雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

お見舞い申し上げます

2018-06-18 18:48:00 | 日々これ好日
        『 お見舞い申し上げます 』

     大阪府北部を震源として 大きな地震が発生してしまいました
     震源地周辺にお住まいの方はもちろん 通勤通学時間でもあり
     大勢の方々が ご苦労されたことと お見舞い申し上げます
     なおしばらくは 余震(本心並みの可能性もあるとか)の恐れがあり
     ライフラインの回復にも 時間がかかるかもしれません
     くれぐれも 無理のない行動をしてくださいますように

                       ☆☆☆
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四十九日の勤め ・ 今昔物語 ( 3 - 10 )

2018-06-18 08:44:17 | 今昔物語拾い読み ・ その1
          四十九日の勤め ・ 今昔物語 ( 3 - 10 )

 今は昔、
金翅鳥(コンジチョウ・古代インドの伝説上の巨鳥。前話にも登場。)という鳥がいた。その鳥は、須弥山(シュミセン・仏教的世界観で、宇宙の中核をなす巨大な山。)の切り立った岩壁の洞窟に巣を作って、子供を生み置いていた。須弥山は、高さ十六万由旬(ユジュン・一由旬は牛車の一日の行程分の長さとされる。7kmなど諸説ある。)の山である。水の際より上に八万由旬、下に八万由旬である。その水の際より四万由旬の所にこの鳥は巣を作っている。

また、阿修羅王(アシュラオウ・帝釈天の妻の父とされるが、経説でも一定していないらしい。)という人がいた。身体が極めて大きい人である。住まいが二か所あり、一つは海のほとり、もう一つは大海の底である。その海のほとりというのは、須弥山の谷間で大海の岸にあたる。
阿修羅王は、須弥山を揺り動かして、金翅鳥が巣に生み置いている子供を振るい落として食らおうとしていた。

そのため、金翅鳥はこの事を嘆き悲しんで、仏(釈迦)の御許に参って仏に申し上げた。「海のほとりの阿修羅王の為に我が子が食べられています。どうにも打つ手がありません。どのようにしてこの難を逃れるべきでしょうか。願わくば仏、それを教えてください」と。
仏は金翅鳥に告げられた。「お前たちよ、『この難を逃れたい』と思うのであれば、世間には人が死んだ後、七七日(シチシチニチ・四十九日)に仏事を行う所があり、比丘(ビク・僧)が立ちあっていて、供養を受けて呪願(シュガン・施主に対する仏の加護を祈ること)して施食(セジキ・僧に供養する食事)を取るので、その施食の飯(イイ)を取って須弥山の片隅に置くがよい。そうすれば、その難から逃れることが出来るだろう」と。(施食の一部を山に置くことは、鬼神・餓鬼・畜生などに施す意味らしい。)
金翅鳥はこの事を聞いて帰った。

そして、仏の教えのように、その施食の飯を貰い受けて須弥山の片隅に置いた。その後、阿修羅王がやって来て山を動かそうとしたが動かなかった。力をこめて動かそうとしたが、塵ほども山は動かなかったので、阿修羅王は力尽きて帰って行った。
山が動かなければ、鳥の子は落ちることなく、無事に育った。
この事により知ることは、四十九日の布施はもっとも重要ということである。されば、人は、施食の一部を万霊などに供養することなくして、四十九日の仏事の所に行って食事する事はあってはならない、
となむ語り伝へたるとや。

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