ダメでもともと!

面白いドラマを書いて、「一声」かけていただく。だめでもともと。

ヤングシナリオ大賞落選作「レム」 第三回(ラスト)

2015-04-09 20:31:35 | 2013年ヤンシナ応募作「レム」
せっかく、シナリオ賞というものがどういうものか見えてきたので、ちょっと試してみようかな、

という気が出てきた。

やっぱ小説を書くには、長いだけにほんと籠もって集中して書きたい、という思いがある

シナリオはほんと短編

ただ、やっぱ、シナリオ賞に共通するのが、それを小説化したら全く売れんと思う。

即ち、希代のストーリーテラーを求めてない、という点かな、

よく言えば文学的なものを好むのかな

勿論、そんなのは氷山の一角にもならない

自分なりに、色々、方向性など考えた。

それを証明するには、賞をとらないと証明にはならないんだよね


でも、本当は、

賞の基本は後にも先にも、銭が稼げる作家を見つけるのが基本だと思う。

野球だって、将来、打者ならクリーンナップ、投手ならエースになる人を求むと思う。

好きこのんで敗戦ゲームの処理投手を求めるやつがいない。

テレビ局だって、ドラマが売れて視聴率がとれたら、テレビ局も嬉しいし、役者も嬉しい、スポンサーも嬉しい、視聴者も楽しくて嬉しい、

みんな嬉しいんだよね

それが単純明快な答えだと思う。

と、いってもシナリオコンクールの性質はどうも違うらしい・・・

が、それなりに、書けないわけでもない。

勿論、面白く感じないものはもう書けないし、書くつもりはない、ネタ時点で廃案になる


まぁ、六月の創作テレビは、やっぱ方向性的に沿ったものは書けない=自信はないが、



と、ノリで書くとアカン、その象徴的作品、「レム」の第三回、ラストをのせますか




2013年応募、ヤングシナリオ大賞落選作「レム」


第三回(ラスト)


〇凜の部屋
  かなえ、幸せそうな顔でベッドで眠る凜を見ている。

〇かなえの住む高層マンションの外
優也、友が落ちた場所を右往左往する。
  そして、優也はかなえが住んでいる高層階の部屋を見上げて、
優也「落ちるとしたらここに落ちているはずなんだが……二人とも消えていなくなるなんて……もう、来ないのか?」
  すると、突然、優也の目の前に友が現れる。
  友、微笑んで
友「……お待たせ」
優也「……」
友「びっくりしただろ?」
優也「……こんなに、突然、消えたり現れたりするものなのか?」
  友、苦笑いを浮かべ、
友「これは夢の中だ。なんでもありの不条理な世界だからな」
優也「……一体、今、何が起こってるのか説明してくれよ」
友「分かっていることは、俺たちの他にレムに潜入している者がいるってことだ。そして、この夢に現れたってことは、現れるように何か仕掛けがあるってことだ」
優也「仕掛け?」
友「そう。たとえば、『俺を呼べ』というのも、同じ夢の中に現れるための鍵のようなものだ。それをコンタクトキーと呼んでいる。その人の夢に現れるために、その人の夢に呼んでもらうために、何かしらのキーを残していく。よく思い出す友人や家族、恋人ならキーなんかいらないだろう。しかし、それ以外の人物となると、何かその人を思い出す手がかりのようなものを残していく」
優也「別に、普段のかなだと思うけど」
友「でも、何かある。でなければ、俺たちと同じ実体を持つ者が彼女の夢の中に現れはしない。そして、かな、もしくは、かなの家族の命が狙われている」
優也「命を? そんなの狙ってどうするつもりだ?」
友「おそらく、彼女を夢の中で葬ろうとしているのだろう」
優也「……」
友「現実の世界から逃避し、夢の中に逃げ込んだのに、その夢の中で悲劇でも起きたら、おそらく彼女は心身ともにボロボロになるだろう」
優也「……」
友「そうなったら、現実の世界でも、まともにやっていけるかどうか……」
優也「じゃぁ、どうすればいい? どうすればかなを救うことが出来る?」
友「彼女を現実の世界に連れ戻すしかない。現実を受け入れさせて、目覚めてもらうしかない」
優也「……」
友「確かに殺し屋は予想外だったが、彼女を現実逃避から連れ戻すのが本来の目的だ。そのために来たんだろ」
優也「でも、どうやってかなを現実の世界に連れ戻せばいい?」
友「現実で起こったことを伝えるしかない。残酷かもしれないけど、起こったことを自覚させるしかない。それが全ての解決策になる」
優也「……」
友「辛い役目だが、彼女はもっと辛いんだ」
優也「……」

