雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

新しい指導者にエール

2020-09-14 18:58:42 | 日々これ好日

        『 新しい指導者にエール 』

    自民党総裁選挙 ほぼ予想通りの結果となった
    新総裁に選出された 菅義偉官房長官は
    明後日には 総理大臣に就くことになる
    未だに ワンポイントリリーフのような発言をする人もいるようだが
    とんでもない話で 強固な内閣を組成してくれるような 予感がある
    思い切った采配で この国を引っ張っていただきたい

                       ☆☆☆

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長寿社会

2020-09-13 18:57:32 | 日々これ好日

        『 長寿社会 』

    町内会の行事として 
    一足早く 敬老会の記念品が贈られた
    ささやかな品だが その対象者の多さに 改めて驚く
    長寿社会などという言葉は すでに死語になりかけていて
    高齢化社会は 深刻な問題になっている
    ただ 今年の「敬老の日」が 九月二十一日とは
    単に 休日を増やす以上の意味がないようで
    長寿とか 敬老といった言葉が 軽くなっているように思えてならない

                       ☆☆☆

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哀れなるかな翁丸

2020-09-13 08:44:47 | 麗しの枕草子物語

         麗しの枕草子物語

              哀れなるかな翁丸


帝のお側近くで飼われている御猫は爵位をいただいておりまして、「命婦のおとど」と名付けられ、たいそう可愛がられておりました。

ある日のこと、かの御猫は縁側で体を長々と伸ばして気持ちよさそうに寝ておりました。ただ、その格好があまりにもだらしないものですから、世話役の女官が、
「何とまあ、お行儀の悪い。お部屋に入りなさい」
と声をかけましたが、御猫は動く気配さえも見せません。
世話役の女官は少しばかりおどかそうと思い、庭にいる大型犬の翁丸を呼びました。

「翁丸はどこにいるの。命婦のおとどに噛みついておやり」
と命じました。
いつものように庭にいた翁丸は、もともと忠実な性格ですから、女官の命令に直ちに反応して、その逞しい体を揺するようにして御猫に向かって走りかかりました。
御猫は大変驚き、御簾の内に走り込みました。

ちょうどそこには、帝が朝食の御膳についておりましたが、飛び込んできた御猫にたいそう驚かれました。そして、怖がっている御猫を懐に入れてやり、控えの者たちを呼びました。
直ちに、控えておりました蔵人たちが駆けつけましたので、
「あの乱暴者の翁丸を打ち懲らしめて、犬島へ流してしまえ。今すぐにだ」
と命じられました。

翁丸は、蔵人や滝口の武者たちに追い回され、散々に打ち懲らしめられたうえで追い払われてしまいました。
御猫の世話役の女官も謹慎することにまでなりました。
「可哀そうに、あんなに堂々と庭を歩きまわっていたのに」
と女官たちは同情し、
「三月三日には、桃の花を頭に飾り、腰には桜の花を差してもらって見事な晴れ姿を見せていたのに、こんなことになるなんて思いもしなかったことでしょうに」
と、わたしも哀れでなりませんでした。

「中宮さまのお食事時には、お下がりをいただこうとて必ず庭先に控えていたのに、寂しいことです」
などと言いながら三、四日が経ちましたが、そのお昼頃、激しく啼く犬の声がするので、どうしたのだろうと思っていますと、そのあたりの犬たちもその声の方に向かって走っていっています。
やがて、下級の女官が走ってきて、
「大変なことです。犬を蔵人二人がかりで打っているのですよ。あれでは死んでしまいます。何でも、追放した犬が帰ってきてしまったので、懲らしめているのだそうです」
と言うのです。
それではあの悲しげな啼き声は翁丸に違いありません。急いでその女官を止めに行かせますと、やがて、啼き声がしなくなりました。
しかし、戻ってきた女官は、
「死んでしまったので、内裏の外に捨ててしまったようです」
と、報告するのでした。

「ああ、可哀そうなことをしてしまった」と、私たちは悲しんでおりましたが、その夕方に、体中が腫れあがった汚らしい犬がよろよろと庭先を歩いているので、
「翁丸ではないかしら。近頃あんな犬は見たことがありませんよ」
とわたしが言いますと、近くに仕えていた女官たちも「翁丸」「翁丸」と呼びかけました。
しかし、その犬は呼びかけに見向きもしないのです。

