さても このごろは、昔のことが しきりに思いだされる・・・
実家あたりでの生活用水は、井戸水か山からの水だった。
わたしの家には井戸があったので、主にその水を使っていたが、井戸のない家も少なくなかった。
その人たちは、山から引いている水場から 水を汲んできていた。
西山さんに連なる山の裾野からは、湧水がたくさんあり、そこから竹や木で作った樋で引いてきて、あちこちに水場が作られていた。
さあ、一か所で 十世帯位は使っていたのと違うかな。
わたしの家は どの水場とも離れていたのであまり利用しなかったが、そのまま飲む場合には、井戸水より 遥かにおいしかった。
家の井戸水は まずいなあ、とずっと思っていたけれど、大阪に出てきてからは、「ああ 田舎の井戸水は おいしかったなあ」と、よく思ったもんだよ。