〇凜の部屋
優也「かな、ちょっといいか?」
かなえ「今? 今は凜が寝てるから」
優也「かな、それは凜君じゃない。凜君はもういない。凜君は高速道路で死んだんだ」
かなえ「やめて!」
優也「そうだ。かなは分かってる。ただそれを受け入れたくないんだけだ。それでいいのか?」
かなえ「……」
優也「このままかなの作り出した夢の中にいていいのか? かなの夢は医者になることじゃなかったのか? 医者になって凜君と同じ病気で苦しんでいる人を助けたいんじゃないのか?」
かなえ「……」
優也「ここにいたって医者にはなれない。ここはエゴだ。かなの想像が勝手に作り出したエゴの世界だ。かなは、自分が生み出した虚像の家族に囲まれているだけだ! かなのいる場所じゃない。ここにいちゃ行けないんだ」
  かなえ、唇を噛みしめ、苦悶の表情を浮かべて、
かなえ「いいの! 私はこれでいいの! ここにいれば幸せでいられるから!」
優也「かな!」
  優也、かなえの腕を掴み、
優也「君の家族は交通事故で亡くなったんだ! それがここだ」

〇高速道路の事故現場
  横転したトレーラーにペチャンコにされた高級車。
  かなえ、顔を反らせながら、顔を引きつらせて、恐る恐る事故現場を見る。
優也「君の家族はここで、この場所で亡くなられたんだ」
  かなえ、直視することが出来ない。
かなえ「いやぁ! 私の家族は、ここにいるわ」

〇凜の部屋
  かなえ、凜を抱きしめる。
  凜もかなえを抱きしめる。
  優也と友がかなえたちを見ている。
優也「かな。それは君の作り出したエゴなんだよ」
かなえ「違う!」
  かなえ、凜を強く抱きしめる。
  左手の薬指に指輪が見える。
優也「じゃ、なぜ、その指輪をはめている。それは奈津から凜の形見として受け取ったんじゃないのか?」
  友、ハッとした顔をして、
友「形見!? そうか、それか! 優也!」
優也「え?」
友「来る!」
  そこへ、突然、覆面をして、ボディスーツを着ている侵入者が現れる。
  手にナイフを持っている。
  侵入者、かなえと凜にナイフを振りかざす。
友「優也!」
  優也、侵入者に飛びつきナイフを持つ手を押さえる。
  友も侵入者に飛びつき床に倒して、ナイフを取り上げる。
  優也、侵入者の上に馬乗りになって、両手を押さえている。
  友、侵入者の覆面をはがす。
  覆面をはがすと、中から長い髪が現れ、謎の侵入者は奈津である。
  奈津、顔を背けて唇を噛みしめ、苦い顔をしている。
  優也、奈津の顔を見て驚いて、
優也「奈津!」
  奈津、悔しそうな顔で、馬乗りに乗っている優也を見て、
奈津「……夢の中にいたいのなら、そのまま居させてやればいいのよ!」
  奈津、凜を抱きしめているかなえを見て、
奈津「眠りたいなら、ずっと眠れらせてやればいいのよ!」
優也「……」
奈津、優也を見て、涙がこみ上げてくる。
優也「……」
  奈津、優也を見たまま、下唇を噛み、苦い表情をしている。
そして、目から一筋の涙が流れ落ちると同時に消えていく。
優也、奈津の上に馬乗りになっているも、奈津が消え、地べたにストンと腰を落として座る。
友「……おそらく、彼女は君のことが好きだったんだよ」
優也「……」
  優也、立ち上がる。
  かなえ、凜を抱きしめながら、呆然と一部始終見ていた。
  優也、かなえの傍にしゃがむ。
かなえ「……」
  優也、かなえを諭すように、
優也「かな。今、君が抱きしめている凜君は虚像なんだよ」
かなえ「……」
優也「君の家族は亡くなってしまったんだ……」
  かなえ、涙を流しながらゆっくりと首をふって、絞り出すように、小声で、
かなえ「違う……」
優也「かな。君が現実を認めない限り、凜君は夢の中でも殺されそうになったんだよ」
かなえ「……」
優也「現実の世界でも死んで、夢の中でも死ななくちゃいけないのか? 凜君は二度も死ななくちゃいけないのか? それでいいのか? かな……」
かなえ「……」
優也「そんなの、残酷だよ」
  かなえ、目頭に熱いものがこみ上げてくる。
かなえ「……」
優也「かな。もう認めなくちゃいけないんだよ。凜君を楽にしてあげようよ」
  かなえ、項垂れて、
かなえ「……」
友、二人を見ている。
優也「かな」
  優也、かなえの肩に手を乗せるも、かなえはその手を払う。
かなえ、項垂れたまま一筋の涙が床に落ちる。
優也「かな……」
かなえ「……バカ……優也のバカ」
  かなえ、その場に突っ伏して号泣する。