「あれは翁丸だ」とか、「いや違うみたいだ」とわたしたちが話していますと、中宮さまが、
「右近を呼びなさい。右近なら翁丸をよく知っていますよ」
と言われました。
早速、右近内侍を召し出して、「あれは翁丸か」と中宮さまがお尋ねになられましたが、右近にもなかなか判別がつかないようなのです。
「とても似てはいますが、翁丸より憎らしげな感じです。それに、わたしが呼んでも寄ってもきません。翁丸は『打ち殺して棄てた』と報告されています。蔵人二人に打ち懲らしめられたのですから、とても生きてはいないでしょう」
と返答されましたので、中宮さまは、とても悲しそうでございました。
暗くなってから食べ物を与えたのですが、食べようともしないので、やはり右近の言う通りかもしれないということになりました。

その翌朝のことです。
中宮さまが御髪などを整えています時、私は御鏡をお持ちしておりましたが、いつも翁丸が坐っていた柱の基にあの汚らしい犬が坐っているのです。
「ああ、昨日は可哀そうなことをしてしまった。死んでしまったとなれば、この次は何に生まれ変わってくるのかしら。それにしても、打たれている時は辛かったことでしょう」などと考えていますと、その坐っていた犬が、ぶるぶると体を震わせ、涙を流し続けるのです。
「それでは、やはりお前は翁丸なのですね。昨日は、追放の身であることを知っていて、名乗ることが出来なかったのですね」と思いますと、その心根が哀れでなりません。

わたしは、御鏡を投げ出すようにして、翁丸に声をかけました。
翁丸は身を伏せて、応えるように激しく啼くのです。
中宮さまも、安心したかのように微笑んでいます。
帝も姿を見せられ、「犬でも、そのような神妙な気持ちを持っているのだなあ」と感心されていました。
わたしは、「はやく傷の手当てをさせなくては」などと翁丸の世話を始めますと、
「とうとう、あなたが翁丸贔屓であることが露見してしまいましたね」
と、女房たちが笑うのです。

やがて、帝のお怒りも解けて、翁丸は以前の姿を取り戻すことが出来たのです。


               (第六段  上にさぶらう・・、より )

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季節感が乏しいが

2020-09-12 18:49:14 | 日々これ好日

        『 季節感が乏しいが 』

    当地は 七月はやたら雨が多く 八月はカンカン照り
    九月に入ると雨が多く暑さは厳しいまま
    コロナに熱中症と大騒ぎし
    首相が辞任表明という 大事件まで発生した
    考えてみると ここしばらく 暑さ以外に季節感を感じることがなかった
    しかし 散歩でよく訪れる池のカイツブリは
    親子が仲良く列を作っていると思っていたのが
    今朝 よく見てみると どれが親だか子供だか 分からなくなっていた
    季節は しっかりと 進んでいるようだ

                       ☆☆☆
    

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Gotoトラベル 東京も

2020-09-11 19:16:13 | 日々これ好日

      『 Gotoトラベル 東京も 』

   何かと話題の Gotoトラベル
   来月から 東京も加わる見込み
   未だ収束とはいえず 
   ワクチンも 特効薬も まだ登場しておらず
   世界の状況は さらに厳しい
   そうした中での Gotoトラベルの本格化
   懸念はあるが 何としても うまく成功させてほしいものだ

                      ☆☆☆

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お忙しいことです

2020-09-10 19:23:11 | 日々これ好日

       『 お忙しいことです 』
 
    コロナに台風 集中豪雨も あちらこちらで
    何とも騒がしい折から
    与党も野党も 代表者選挙でお忙しいことです
    それぞれ主張されていることが
    私たちの生活に 良い影響をもたらしてくれるものと
    期待したい・・・ とは 思うのですが

                     ☆☆☆

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いたりいたらぬ

2020-09-10 08:08:58 | 新古今和歌集を楽しむ

     秋風の いたりいたらぬ 袖はあらじ
            ただわれからの 露の夕暮れ

              作 者   鴨長明

( No.366  巻第四 秋歌上 )
       あきかぜの いたりいたらぬ そではあらじ
                ただわれからの つゆのゆうぐれ


* 作者は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての神官・歌人・随筆家。位階は従五位下。( 1155 - 1216 ) 行年六十二歳。

