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第30回ヤンシナ応募作「一人暮らしにご注意ください」 最終回

2018-09-13 22:58:42 | 第30回ヤンシナ応募作「一人暮らしにご注意ください」

「第六回」(最終回)

 

〇マンションの外観(夜)

 

〇同・五〇一号室内(夜)

  由里、ソファに座って、テレビを見てくつろいでる。

  メロもいつもの自分の居場所で静かにしている。

  すると呼び鈴がなる。

  メロ、反応する。

 

〇同・玄関

  由里、ドアを開けると桃萌が立っている。

  桃萌、隆行に買ってもらったブランドの紙袋を両手に持っている。

桃萌「先輩、こんばんは」

  由里、少しびっくりした顔をして、

由里「桃萌、どうしたの?」

桃萌「メロに会いに来ました」

 

〇同・部屋内

  桃萌、メロを抱いて、

桃萌「メロ、元気だった?」

  由里、ブランドの紙袋を見て、

由里「買い物してきたの?」

桃萌「はい」

由里「ずいぶん買ったのね」

桃萌「パパに買ってもらいました。先輩も買ってもらってるんでしょ、うちのパパに」

  とさりげなく言う。

由里「どうして私が桃萌のパパに買ってもらうの?」

桃萌「またまた」

  桃萌、メロの顎の下を愛撫している。

  メロ、気持ちよさそうな顔をしている。

由里「……」

桃萌「パパと一緒に出張に行って、羽を伸ばしてきたんですよね?」

由里「私が!? なんで?」

  桃萌、立ち上がってテーブルに置いてあるネットワークカメラのところに行く。

  そして、ネットワークカメラの上に手を置く。

桃萌「それは先輩が、このカメラを私に渡したから」

由里「はぁ……」

桃萌「最後まで私の一人暮らしに反対していたパパ。なんとかして私の一人暮らしを潰したかった。その嫌がらせとして、パパは私に私が留守の間、部屋でとんでもないことが起こっていることを見せたかった。私に見せなければ潰すことも出来ないから。そこでこのカメラ」

  桃萌、カメラレンズの前にメロを置く。

桃萌「そう考えると必然的にパパと先輩が結びつくんですよね」

  由里、一拍置いて、

由里「考えすぎじゃないの?」

桃萌「いえ、そんなことありません」

由里「どうして?」

桃萌「おかしいんですよ。なんか違和感があるっていうか」

由里「違和感?」

  桃萌、一拍置いて、

桃萌「実家に帰る電車の中で考えたんです。考えれば考えるほど腑に落ちないんです。どうしてあんなことが立て続けに起こったのか? まるで私を追い出すためにやってるとしか思えない。そう考えるとしっくりくるですよね。全てが符合する。それが違和感なんです」

由里「……」

桃萌「そう思いません? あまりにも出来すぎてる。そりゃそうですよね。ママも先輩もみーんなグル。パパのいいなり」

由里「……」

桃萌「まぁ、あくまでも私の推測ですけど」

由里「……」

桃萌「でも、出張先にいけば、いろんなところに羽が落ちてるんじゃありません? きっと確証が得られると思うんだけどなぁ」

  桃萌、由里を刺すような目で見つめる。

由里「……」

桃萌「ほんと、甘く見られてたのかな」

  桃萌と由里、見つめ合う。

  桃萌の目は、もう全てお見通しという目をしている。

  由里、桃萌の視線から目を逸らし、観念して、

由里「どうするつもり?」

桃萌「安心してください。羽を拾いに行ったりしませんから」

由里「……」

桃萌「それにまた一人暮らしをしたいと言ってもパパは必ず潰しにかかる。それじゃ、イタチごっこ。だから今は娘に愛されてる父親気分を思う存分味わってもらうの」

由里「……」

  桃萌、目が細めになり、どすの利いた声になる。

桃萌「そして、頃合いをみて先輩との関係をネタに思い知らせてあげるの。どお、素敵でしょう」

  桃萌、満面の笑み。

  由里、悪寒が走る。

由里「……」

桃萌「だから先輩、これからもパパと仲良くしてくださいね」

由里「……」

  由里、桃萌に怖さを感じる。

  桃萌、メロと無邪気にじゃれ合っている。

 

              〈終わり〉

 

とりあえず、この作品はヤンシナに応募した三本のうちの俺の中ではNO2だったが、正直、自分の作品が面白いのかどうかわからない。

これは確かテレ朝に応募してそのまま落選してヤンシナに出したのかな。

やっぱ一次で落選する作品はどこへ出しても一次落ちなのかな。

 

今回はテレ朝はテーマがあるからそういうことは出来ないのかな?