〇小美湧教授の研究室の隣室
  友、目を覚ます。
里依「友」
  友、上体を起こす。
  優也も目を覚まして、上体を起こす。
  そして、かなえを見る。
  かなえ、ベッドに寝たまま、目尻から涙が流れ落ちる。
小美湧「……」
  かなえ、目元から涙が流れている。
そして、独り言のように呟く。
かなえ「……優也のバカ……優也の……」
  優也、上体を起こした状態のままかなえを見ている。
優也「……」

〇かなえの住む高層マンションの外観(夜)

〇同・居間
  かなえの家族の遺骨と遺影が並んで置いてある。
  その前にかなえが項垂れ、両手をついて涙を流しながら座っている。
  その後ろに優也が座っている。
  少し離れたところに、小美湧、友、里依、海斗がいる。
  そして、かなえと優也たちを後ろから見ている。
  小美湧、友、里依、海斗は、部屋を出て行く。

〇道路(夜)
  里依が手をあげてタクシーを拾う。

〇タクシーの中(夜)
  小美湧が前席に座り、友、里依、海斗の三人が後部座席に座る。
小美湧「東都大学まで」
  タクシーは走る。
    ×    ×    ×
  窓の外を見ている里依がしゃべる。
里依「夢の中に入って、現実を認めさせる……。案外乱暴なやり方でもあるんですね」
小美湧「……」
里依「かなが可哀想」
小美湧「……」
友「しかし、現実逃避を黙認するわけにはいかないだろう。夢の中で生き続けて彼女が幸せになるわけはないんだ」
里依「でも、夢の中まで現実を持ち込まれたら休まらないわ。誰だって現実から離れたいことはある」
小美湧「……」
里依「そして、強制的に現実に連れ戻すなんて……。他にやり方があったんじゃない?」
小美湧「……」
友「今となっては、もう遅い……」
里依「……」
海斗「俺たちは、レム療法というアイデアに酔っていたのかもしれない。そして、試してみたいとね」
小美湧「……彼女のメンタルへの配慮が行き届かなかったのは俺の責任だ」
友「先生一人の責任じゃありません。レム療法を試したいとそそのかしたのは俺たちだったんだから」
里依「……」
海斗「……」
小美湧「アイデアばかりに目がいき、人に目が行ってなかった。もっとはじめに人のことを考えないと行けない……何にでも言えることだ」
  里依、窓の外を見る。

〇国道を走る車の明かりの川が出来ている(夜)

