大分の土地家屋調査士ブログ

「土地家屋調査士の業務と制度」を中心に、それに広い意味で関連する様々なことについて一人の人間として思うところを書きます。

今週の予定―日本法社会学会ミニシンポに参加

2014-05-06 10:39:10 | インポート

2014年度日本法社会学会学術大会が、5月9日~11日に大阪大学で開催されます。

その中の2日目(5月10日)に開かれるミニシンポジウム「法専門職の統合問題―ポスト隣接の在り方」のパネリストの一人として参加させていただきます。

ミニシンポジウムは、名古屋大学(現在はタシケント法科大学)の久保山力也さんをコーディネーターとして、東京大学のダニエル・フット教授等の研究者や司法書士・行政書士・土地家屋調査士に加えて韓国の法務士(日本の司法書士類似の資格者)も参加するものです。趣旨について末尾にプログラム掲載のアブストを載せますのでご覧ください。また、関心のある方は是非おいでください。5月10日(土)午後2時半~6時、大阪大学豊中キャンパス法経講義棟です。

土地家屋調査士会の会務を行っていると、ついついものの見方が「内向き」になってしまいがちなところがあります。今回、このミニシンポに参加させていただくことになったのは、視野を広げて考えるいい機会になったように思えます。

「規制改革会議」における資格制度に関する改革への動向が現在どのような形で進行しているのかよく知りませんが、2008年に「中間とりまとめ」をした時点における認識=「資格制度を所管する省庁や資格者団体の視点ではなく、実際に資格者を利用する国民の視点にたって考えてみると資格制度の見直しはいまだ十分とは言い難い」という認識は、いまだに変わっているわけではないのでしょう。

自分たちの狭い領域だけでなく、社会全体を見据えた上での今後の在り方というものを考えていかなければならない、と、あらためて思います。

 法専門職の統合問題 ― ポスト「隣接」の在り方

司法制度改革審議会意見書(2001)は、現在に連なる改革の指針を示したものであるが、「隣接」を明記しその活用を謳う一方、弁護士の増員ならびに同改革が進展して以降は「隣接」制度につき、「担い手の在り方を改めて総合的に検討する必要がある」として、再編の可能性を示している。

法科大学院制度、弁護士制度改革が顕著に進展したかどうか見解が分かれるところではあるものの、他方「隣接」の問題はそのまま存置しており、今後なんらかの対策がとられるものとみられる。

日本法社会学会においては、2011年度学術大会において、企画関連ミニシンポジウム「さまざまな法律専門職の新しい職域-競争と協調とのはざまで」が組まれ、統合問題についても意見交換がなされたところである。また韓国においても統合問題は焦眉の課題で、????(法律新聞)20111110日号には、法務士会からの統合提案が報じられている。

ところで本ミニシンポは「統合問題」と題しているが、論じ方は一義的ではない。すなわち、決して「隣接」を何が何でも統合させなければならないとして結論を一本化した上で議論を展開するものではなく、そもそも統合をする必要があるのか、あるいは統合という事態はほんとに起こり得るのか、ということ自体も議論のポイントである。さらにいえば、議論の前提となる「隣接」とは何か、具体的にどういった職業ないし資格が該当するのか、そういったことも本シンポジウムの争点に含まれるのである。また仮に統合やむなし、または統合を推進しなければならないとして、その方法にはさまざま想定される。たとえば弁護士が他の資格ないし職業を吸収するパターン、弁護士が他の資格ないし職業を系列化するパターン、弁護士以外の資格ないし職業が統合するパターンなど、「統合」の在り様も、その程度も、実際多様なのである。

「統合問題」とは、弁護士と弁護士以外の法専門職等、法関連職等、リーガルサービスの担い手すべてにかかる大再編をにらんだ議論のことである。

 

コメント (1)