ほんと思考が変わると味方も変わる。

次はヤンシナ二次通過作品になります。

準備が出来次第、公開します。

 

でも、いろいろ、考える・・・

やっぱ夢なのかな。

夢見る頃はとうに過ぎたのかもしれない。

けど、それでも夢のない生活は考えられない。

人は何か、夢を見続けていたいもの。

 

 

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6 コメント

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Unknown (鈴音)
2018-09-15 20:34:18
全話読みました。

登場人物の感情がが分からないというのが、正直な感想です。
以前に他の方がコメントしてたと思いますが(赤ちゃんを一時的に引き取る話だったかな? )、登場人物の感情にリアリティーがどうしても無いように思いました。

彼氏は自分が浮気してると思われてフラれるかも知れないのに、父親に素直に協力するのか?

なぜ父親は姉にだけ異常に固執するのか、
なぜ、主人公は父親の仕組んだことと唐突に確信したのか

など、どうしても府に落ちず、途中で読むのを何度も止めていました。

前回の書き込みで、自分だったらどうするのかという意見は楽しいとみやさんがお書きしていましたが、もし自分が無理やりこのプロットで書くなら…
父親がなぜそこまで主人公に家にいて欲しいのかはっきりさせるために、


母親が浮気をしていて、主人公が家を出ると父親は一人ぼっちになってしまう(主人公は一人っ子)

あの手この手で主人公を家に帰らせようとするが、結果的にバレて喧嘩に

父親の寂しさが分からない主人公は、母親と水入らずで過ごしたらいいのにと言ってしまい、仲直りの印としてペアの温泉旅行をプレゼントする。

当然、父と母が一緒に温泉旅行に行ったと思っていたが、父は「仕事で行けないから、友達と行ってこい」と、浮気相手と一緒に行くと知りながら母にチケットを渡す。

温泉旅行の日、荷物を取りに家に帰ると、一人で晩酌をする父を見て、主人公は驚くが、そこで初めて母の浮気や父の寂しさの理由を知る。

一人暮らしを止めて、家に戻ろうとするが、父親は娘の邪魔をしたくないと、これまで頑なに娘に戻って欲しいとあれこれ画策していたのに、自ら決断して、離婚をして家を出てしまう。

ラスト
一人暮らしを楽しみたいと、気軽に家を出ようとした主人公だが、家族の思い出が詰まった家で父が夜な夜なアルバムを見ていたことを知り、初めて父の寂しさに触れる。
そして、主人公自身も家族がバラバラになり、帰る家がもうない、子供の頃に過ごした家がないということの寂しさを初めて知るが、父親の決断を尊重するため、一人暮らしをする時に決断していたように、子供のような部屋では無く、大人の女性として部屋を飾り、家を巣立つ…

もちろんこれが正解と言う訳ではなく、第一話と第二話を読んだ段階で、自分ならこう書くかなという想像です。

先にも書きましたが、やはり人物の感情が読んでいて分からないというのが、総じての感想です。

長々と失礼しました。
感想、ありがとうございます。 (みや)
2018-09-15 21:17:02
鈴音さんのプロットは紛れもないドラマです。
自分は創作意識で書く、というか特殊だと思いますが、そこに固執して、鈴音さんが書いたようなドラマが見えてなかった。
どういう意識かは、もし上げられませんが、ちょっとこの意識を持ち続ける以上、ダメだな、とふと思ってしまいました。
自分の極端な部分は、おそらく創作にも出ているのかな、と思います。
ちなみに、去年の応募作「顔」、もし読んでいたら感想頂けますか?