〇大学の外周
  友、里依、海斗がジョギングしている。
  里依、へばっている。
里依「ちょっと休まない」
友「何言ってんだよ。まだ一周だぞ」
里依「私、走るの、好きじゃないのよね。山じゃなくて海にしない? ハワイとか、行って楽しいところにしようよ」
友「山だって行って楽しいよ。頂上に行ってみろ! 最高だぞ」
里依「あたしゃ、海の方がいいよ」
  里依、歩き出す。
  友と海斗も、里依に合わせて歩き出す。
友「里依はただ遊びたいだけだろ。それにこれはただ体を鍛えるだけじゃない」
里依「……」
友「俺たちは医者になるんだ。医者が健康体でなくてどうする? 信憑性がないだろ」
  海斗、鼻で笑う。
友「医者になるには、勉強だけ出来ればいいってもんじゃないんだ。心身ともに健康でなければいけないんだ。精神の鍛錬も必要なんだ」
里依「はいはい」
海斗「それより、かな、どうなんだ? あれからもう一週間ぐらい、経つんじゃないのか?」
友「かなはまだ学校には来てない……」
里依「でも、奈津は退学したみたい」
友「まぁ、夢の中でもあんなことがあったからな。中々、いられないだろ……」
里依「……」
海斗「教授は、俺たちの前では平静を装ってるけど、かなりきてるみたいだ」
友「……色々、ありすぎた」
里依「かな、大丈夫かな」
友「彼に任せるしかないよ」
里依「私たちに出来ることないのかな? 仲間ってこういうとき必要なんじゃない? 医者になる医学生ならなおさらじゃない?」
友「……」
  友、里依、海斗、黙って歩く。
すると目の前に、かなえと優也が通学してくる後ろ姿が見える。
里依「あれ、かなじゃない?」
友・海斗「……」
里依「かな!」
  かなえ、振り返って里依を見る。
  里依、走り出す。
  友と海斗も走り出す。
かなえと優也を里依、友、海斗が囲む。
里依「かな」
  里依、かなえの肩や腕を掴み、存在を確かめる。
かなえ、それをくすぐったく感じ、里依の腕を掴み、微笑みながら、
かなえ「里依、くすぐったい」
里依「かな」
かなえ「大丈夫。もう大丈夫だから」
  里依、安堵の表情を浮かべる。
かなえ「心配かけたね」
  里依、かなえの肩におでこを乗せて、
里依「……よかった……ほんとによかった」
かなえ「里依……」
  友、優也を見る。
  優也、頷く。
  優也、友、海斗は、かなえと里依を囲んで、微笑んでいる。

