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第19回テレビ朝日新人シナリオ大賞テレビドラマ部門「あの頃の僕を探してくれ」 第四回(全七回)

2019-03-07 08:02:06 | テレ朝落選作「あの頃の僕を探してくれ」

「第四回」

 

〇オフィスビルの外観(夜)

 

〇同・エントランス

  亜希、エントランスの隅でスマホを弄っている。

  すると突然、制服姿の美咲に声をかけられる。

美咲「ママ」

  亜希、驚いた顔をして、

亜希「美咲! どうしたの?」

美咲「ママがどんな会社で働いているか見てみたかったの」

亜希「……」

  亜希、ソワソワする。

  すると、学に声をかけられる。

学「大塚さん」

亜希「あ、深見君」

  学、美咲を見て、

学「もしかして、娘さん」

    亜希、落ち着きなく、

亜希「ええ」

美咲「もしかして、社長さんですか?」

学「はい」

美咲「初めまして。亜希の娘の美咲です」

  学、微笑み、

学「初めまして。亜希さんの同級生の深見です」

亜希「……」

  美咲、学をジーと見て、

美咲「若いですね」

学「(苦笑し)お母さんと同い年ですよ」

美咲「そうでした」

学「お母さんに会いに来たの?」

美咲「母がどういう会社で働いているか見に来たんです」

学「これから君のお母さんと食事に行くんだけど良かったら君も一緒に行きませんか?」

美咲「いいんですか?」

学「いいですよ。ね、お母さん」

亜希「(不意を突かれたように)え、ええ」

学「じゃ、行こう」

  三人はエントランスを出る。

 

〇オフィスビルの外(夜)

  学、美咲、亜希の三人が歩いている。

  学と美咲が談笑しながら歩いている。

  その姿を遠くから浩司が見ている。

浩司「……」

 

〇レストランの外観(夜)

 

〇同・店内

  四人掛けのテーブルに学、亜希、美咲が食事をしている。

  学と美咲は楽しく談笑しながら食べているも亜希は静かに食べている。

美咲「本当はママに会いに来たというより、ママの同級生の社長さんがどんな人か見てみたかったの。それで今夜、ママが晩御飯いらないっていうから、もしやと思ってきてみたの」

  美咲、微笑む。

学「美咲ちゃんは勘がいいんだね」

美咲「じゃ、勘いいついでにいいですか?」

学「何?」

美咲「単刀直入に聞きます。ママのこと好きですか?」

  亜希、ビックリして、

亜希「美咲!?」

学「……」

  学、苦笑いをする。

美咲「じゃぁ、もしママが離婚したらどうしますか?」

亜希「ちょっと美咲!?」

学「どうしようかな。どうしたらいい?」

美咲「何、それ」

  学、微笑む。

学「美咲ちゃんは何歳?」

美咲「十四」

学「好きな人はいるの?」

  美咲、焦って、

美咲「唐突に何よ」

学「僕はちょうど美咲ちゃんの年に初めて人を好きになったなぁ」

亜希「……」

美咲「……」

学「めちゃくちゃ好きになった。それがとっても幸せだった。嬉しかった。結局、その想いは相手に伝えることは出来なかったけど……。でも、最近、あの頃のことをよく思い出す」

  学、目をつぶる。

亜希「……」

  学、静かに呟く。

学「もし、あの頃に戻れるのなら」

亜希「……」

  学、微笑み、

学「いや、なんでもない」

  学、美咲を見て、

学「美咲ちゃん」

美咲「?」

学「きっと誰かが君のことを好きなっていると思うよ」

美咲「な!?」

  学、微笑む。

 

             つづく

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