でも、やっぱり読んでもらわないとわからないものですね。

今、一つの考え方に囚われているから、それがどうなのか・・・
ただ自分の技術がまだ浅いのか・・・
ちょっとちゃんとしたドラマも書いた方がいいのかな・・・

ちなみにもしよろしければ、鈴音さんは今年のテレビドラマで好きなドラマなんか教えていただけますか?
鈴音さんがこれは面白かった!という過去のドラマでもかまいません。

また去年の大賞作「リフレイン」についてはどんな感想をお持ちですか?

ちなみに自分は今年なら「トドメの接吻」「義母と娘のブルース」です。
「リフレイン」に関しては、ブログで感想を述べたかな・・・ちょっと忘れてしまいましたが・・・

それはともかく、感想ありがとうございました。
自分の考えと対比していて、ちょっと衝撃的というか自分の意識が少し偏りすぎ、もっと「ドラマ!」というものをしっかり書くことも大切だな、とカルチャーショックというか、意識の修正は必要なのかな、と思いつつも、どうにも今手元にあるネタは、この「一人暮らしに~」の延長線上にあるのかな・・・
ほんと意識でドラマを書くというほとんどいない書き方なのかな・・・

感想、ありがとうございます。

作品をお読みになった方、 (みや)
2018-09-15 21:33:07
お読みになったら感想を、ぜひ。
逆に面白かったという人がいたら感想が聞きたいです。

ちなみにコメントを書いたからって合評に誘いませんから

もし合評に前向きな、自分と同じ思いの方がいたらうれしいんですが・・・
Unknown (鈴音)
2018-09-15 21:52:56
お返事ありがとうございます。

長々と書きましたが、みや文明さんの書き方を全て否定している訳ではなく、あくまでもドラマコンクールには合わないのかなという意見です。
みや文明さんの創作意識は作品から想像することしか出来ませんが、例えば世にも奇妙な物語のように、ショートで奇想天外なストーリーが求められる場なら、輝くのではないかと思いました!

以前に投稿されていた「顔」は一次を通過したと書かれていましたが、おそらくそれはストーリーの中で、「顔が全てだと思い、それに恵まれていない主人公は過去のトラウマから何をしても許されると思っていたが、浮気の恋の中で自らの過ちに気付く」という、ドラマとしての変化や気付きがあったから通過したのだと思います。
あとは復讐ドラマとして仕方がないのかも知れませんが、主人公が一人で空回りしている印象でした。
孤独な主人公という設定からは離れますが、
「ブスなのに幸せを手に入れている妹」
「醜い主人公を愛してくれていた元カレ」
などの人物がいれば、整形をして恋に浮かれる主人公との葛藤が生まれるのかな?

偉そうなことは言えませんが、やはり何らかの変化や成長が無いと、ドラマ系のコンクールとしては難しいのかなと思います。

ちなみに今年は仕事などが慌ただしい年だったなで、ドラマはほとんど見れてないですΣ(゚Д゚ υ)
ありがとうございます。 (みや)
2018-09-15 22:09:58
こういうコメントで推察するのは反則なのかもしれませんが、鈴音さんは媒体はともかくドラマに携わる仕事をされているのですか?

と、まぁ、それはいいっこなしなのかな。

とても深く読む。


意識に関して言えば、世にも奇妙なは当たらずとも遠からずです(自分が世にもを一度も見たことがないので)

10月から「龍馬伝」を書いた方の「まんぷく」が始まります。
日清の創設者(インスタントラーメン発明者)の話ですから面白いと思いますよ。
Unknown (鈴音)
2018-09-15 22:20:56
鋭いコメントにドキッとしてしまいましたΣ(゚Д゚ υ)
映像ドラマではありませんが、漫画雑誌(ちなみに鈴音はペンネームでも本名でもありません)の脚本担当で連載を持っています。

本業は辞めていないので、中々全てのコンクールには出せませんが、テレビドラマのコンクールにも出しています。

世にも奇妙な物語見たことなかったんですね(=^ェ^=)
ホラーばかりではなく、みや文明さんが書いているような話も多いので、発見があるかも?

NHKドラマは好きなので、時間があれば見てみますね。ありがとうございます!

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