             〈終わり〉


この作品は、この頃、おもいっきし寝ションベンをしたのかな

良く芸能人が寝ションベンやおもらしした、というのをバラエティでいっていたのを聞いたことがあるが、

自分は四十を過ぎて寝ションベンするとは思っても見なかった。

そんな経験も含めて、考えてたらでけた作品かな

まぁ、寝ションベン程度のドラマですわ

まぁ、悪いところは色々あるけど、やっぱ人物がしっかり書けてない。

ストーリーよりも人物、奇をてらうよりも人物、

特にシナリオ賞は

まぁ、奇をてらったにしてはグズグズ感があるなぁ


う~ん、シナリオ賞の方向性がわかっただけに、ちょっと弄ってみてもいいのかなぁ~

でも、野生時代フロンティアに向けて進むべきか・・・

まぁ、四月はゆっくりしよう。

ほんと創作疲れしていたので、


昨日からはじまった、日テレアニメ「俺物語」を見た。←漫画原作かな、

ほんと、ドラマなんてない。

けど、キャラの面白さで見せている。

ドラマがなくともこういうのだと面白く感じるよね。

まぁ、好みの問題でもあるけど、

ほのぼのして、好感持てるな





コメント

ヤングシナリオ大賞落選作「レム」 第二回

2015-04-08 23:04:54 | 2013年ヤンシナ応募作「レム」
俺は絶対、プロになるよ。

自信を持て。

そう、

そうなんだよ。

なんでもそうだ。

病も、「病は気から」とよく言うじゃないか、

念ずれば通ず、じゃないけど、今までいっぱい学び、いっぱい失敗して、そこから学んで今がある。

この失敗作もまた、今日までの糧になっているじゃないか、

自信を持て、

がんばらなくてもいい、

それだけやってきた、

ポテンシャルがある、

自信を持て、


テレビで「歴史秘話ヒストリア」や再現ドラマのエキストラの人も、みんな、自信をもってがんばっているんだ。

必ず連ドラに出ると、自信を持って、経験もつんでいる。

仲間なんだ。

みんな、食うのにやっとだけど、経験を積んでいる。

前に向かって進んでいる仲間だ。

自信を持て、


さて、読んでいる人がいるかどうかわからぬが、これは前に進むために、吐き出す。

2013年応募、もしかして、「ハートウォーミングの奇跡」ともう一つ、ちょっと社会派のやつと、コレと、三作応募したのかな

まぁ、楽しませる力があるとは思えないけど、反面教師になれば、

自分も反面教師

徳川家康も、武田信玄と三方原の戦いで敗れて、自画像を描いた絵を大切に持っていた、と聞く。



ヤングシナリオ大賞応募作「レム」 第二回

〇小美湧教授の研究室
  部屋には、小美湧が登った山の記念写真が飾ってある。
  登山道具も無造作に置いてある。
  そこへ、神妙な面持ちで、友、里依、海斗がドアを開けて小美湧のところにやって来る。
里依「先生。かなのこと聞きました?」
小美湧「聞いたよ。俺のゼミの生徒だからな」
友「よりによって全員死亡だなんて」
里依「それで、かなの姿が見えなくなたって騒ぎになってます」
小美湧「……彼女ならここにいるよ」
  友、里依、海斗、顔を見合わせる。
  小美湧、隣の部屋のドアを開ける。
  友、里依、海斗、顔を見合わせてから、ドアの中に入っていく。
  かなえ、ベッドで眠っている。
里依「……」
小美湧「彼女は、ここにこれを飲みにやってきたんだ」
  小美湧、錠剤の入った瓶を持っている。
里依「それは、レムコンタクト用睡眠薬……」
小美湧「彼女にとってレム用だろうがなんだろうが関係ない。現実逃避できるのなら、眠ることができるのなら、なんでもよかったんだよ」
友「じゃ、かなは」
小美湧「レムの中だ。しかも、大量に服用したから当分起きないだろう」
海斗「で、どうするおつもりですか?」
小美湧「どうするって?」
海斗「彼女はレムの中なんでしょ」
小美湧「……」
  海斗、小美湧の心中を見過ごしているように、
海斗「力を手に入れた者は、その力を試してみたいものです。それはアイデアも同じ。アイデアを手に入れた者は、そのアイデアを試したいもの。違いますか? かなは、今、レムの中にいる」
小美湧「……偉そうに言うな」
友「でも、試したいんでしょ。自分のアイデアを? レム療法を?」
  小美湧、三人を見て、思わず苦笑いして、
小美湧「ほんと、嫌な奴だな、お前らは……」
里依「でも、先生をリスペクトしています」
海斗「それだけ、僕たちは似た者同士なんで      
す」
友「そう。そして、先生をフォローできるのは俺たちしかいないと自負しています」
小美湧「……」
友「かなをこのまま眠らせておくわけにはいかないでしょ?」
小美湧「……」
友「かなは現実を受け入れなくてはいけない。そのためにも、かなを呼びに行く必要があるんじゃないんですか?」
小美湧「……」
海斗「幸い、かなはレムコンタクト用睡眠薬を服用した」
里依「かなに会いに行くことができる」
小美湧「今回ばかりはお前らの遊びとは訳が違う」
里依「でも、かなも先生の生徒です」
小美湧「彼女はお前らと違って、言うことを聞く真面目な生徒だ」
里依「でも、このまま放っておく訳にはいかない」
海斗「レム療法を試すには持ってこいと思いますが」
  小美湧、海斗に忠告するかのように、
小美湧「かなは実験体ではない」
海斗「分かってます」
友「でも、先生。現実から目を背けるために、眠り続けるわけにはいきませんよ」
小美湧「……」
友「レムの中を熟知している僕たちなら力になれます」
小美湧「だが、お前たちに、彼女に現実を受け入れさせることができるか?」
友「そこは、かなの彼氏に協力してもらいます」

〇尾藤教授の部屋
  尾藤(びとう)芳(よし)文(ふみ)教授(49)の前に、正体が分からない女が立っている。
  女の顔は見えない。
尾藤「クスリは手に入ったか?」
女「はい」
尾藤「大丈夫か?」
女「大丈夫です。小美湧ゼミには問題児がいますから気づかれることはありません」
尾藤「(笑い)そうか」
女「……」
尾藤「でも、彼女は君を呼ぶかな?」
女「呼ぶと思います」
尾藤「そうか」
  女、右手を閉じたり開いたりする。
尾藤「兎に角、何もかもぶち壊してやれ。あいつのバカげた妄想も全て中からぶち壊せ」
女「そしたら、彼女も……」
尾藤「おそらく、彼女も壊れるだろう。まともには暮らせないかもしれない」
女「……」
尾藤「レム療法だなんて、あんな気持ちの悪いことが頭の中で起こってたまるか! あんなもの、早めに潰しておいた方がいいんだ!」
女「……」

