薬屋のおやじのボヤキ

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空腹感が生ずるという人は「エネルギー変換失調症」という病気です

2021年04月24日 | 朝食抜き・断食で健康

空腹感が生ずるという人は「エネルギー変換失調症」という病気です

 小生、もう10数年になりますが、1日1食(夕食のみ)の食生活をしており、空腹感というものを感じたことがありません。(ただし、2、3年前から、お昼に小さなおにぎりを1個、女房に無理やり食わさせられていますから1日1.5食。もっとも、店の定休日に丸一日百姓仕事をするときは、昼食は抜きます。)
 皆さん、小生を見て不思議がられます。“朝昼食わんでよく持つな”と。これは逆で、“食ったら仕事ができん”です。でも、自分で不思議に感ずるのは、1日1食で丸一日百姓仕事をしても全く空腹感が生じないことです。
 3日間断食(前後の複数日の少食を含めると1週間程度の食事制限)して、断食中に百姓仕事をしたこともありますが、それでも空腹感が生じないのですからね。

 これはどうしてか。小生思うに、野生動物一般に空腹感なるものを全く知らないのではないでしょうか。なぜならば、彼らは飢餓の危機を頻繁に経験しており、何日も餌にありつけないとなると、体に蓄えられたエネルギー源を上手に利用することができる体質を持ち備えていると考えられるからです。
 ヒトも本来はそうした動物であり、悪天候で数日、食べ物の採集に出かけられなくても、スムーズに体内脂肪を取り崩して、空腹感なんて感じなかったに違いないです。珍しく皮下脂肪が厚い動物、それはヒトですから、なおさらです。
 紀元前の中国において、下々の者は当然のこと、上流階級にあっても1日1食(昼食のみ)であったことは、古典医学書「黄帝内経素問」から読み取れます。それが、時代が進むと1日2食になり、やがて1日3食になった、というのが歴史の流れです。そして、現代においては、毎日、なんとも回数多く食べ過ぎるているから、空腹感というものを味わうようになってしまった、というのが、本当のところでしょう。

 じゃあ、空腹感から脱却するにはどうしたらいいか。それは、小生のように1日1食のみの食生活に切り替えることであり、そして、どうして空腹感が生じなくなるのかは過去時事で幾度か説明していますから、それをお読みいただけると有り難いです。このページでも、それをやや詳しく解説した記事(拙論「食の進化論」からの1節「「エネルギー変換失調症」の発生」)を掲げておきました。

