の幼虫なども食べ、動物性たんぱく質をけっこう取っていますから、これにより、熱エネルギー生産がどれだけか高まることでしょう。小生は、これも一因していると思っています。
さて、もう一方のキンシコウ(黄金色の体毛で、孫悟空のモデルになったとか)ですが、チベットの3千メートルの高地に住んでいて、メスの体重は、ニホンザルと同程度です。
食性は、木の葉や皮といった食物繊維食で、胃が2つに分かれていて、前胃発酵させています。つまり、ウシと同様に、胃の中に微生物を住まわせ、その微生物が食物繊維を発酵させ、発酵生成物の有機酸を栄養源にしているのです。
そして、発酵により発酵熱が生じ、これによって、極寒に耐えられるのではないかと言われています。
前胃が“湯たんぽ”代わりになって、内から暖を取っているというものです。
なお、発酵というものは、味噌なり酒なり、何でもそうですが、微生物が有機物を分解するときに熱を発生させます。従って、胃の中で発酵させれば、胃が熱源になるのは当然のことになります。
次に、後腸発酵について、見てみましょう。
草食動物で、これを行っているのはウマです。ウマは、大腸に微生物を住まわせ、その微生物が食物繊維を発酵させ、発酵生成物の有機酸を栄養源にしているのです。
また、ヒトに極めて近い種のゴリラも、その巨漢から推察できるように、大腸がどでかく、かなり後腸発酵させています。
そして、ヒトも、完全なベジタリアン(ただし生菜食に限る)となると、後腸発酵が格段に進み、ヒトの消化酵素では分解不可能な食物繊維を微生物が分解し、それ相当の有機酸を作り出し、これが栄養源の一つになっているとのことです。
通常、これを、「腸内細菌の善玉菌が活発に活動し、腸内環境を良くしてくれる」で、済ませていますが、実は、これは、「後腸発酵による、栄養源の有機酸の生成」であって、「発酵に伴う発酵熱の発生」でもあるのです。
以上のことから、ヒトの腸内に住む腸内細菌は、100兆個、総重量にして1.5キロもあるのですから、これが活発に活動してくれたら・・・腸内環境が改善されたら・・・必然的に発酵の速度が高まり、「発酵に伴う発酵熱の発生」が、かなりのものとなりましょう。
つまり、大腸が“湯たんぽ”になって、体温を高めてくれることになります。
そして、これによって、低体温から脱却でき、冷え症、アレルギー、花粉症も大幅に改善が期待できるということになるのです。
これは確かなことと思うのですが、いかがなものでしょうか。
関連記事:2014.1.13 生菜食の是非について考える
それにしても大麦の力にはびっくりしました。改めて白米がいかに健康に悪いのかを思い知らされました。
「玄米と胚芽押し麦を半々」これも良さそうですね。さらにヒエ・アワといった雑穀を少々加えたりして、おいしいご飯を探し出してください。
ところで、玄米は圧力釜で直ぐに炊き上げると害になることがけっこうあります。
次の記事を参照なさってください。
「玄米VS白米論争:軍配はどちらに?」
http://blog.goo.ne.jp/miyakekazutoyo230910/e/bd8208d4c19a7d852f8900cb46146466