〇小美湧教授の研究室の隣室
  かなえ、ベッドで眠っている。
  そこに、優也、小美湧教授、友、里依、海斗がいる。
  優也、かなえを見て呆然とする。
優也「かな……」
里依「誰だって、一瞬にして家族を失えば、現実逃避もしたくなるわ」
友「でも、かなをこのまま、夢の中の住人にするわけにはいかない」
  小美湧、錠剤の入った小瓶を持ちながら、
小美湧「このレム用睡眠薬を飲めば、君は彼女の夢の中に潜入することが出来る」
優也「……夢の中に?」
  小美湧、頷いて、
小美湧「それは彼女の想像上の存在ではなく、自分の意志を持った実体として、彼女の夢に現れることが出来るっていうことだ」
優也「……」
友「君はかなの彼氏だから俺たちより関係が深い。それだけ、かなの夢に出てくる確立が高い。確立が高ければ、かなはきっと君を呼ぶ」
優也「……」
小美湧「夢の中で会えるってことだ」
優也「……」
友「それに君なら俺たちよりも彼女を説得することが出来ると思う。現実の世界に連れ戻すことが出来るはずだ」
  小美湧、頭をかいて、躊躇いながら、
小美湧「しかし、この研究はまだ実験段階で、未知な部分が多いというのが難点なんだ……」
友「だから、レムの中に潜入することになれている俺が君を補佐する。分からないことは俺に聞いてくれればいい。夢の中では不条理なことも当たり前のように起こる虚像の世界だ」
小美湧「そんな世界に、私は行かせたくはないんだがな……。だから、断ってくれてもいい」
優也「……断るとどうなるんですか?」
小美湧「現実を受け入れることの出来ない彼女は、現実を拒絶し、夢の中で生き続ける家族の傍を離れないだろう」
海斗「寝ても覚めても現実を受け入れない。現実逃避を繰り返す常習者になる」
  と何の配慮もなく言い放つ。
  小美湧、海斗を注意するように、
小美湧「海斗!」
優也「……俺、入ります。かなに会えるのなら、夢の中に入ります。そして、かなの支えになって、現実に連れ戻します」
友「だそうです。先生」
小美湧、目を瞑り唸る。
友「俺が優也君と一緒に行きます。里依と海斗は、サポート隊として、ここに残ってくれ」
里依「えー」
小美湧「何かあったときのことを考えれば、その方が良い」
  友、頷く。
友、優也に向かって、
友「夢の中に入ったら、はじめは違和感がある。そのとき俺を思い浮かべてくれ。そしたら、俺が君の前に現れる。それがレムコンタクトだ。そしたら俺が案内役を務めるから」
優也、頷く。
   ×    ×    ×
  かなえが眠るベッドの傍に、簡易ベッドが二つ置かれ、その上に優也と友が眠っている。
  小美湧、里依、海斗が優也と友を見守っている。
  優也、股間がむずむずするのか、腰が左右に動く。
  優也の股間から極彩色の寝小便が出てくる。
里依「先生、出ました」
  友を見ている海斗。
海斗「こっちも出ました」
小美湧「そうか。入ったか」
里依「それにしても先生、これ、なんとかなりませんか?」
  里依、極彩色の寝小便を指さす。
小美湧「夢と現実の境界がなくなったとき、人は寝小便をする」
里依「全然、格好良くない」
小美湧「レムコンタクトに成功したか否かの判断には寝小便が一番なんだ。誰も夢の中で用を足しているとは思わないからね」
里依「……」
  里依、呆れた顔。

〇大学のキャンパス
  小便小僧がある池。
夢の中は人もなく、無機質な雰囲気。
風邪も吹いてなく、何もかもが止まっている感じ。
  そこに、優也と友がいる。
優也「どうも、股間がむずむずする」
  友、笑って、
友「無事に夢の中に潜入することが出来ってことさ」
優也「でも、かながいない」
友「夢の中も現実の世界同様に広い。いや、現実より広いかもしれない。しかし、かなの彼氏の君なら、きっとかなは君を呼ぶ。それを気長に待つしかない」
優也「……待つのは苦手だな」
友、笑う。
優也「かなの家に行ってもかなに会えないのか?」
友「現実に思えてもこれは夢だからな。彼女が呼んでくれない限り、彼女には会えないよ」
優也「……」
  優也、虚空を見上げる。
友「大丈夫。君は彼氏なんだから、彼女の夢に頻繁に出てくるはずだ。それまで待とう」
優也「……」
友「でも、夢の中に入ったことよりも、君にはもっと難しい役が待っている」
優也「……」
友「現実逃避している彼女に、現実で起こったことを受け入れさせ、そして、彼女を現実の世界へ連れ戻すということが」
優也「……」
友「どう、説得できる?」
優也「どうかな……」
友「でも、この役は、君以外、適任者はいないと思う。頼れるのは君だけだ」
  優也、深呼吸して、
優也「きつい役ですね」
  友、優也の肩に手を乗せる。
友「俺も力になれることはなんでもやるよ。だから彼女に呼ばれたら、必ず俺を呼べよ。でないと君の力になれない」
優也、頷く。