 ところで、そのような“苦行ともいえる修行”のような1日1食への切り替えをしなくても、空腹を和らげる簡単な方法があることを最近知りました。
 小生が愛読している「日本講演新聞」に、それはありました。この新聞は、1年ほど前までは「みやざき中央新聞」といい、2011年のアーカイブですが、下に張り付けておきました。
 皆さん、“腹減った~”と感じたら、何かを口に放り込むのではなく、別の方法をお試しあれ。これを繰り返し実行していれば、「エネルギー変換失調症」(これは小生が名付けた独自のもの)という病気から、おさらばできるかもしれませんよ。
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(参考記事
拙論「食の進化論」からの抜粋)
「エネルギー変換失調症」の発生
 1日3食の弊害の最大の問題は次のことに尽きる。
 1日に3食も取ると、体に必要なエネルギーは、ほとんどが食べた物から直接取るようになってしまう。おやつに夜食、喉が乾いたら砂糖入り清涼飲料水を飲むという食生活をしていると、完璧にそうなってしまう。
 つまり、血液中に漂う栄養を、体中の諸器官の細胞群が直接取り込むだけで済んでしまうのである。血液中の栄養が足りなくなると、通常は肝臓や筋肉に蓄えているグリコーゲンの出番であるが、これさえブドウ糖に変換するのに苦労するようになり、血糖値が少しでも標準値を切ると、小腹が空いたと感ずるようになる。1食でも抜こうものなら、脂肪をケトン体などに変換する機能が完全に錆びついているから低血糖になってしまい、我慢できないほどの空腹感に襲われる。この状態になっても食事が取れないとなると、低血糖が進み過ぎ、脳へのエネルギー源の補給が経たれて意識を失い、昏睡状態となる。
 空腹感は、胃が空っぽになって生ずるものではない。低血糖になって、脳へのエネルギー源の補給が困難になったサインが空腹感であることを、しっかり頭に置いておかねばならない。1食でも抜いたら空腹感を生ずるという状態は「エネルギー変換失調症」という名の、高度文明社会に特有の病気である。かような名称の病名は医学書にはないのであるが、小生はそう呼びたい。日本人のほぼ全員がグリコーゲンをブドウ糖に変換する機能は持ち備えていようものの、脂肪をケトン体などに変換する機能をほとんど喪失している事実、これは病気以外の何物でもなかろうから、小生はそう名付けたいのである。
 野生動物や文明前の人たちは、平時には空腹感など一度も感じたことはないと考えられるのである。それを感じるのは、もはや体の中にエネルギーに変換できる脂肪も蛋白質もなくなった餓死寸前の事態に陥った場合だけであろう。小生は、1日1食の生活を3年半続けており(ブログアップ時点では、これを12年ほど続け、最近2年間は昼食を軽く取り1日2食に戻している)、それに慣れっこになっている。また、ときどき1日断食を実行し、47時間にわたって食を断つ。その間、口寂しさは募るものの、空腹感は全く感じないのである。”腹減ったぁ、飯食いてえ”という感覚は完全に喪失している。(ブログアップ時点でも、そう)
 長期断食の経験はないので、その場合にどうなるのかは分からないが、平気で繰り返し長期断食をなさる方も大勢おられるということは、空腹感を全く感じないからできるのではないかと思える。(ブログ版追記 3日断食し、その前後も極めて少食で、実質5日断食を2回したことがあるが、その場合も空腹感は生じなかった。ただし、うまいものを食いたいという口の卑しさの高まりは相当なもの。)

 毎日朝食を取っている人が朝食を抜くと低血糖状態になって、午前中は脳の働きが悪くなる。2グループの比較実験でそのような結果が出ている。一時的に朝食を抜いたグループの人は皆、たしかに低血糖になり、脳細胞に十分な栄養が届かず、脳の働きが落ちるからだ。そこで、この結果を見て、栄養学者は、砂糖はすぐに吸収されて瞬時にブドウ糖に変換されるから、朝は砂糖を取れ、とまで言う。
 脳細胞が、ブドウ糖だけを栄養源としているのであれば、そういうことになるかもしれない。しかし、そうではない。この方面の研究はいろいろ行われているので、それを紹介しよう。
 まずは、断食してブドウ糖が底を突くと、脳の栄養源として脂肪から変換されたケトン体が使われるようになる。ケトン体には何種類かあるが、そのなかで最も多く作られるのがβヒドロキシ酪酸であり、これが優れものである。このβヒドロキシ酪酸は母乳に多く含まれており、赤ちゃんの脳の発達に重要な役割を果たしていることが、京都大学の香月博士氏の研究で明らかになった。赤ちゃんは、目覚めているときに猛烈に学習せねばならない。このとき、ブドウ糖よりもβヒドロキシ酪酸のほうが脳細胞を活性化させるのであり、βヒドロキシ酪酸のほうが記憶効果を上げるのである。
 したがって、朝食抜き(ただし、これをずっと続けている人)のグループのほうが、本当は頭が良い結果が得られることになるはずである。朝食抜きというミニ断食によって、必要とするエネルギー源は脂肪が分解されて得られるβヒドロキシ酪酸などが用意され、これが脳に行って記憶効果を上げるのであるから。小生も実感している。朝食を取らなくなってから、朝から体がよく動き、頭が冴え、仕事の効率がアップするのである。
 つぎに、長期断食を続けると、脂肪のほかに蛋白質もエネルギー源として動員されるようになる。つまり、筋肉の蛋白質が分解変性されてαアミノ窒素などが作られ、これも脳の栄養として使われることがカナダのオーエンス博士によって明らかにされている。
 脳細胞はブドウ糖のみを栄養とする、などと言う輩は、精糖メーカーの御用学者以外の何物でもない、と断言できる。ついでながら、昨今のテレビ番組で、あれが体にいい、こちらのほうが体にもっといい、などと毎日のように放映され、紹介された食材がスーパーの店頭から姿を消す、ということが度々あるが、これらは、全てペテン師が仕掛けたウソと心得たほうが利口であろう。

