水稲新品種「だて正夢」は,本格デビューからまもなく4年目を迎えます。当普及センターでは,次年度に向けた高品質生産のため,令和3年2月26日,管内2会場において地域栽培塾を開催しました。
今年度3回目の研修であり,今回は今年度の作柄を振り返り,品質不適合例とその対策,栽培するにあたっての当面(種子準備~田植え)の注意点について説明しました。管内における品質不適合例については,昨年度より事例数は減少しているものの,タンパク質含有率の基準の超過や斑点米カメムシ類の吸汁などによる落等が見られたため,その対策について説明を行い,注意を促しました。質疑応答では,生産者・普及センター間だけではなく,生産者同士の情報交換も行われ,次作に向けた栽培管理について,改めて確認していました。
仙台会場
大郷会場
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第一班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8410
FAX:022-275-0296
E-mail sdnokai@pref.miyagi.lg.jp
令和3年3月4日(木),栗原文化会館において栗原市との共催により,市内の鳥獣被害対策実施隊や区長等約30名を対象に「令和2年度イノシシ・ツキノワグマ被害対策研修会」を開催しました。講師には,仙台市青葉区にある「合同会社 東北野生動物保護管理センター」で主任研究員を務めている鈴木淳氏を迎え,「イノシシとツキノワグマの生態と地域ぐるみで取り組む被害対策について」講演いただきました。
講演の中では,イノシシやツキノワグマの生態や被害対策のポイントのほか,対策の目指すべきゴールとしては根絶ではなく「人と動物の共生」であること,その上で捕獲・侵入防止・環境整備の各々を組み合わせた総合対策が必要であり,その地域にベストなやり方を地域の皆で話し合って決めていくことが重要であることなど,今後の被害対策を考えていく上で,非常に示唆に富んだ有意義な内容でした。
講演後には質疑応答が行われましたが,生態に関するもの,被害対策に関するもの,捕獲に関するものなど,多岐にわたる質問が次々となされ,今後の被害対策に活かそうとする意欲が感じられると同時に,いかに鳥獣被害に苦慮しているか,改めて認識しました。
鳥獣被害対策については,中山間地域農業の活性化を図っていく上で不可欠となりますので,今後も研修会などを通じて,有効な対策が図られるよう支援してまいります。
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 地域農業班
TEL 0229-91-0727 FAX 0229-23-0910
令和3年3月9日に登米市の(株)サンフルーツファーム(南方町)と(有)伊豆沼農産(迫町)が,ブルーベリーの品種更新やせん定方法などを学ぶため,岩手大学農学部附属寒冷フィールドサイエンスの滝沢農場のブルーベリー園地を視察しました。岩手大学では,早くからブルーベリーの栽培方法や生理生態の研究を重ね,普及に貢献してます。
始めに,岩手大学農学部渡邉学助教から,滝沢農場は岩手山麓の火山灰土壌でブルーベリーと相性が良いことなど,園地の説明を受けました。渡邉先生からは,水田跡地での新植や改植時のポイント,樹齢や樹勢が異なる樹のせん定について説明していただきました。参加者からは,土壌改良の方法や枝の更新方法,収穫量等について質問があがり,有意義な視察となりました。
せん定の実演
<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 地域農業班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-8603 FAX:0220-22-7522