〇凜の部屋
  かなえがノックもせずにドアを開ける。
  凜、慌てて手作りの指輪セットを隠すように、かなえに背を向ける。
  かなえ、微笑みながら、
かなえ「こら、何隠した?」
  凜、つっぱって見せて、
凜「てめぇ、勝手に入ってくんなよ!」
  かなえ、微笑みながら、
かなえ「凜が隠したものってこれでしょ」
  かなえ、凜に指輪を見せる。
凜「あ!」
  凜、隠したものを探すもない。
凜「あ、いつの間に!」
かなえ「(笑う)へへ」
凜「もう何すんだよ!」
かなえ「これ、奈津にあげるつもりなんでしょ」
凜「返せよ!」
  そこへ、ドアを開けて、覆面を被った侵入者が入ってくる。
  侵入者、目元を隠し、黒いボディスーツを着ている。
  かなえと凜、侵入者を見る。
  かなえ、あっけにとられている。
  侵入者、手にナイフを持っている。
  かなえ、何が起こったのか分からず、動揺する。
かなえ「何!?」
  侵入者、ナイフをかなえと凜に向かって斬りつけようとする。
  かなえ、凜をかばい、ナイフから間一髪逃れる。
かなえ「誰!?」
  侵入者、無言のまま間合いをとって、ナイフを振り上げ、振り落とす。
  かなえ、悲鳴を上げて
かなえM「優也!」
  優也、かなえの前に突然現れ、咄嗟に侵入者のナイフを持つ腕を押さえる。
  優也、何が起こっているのか分からない状態のまま、侵入者のナイフを持つ手を押さえている。
優也「何!? どうなってるんだ!?」
  すると友がそこに突然現れる。
友「どうした!?……あ!」
  友、優也が覆面を被った者を取り押さえているのを見て驚く。
友「どうなってるんだ!?」
優也「それはこっちが聞きたいよ!」
かなえ「優也!」
  侵入者、優也を突き放す。
  侵入者、この場から逃げようと窓を見る。
  友、侵入者の前に立ちはだかり、
友「誰だ、お前は?」
  侵入者、友に向かってナイフを突きつけるも友はナイフを持つ腕をとるも、勢い余って窓ガラスを割って二人とも外に落ちていく。
優也「相馬さん!」
  優也、窓ガラスに駈け寄り下を見る。
  優也が割れた窓ガラスからのぞくと、そこは高層マンションの高層階。
友と侵入者が落ちていく姿が見えるも途中で二人とも消える。
友、呆然とする。
優也「……消えた、のか……」
かなえ「……何なの? 何が起こったの?」
  優也、振り返ってかなえを見る。

〇小美湧教授の部屋の隣室
  友、起き上がる。
  友、息が荒い。
里依「友!」
小美湧「どうした?」
  友、小美湧を見て、
友「夢の中に侵入者がいる。俺と優也君の他に自分の意志を持った実体者がいる。しかも、そいつはナイフを持っていた。かなを殺そうとしていた」
里依「殺し屋ってこと?」
海斗「レム用睡眠薬を飲んだ者がいるってことか」
小美湧「誰だか分からないのか?」
友「突然のことだったので。それに覆面をしていてわかりません」
小美湧「だが、そいつが彼女の前に現れるってことは、何らかのコンタクトキーがあるはずだ。彼女の夢に自分を呼び寄せるために」
友「兎に角、もう一度行ってきます」
  友、眠っている優也を見て、
友「彼はまだ夢の中にいますし、おそらく、俺のことを呼んでいるでしょう」
  里依、友に錠剤とコップを渡す。
  友、錠剤を飲み、横になる。
  里依、小美湧を見て、
里依「先生、夢の中で人殺しなんてあるんですか?」
小美湧「それはある。しかし、夢を見ている人が殺されることは普通ないだろう。自分が殺される夢を見たことがあるか?」
里依「ないです」
小美湧「おそらく、自分が殺されそうになったら目を覚ますだろう」
海斗「でも、それはあくまでもその人が夢の中で生み出した虚像だからであって、実像だったら果たしてどうなるんですか? 殺されるんですかね」
小美湧「断定は出来んが、それはないと思う。おそらく目を覚ますだろう」
里依「じゃ、もしかなの家族が狙われたら」
小美湧「それはわからん」
里依「わからないって!?」
小美湧「夢の中の人物は、夢を見ている者が作り出した虚像だからな」
里依「……」
  海斗、友を見て、
海斗「入りましたよ」
  友、股間が極彩色の寝小便で濡れる。

