お盆向けきく類の出荷まで後1か月と迫った7月7日に,大阪鶴見花き地方卸売市場の花き卸である(株)なにわ花いちばの担当者を招いて現地ほ場を巡回し栽培状況を確認しました。(株)なにわ花いちばでは,「アジャストマム※1」と称される「こんなきくがあったらいいな」という花屋さんの声にアジャストさせて生産し,生産地と消費地のムダを省いた商材を流通させる取組を行っており,本県からは南三陸町のフローリッシュ生産組合を筆頭に登米市,石巻市,大崎市,栗原市の生産者が連携して出荷を行っています。
現地検討会には生産者8人が参加し,南三陸町と登米市内の輪ぎくと小ぎくの生産ほ場を巡回しました。普及センターからは出荷までの病害虫防除の徹底を呼びかけたほか,市場担当者からは,「コロナ渦であるが,お盆用の国産きく類の需要はより高まっており,確実に販売できると考えている。8月第1週からたくさんの出荷を期待している。」との心強い説明があり,出荷に向けて意欲の高まる検討会となりました。
※1 アジャストマムとは
一般的なきく類の出荷規格は80~90cmであるのに対し,店頭に並んだ切り花はどれも80cm以下で使用され,切り落とされた茎葉が大量のゴミになっています。これらのゴミ処理に係る経費も非常に大きく,この出荷規格と使用実態のギャップを解消し,花屋がほしい時期・サイズにアジャストして出荷することで,産地と実需者の双方のメリットにつなげることを目的に取り組んでいるものです。
<連絡先>
宮城県気仙沼農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0226-25-8069 FAX:0226-22-1606