大分単身赴任日誌

前期高齢者の考えたことを、単身赴任状況だからこそ言えるものとして言ってみます。

大分県土地家屋調査士会の総会を終えて

2016-05-23 15:05:21 | 日記
先週の金曜日、大分県土地家屋調査士会の総会がありました。

全般的には、今回の熊本地震を受けての土地家屋調査士(会)の役割に関する意見などもあり、それなりの意義を確認できるものであったと思いますが、一部にはきわめて低水準な聞いていて恥ずかしくなるような「意見」もあり、わが業界の水準というところから考えさせられる部分もありました。ある程度の低水準だと、自分自身に対する恥じらいが生まれてきて抑制の機能も働くのですが、あまりにも低水準になると自分に対する反省がないので、恥ずかしげがないだけでなく得意げにさえなってしまうのですね。そのようなものから「全体の水準」を推し量られる、ということもあるので、情けないことではありますが、そうとばかり言ってもいられず、どうにかしなければならないことです。

問題になったのは、今年大分であった法務局による土地家屋調査士への懲戒処分の件です。
この懲戒処分(戒告)は、土地の分筆にあたって、①測量に当たって使用したとする街区多角点を使用しておらず、②測量の精度に関する簡単な点検さえも行わっておらず、③その結果として1.6mほど誤った座標値を記載したまま分筆登記をした、という案件について、調査士会からの注意勧告がなされ、法務局からの戒告の処分がなされた、というものです。
このような案件について、「単に間違えただけのもので懲戒になるのはおかしい」というようなことを言う人がいます。まったく何を考えているんだか?どういう神経をしているんだか?という「意見」です。
そもそも土地家屋調査士というのは、不動産に係る国民の権利の明確化のために、「間違いのない」ように調査してそれを表示するようにすることを職責とするものです。そのための注意義務を果たすことが必要であり、そのようなことがなされることが期待されて業務独占の資格者になっているわけです。「間違えただけ」というようなことは、何をどう考えれば言えることなのか、まったく理解に苦しみます。

また、この懲戒処分に関することが、大分の地方新聞で報じられたことについても「問題だ」とされました。「調査士会の役割は会員を守ることであり、このような報道は止めるべきだ」というような「意見」です。
しかし、これはまったく間違った考え方です。まず、「調査士会の役割」は「会員を守る」ということにあるわけではありません。「調査士会の役割」は、あくまでも法律で定められているように「業務の改善進歩のための指導・連絡」ということにあります。もちろん、この「指導・連絡」が十全になされて全会員の業務が完璧なものとしてなされるようになっていれば、懲戒処分を受ける会員も出てこないわけでしょうから、結果として「会員を守る」ことにつながりもするわけですが、そのことと「会員を守ることを目的とする」、ということとは全く違うことです。
「身内を庇う」的な行動をとることは、けっして本当の意味で「守る」ことにはなりません。仲間内からでた不祥事に対しては、同じことが二度と起きないように厳しく対応することが自浄能力を示すことになり、大きな意味で「守る」ことにもつながるのだと言うべきでしょう。
こんな当たり前のこともわからないような人が(ごくごく少数とは言え)出てきてしまう、というのは、やはり情けないことですが、だからこそ、そのダメさ加減をしっかりと見つめる中で、次の「改善進歩」につなげていくようにしなければならない、ということを考えさせてくれた総会だった・・・・、と思うようにしたいと思います。


1 コメント

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Unknown (総会出席者)
2016-05-27 11:08:52
やっぱお前もハナクソダナ!
オマエノハツゲンキイテテソウオモッタヨ

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