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一日一膳。 (barso)
2021-04-24 19:26:53
 空腹になるのは、身体が倉庫にストックしておいたエネルギーを出す合図なんですか。危険だからエネルギーを補充しろという合図だと思っていました。 
 現代人の場合は、空腹感が生じる原因の一つは、「やめられない止まらない」のCMソングにあるように、手近なところに手軽に食べられるものが沢山あるため、いつもお腹に何か入れている状態が多いせいもあるかなと思っていました。つまり「口の卑しさの高まり」です。
 一日一食でいいと言われても、朝昼晩の三食食べるのが社会習慣になっていて、しかも一日に必要なカロリーは何カロリーだと学術的に言われているので、体に蓄えている栄養があるから大丈夫だと言われても、ちょっと心配になります。
 断食はパソコンのリセットと同じく、調子が良くなるような気はするのですが、昨今売られている菓子パンはみなケーキのように甘くておいしくて、断食をするとその楽しさが味わえなくなりそうで、それもちょっと・・・と卑しさと俗気が抜けないので困ったものです。(笑) 
 「エネルギー変換失調症」だと言われると、健康を意識しないわけではないのですが、それよりも商業主義の罠に完璧に引っ掛かっている自分自身の精神力の弱さに情けなさを感じます。
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RE:一日一膳。 (薬屋のおやじ)
2021-04-25 07:37:59
バーソ様、いつもコメント有り難うございます。
「一日一膳」とはケッサクな表現。これからは「1日1食」ではなく、この言葉を使いたいと思いました。

世の中が豊かになれば、食欲煩悩も強まり、一日一膳が二膳になりに、そして三膳に向うのは自然の流れとなりましょう。
でも、小生、最初はこれを受け入れられませんでした。「科学的見地からすると、昔の人の食生活は間違っていたのであり、今の食生活のほうが正しいのだ」と。その後、科学的に一日一膳が正しいとの理論的解説や実証例を知るまでは、とても受け入れられなかったです。そして、やっと腑に落ちたのは、自分で経験した後です。
人間、科学的に正しいとされたものは信じ込んでしまう傾向にどうしてもあり、いったんそれがオーソライズされてしまうと、もう未来永劫、正すことな出来なくなります。
よって、今の世の中、「一日一膳」に改めるのは全く不可能でして、当店のお客様で難病治療のために、まずは「一日一膳」を勧めたくても、せいぜい“やれそうだったら、やってみてください”と言うことしかできません。

断食は、小生、過去に何度かやりましたが、1日断食はまだしも、3日間断食すると、空腹感が出ない体質を獲得しているも「口の卑しさの高まり」が異常なほどに強まり、日が沈んだ後は、寝るまでの数時間、食欲煩悩との壮絶な戦いに明け暮れるという様で、これに耐えられなくなってしまい、今はもう断食する気になれなくなってしまいました。

人間は豊かになればなるほど、それに比例して欲望も増すもの。これは、いかんともしがたいですね。
最近のネット画面にも悩まされています。“今年はいっぺん毛ガニを食いてえ”とネット注文したら、それ以来、ネット画面の広告スペースに“毛ガニ”がしょっちゅう載るようになってしまいました。“もういっぺん毛ガニが食いてえなあ”と女房に聞こえるようにつぶやくも、女房は聞こえなかったふりをする。これ、絶対拒否の意思表示。よって、少なくともこの先1年間は毛ガニは小生の口に絶対入りません。
今日もネット画面に毛ガニが載っている。“ああ毛ガニ食いてえ”。
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