* 歌意は、「 秋風が 吹き至る袖至らぬ袖の 区別はあるまい それなのに わが心から涌きいずる涙が 袖を濡らせる 露の夕暮よ 」といったもので、「秋歌」に入っているが、抒情的な意味合いが強く感じられる。

* 作者は、賀茂御祖神社(下賀茂神社)の神事を統率する禰宜である鴨長継の次男として生まれた。
1161年、七歳にして従五位下を叙爵。これには、高松院の愛護を受けていたとされる。高松院とは、鳥羽天皇の皇女で、二条天皇の中宮となり、後に女院号を授けられた女性であるが、朝廷・公家・武家が激しい権力闘争を展開した保元・平治の時代に三十六年の生涯を送った女性である。
幼くして冠位を得た長明であるが、十八歳の頃に父を亡くして後見を失ったこともあって、この後冠位をあげることが出来なかった。

* 幼いころから、和歌・琵琶を学び、歌人としては後鳥羽院の和歌所寄人の一人に任じられており、当時の歌人としては一流といえる。新古今和歌集には10首が撰ばれており、勅撰集全部では25首が入っている。
しかし、鴨長明といえば、「方丈記」の存在があまりに大きく、現在の私たちは著述家あるいは随筆家として捉えがちであるが、それでは彼の生涯を見誤るような気がする。
「方丈記」については、本稿では割愛させていただくが、ぜひ一度は手にしたい作品といえる。

* 鴨長明の生涯を考える場合、その反省は、賀茂社の禰宜の地位を廻る闘いの日々であったようにも思われる。少々大げさな表現かもしれないが、1204年、五十歳の頃、禰宜の地位を廻る最後のチャンスに敗れた長明は、神官への道を諦めて出家している。
後世に輝く名著「方丈記」を完成させたのは、1212年の頃であることを考えれば、禰宜に就くことに拘っていた長明は、現世の利益に振り回されていたのかもしれず、出家後は、長明にとって別の生涯なのではないかとも思うのである。

* 1216年、鴨長命は六十二歳で生涯を閉じた。出家してからおよそ十二年後のことである。その最期の時にあたって、その生涯を どのように俯瞰していたのだろうかと、しみじみと想わせてくれる人物である。

     ☆   ☆   ☆

コメント (2)
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結構面白い

2020-09-09 18:48:20 | 日々これ好日

       『 結構面白い 』
 
    自民党総裁選挙
    大勢は決しているので 盛り上がらないのかな と思っていたが
    報道量も多く 結構面白い
    面白いなどといえば 不謹慎かもしれないが
    次の国のリーダーを 微細にわたって紹介してもらえるし
    放送局や コメンテーターによって これほど違うのかと
    少々 可笑しくなってしまう
    ともあれ 結果はともかく 実現性のある論戦を期待したい

                     ☆☆☆

   

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将来を託す

2020-09-08 18:50:33 | 日々これ好日

      『 将来を託す 』

   自民党の 総裁選が始まった
   大勢はすでに決しているようだが
   初見発表演説会を聞いてみると
   僅か20分ほどの演説を聞くだけでも
   考え方の差は 小さくない
   実現の可能性のある施策を 披露しあってほしい
   この後 しばらくの間は 勝利を得た人に
   将来を託すことになるのだから

                 ☆☆☆    

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お見舞い申し上げます

2020-09-07 19:18:51 | 日々これ好日

      『 お見舞い申し上げます 』

    台風10号は 中国大陸に進み 温帯低気圧になるようです
    被災地の方々には 心からお見舞い申し上げます
    特別警報に至らなかったとはいえ 
    暴風雨圏内ばかりでなく 遠く離れた地域でも
    激しい雨に襲われたようです
    沖縄や九州地方では これまでにないほどの準備が進められたようです
    残念ながら 今後 この程度の台風が 多発するとの予想もあります
    政府はもちろん 個人の段階でも 
    これまでとは 一段レベルを上げた対策が 必要のようです

                      ☆☆☆ 

 

 

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