山域山名:北アルプス・白馬鑓ヶ岳(長野県)
期 日:2016年5月8日(日)
参 加 者:みやぶー、どくたーQ、Kino、はしけん
行動記録:猿倉1230m(5:55)→白馬尻1550m(6:50/7:05)→大雪渓2200m(8:35/8:55)→水場2460m(9:25/9:40)→稜線2750m(10:25/10:55)~清水谷左俣滑降~清水谷二俣上部2300m(11:45/11:55)→清水谷右俣登行→白馬鑓西面2650m(12:50/13:15)→白馬鑓ヶ岳2903m(14:00/14:35)~中央ルンゼ滑降~湯ノ入沢1600m(16:35/16:55)→小日向コル1824m(17:25/17:45)~猿倉台地1460m(18:10/18:15)→猿倉1230m(18:40)
<天候:快晴>
GW不完全燃焼だった4名が再び白馬大雪渓登山口の猿倉に結集。
その前に白馬大橋から雪の状況を確認。中央ルンゼはノドが微妙?な感じ。
今回のルートは、大雪渓~清水谷滑降&登行~白馬鑓ヶ岳~(山頂での状況判断によって)杓子沢or鑓沢or中央ルンゼ滑降~小日向コルという、白馬鑓ヶ岳ロングルート周回。
自分は2011年に単独で、同ルートの白馬鑓山頂から鑓沢滑降&温泉入浴をワンデイでやっているので、杓子沢か中央ルンゼ滑降がメイン。
GW明けとあって、猿倉駐車場も空いている。
長走沢は橋がまだないので渡渉。
白馬尻で大雪渓に入る。
早くもクラックが入り、割れた中に水流も見える。5月の大雪渓で初めて見た。
白馬沢は覆い尽くしている大デブリもなく、逆に状況はよさそうだ。ただし賞味期限はあとはわずかだろう。
風もない大雪渓を登る。
この斜面だけアイゼンに。
もう避難小屋がこんなに出ている。水場もとうとうと流れが出てました。
杓子をバックに。
村営小屋までの最後の詰め。
白馬鑓から杓子沢への斜面の雪はしっかりつながっている。
槍ヶ岳もくっきり。
剣立山。
旭岳。
では今日の1本目、清水谷左俣滑降へGo!
スキーが一番走る面ツルフィルムクラストで、気持ちのいい滑りでした。
今年は少雪なので、この下が問題。
雪の状態をチェックしながら滑る。
問題はこの先のゴルジュがどうか。
トラバースルートも視野に。
やっぱりダメそうだ。
振り返ると旭岳南面が大きい。
正面はこれまた広大な白馬鑓ヶ岳北面バーン。
清水谷右俣が見えた。
清水谷右俣へ滑り込む。
シールで登り返し。白馬鑓山頂までちょうど600mのアルバイト。
2400mの小滝付近の流れはいつも出ている。
右岸側の雪壁で越える。
2450mのU字雪城。
一旦、左岸台地に上がる。
正面が杓子沢コル。
杓子岳をバックに。
振り返ると白馬岳と旭岳。滑降した清水谷左俣は小尾根の影で見えない。
白馬鑓北面シュート。
雪庇上斜面を登る。
GWに臨めなかった清水岳。
この雪壁を越えれば、白馬鑓ヶ岳山頂まであと少し。
稜線の向こうに頸城焼山の噴煙が見える。
最後の登り。
ついに山頂へ。
後立山連峰の奥に槍穂高。黒部源流の山々。
眼下の杓子沢。斜面はフラットだが北斜面ゆえ今日は雪質が緩まず、滑落のリスクを考えて却下。
東斜面の中央ルンゼは日射で緩んでいる。先行者(EVA父さん達でした)のシュプールもあって、行けそうか。
協議の結果、中央ルンゼエントリーに決定。念のためシュリンゲでチェストハーネスをセット。
Qさんが山頂からエントリー。出だしがかなりの急傾斜で岩が出て雪も日影で硬くなっていたので、
3名はスキーヤーズライトの尾根からエントリーする。
エントリーポイントを見上げてもすごい傾斜。
傾斜はあるが雪面は緩んで快適なバーン。
どんどん落ちていく。
問題のノドはまだ見えない。
雪が途切れて岩が出ているとの合図が。
ノド斜面はいつもより幅がかなり狭い。真ん中にはスラフ溝があるので、横滑りは2mでこなす。
板のまま岩場に回避。
下降はレフト側の岩場をクライムダウンか雪上を下りるしかない。念のため、ロープで確保。
自分は岩場をクライムダウンしたが、ホールドもスタンスももろいズブズブ岩でかなり不安定。手がかりと足場の岩が崩壊して落ちていった。
ふたりもロープで確保して無事に突破。上から頭大の落石もあって冷や冷やだった。
ノドから下は落石地獄。
雪は完全に切れていた。
安全地帯で。
鑓温泉ルートに合流。
湯ノ沢に向かって滑る。
中央ルンゼを見上げる。よくもまぁ、あんな所を。
小日向のコルへの登り返しは息も絶え絶え。
猿倉台地へも疲労でヘロヘロ滑降
台地の藪もひどかった。
雪が消えたら、夏道を下る。
猿倉へゴ~~~ル。
行動時間は12時間45分もかかったが、白馬鑓ヶ岳ゴールデンルート完踏!!