〇尾藤教授の研究室
  横になっている顔の見えない女。
尾藤「行けるか?」
女「行きます」
尾藤「夢を見ている本人より、その人が大切にしている家族を狙った方がいいかもしれない」
女「……」
尾藤「家族でも十分ショックを与えることが出来るはずだ」
女「はい」
尾藤「それに、夢の中で人を殺しても罪にはならない」
女「今度こそやってきます」
  尾藤、錠剤とコップを女に渡す。

〇回想・研究室(レムの中)
  小美湧と尾藤が研究室にいる。
尾藤、あたりを見回している。
小美湧、微笑みながら、
小美湧「これがレム療法だ」
  小美湧、尾藤に握手を求める。
  尾藤、おそるおそる小美湧の手を握る。
  尾藤、握手した瞬間、衝撃が走る。

〇回想・研究室(現実)
  尾藤、いきなりベッドから起き上がる。
  息が荒い。
  尾藤、咄嗟に隣のベッドを見る。
  隣のベッドで小美湧が眠っている。
  尾藤の顔が歪ませ、苦悶の表情を浮かべて首を横に振り、呟く。
尾藤「全く、なんて奴だ!」

〇尾藤教授の研究室
尾藤「あんな研究、認められるか!?」
  ベッドの上の女の下半身に布がかけられていて、その布下から極彩色の寝小便が出てくる。
尾藤「……何もかもぶち壊してやる」



    つづく、のかなぁ

明日は、第三回、ラストです




「弱気は最大の敵」

炎のストッパー、津田恒美投手。



それにしても、元シンクロナイズドスイミングの青木愛さんって、可愛い人だなぁ

なんか、心が和む

コメント

ヤングシナリオ大賞落選作「レム」第一回

2015-04-08 00:33:24 | 2013年ヤンシナ応募作「レム」
毎度、落選作しか出せないみや文明こと、落選モンスターこと、徳俵幸太郎こと、・・・ですが、

とりあえず、次へ進むために、

「こ、これは・・・」

という2013年2月制作でその年に応募して、あまりの出来の悪さにブログにもHPにも←HPは、HPソフトがなくなったので以後、そのままです

のせてないヤンシナ応募作「レム」を公開します。

まぁ、公開を躊躇うほどの出来なので、忠告、ダメだしはいりません。

わかってます

感想もネガティブなものになるので、ちゃんとした感想なら兎も角、誹謗中傷、人格否定はいりません

もう、こんなの書かないし、ネタ段階で凍結、廃案ネタです。

それに、

今欲しいのはコレ、俺に必要なものかな




ちょっと、くどいね


ほんと今見ても、これは当時、アイデア?、、まぁアイデアと呼べるものではありませんが、それに酔いしれて作った作品です。

酔いしれて作るとこうなりますの反面教師にしてください。

とその前に、シナリオとの決別も兼ねて、今まで自分が書いた中でランキングをつけるなら、勝手に決めさせてもらいました

まぁ、俺が勝手にやってることだから、←作品は、みや文明HPにあります。

一位は、「異世界奇譚」かな、

二位は、「寂しがりやのドール」かな、

三位は、「小さな手」

四位、何かと批判が多かったけど、あの花見のシーンで元彼に、偽りだけど幸せを見せつけてやったシーンが俺は好きなんだよね。

で、「ハートウォーミングの奇跡」

五位、「残された世界」←これは高校生のとき、はじめは漫画家になるつもりで考えていたネタだったんだ

六位、「彼女のチャンピオンベルト」

七位、「天使の一撃」かなぁ~←これは、四部作にした作品でした。勝手にフジに送った作品だったなぁ

八位、「官能小説家」

九位、「彗星」、これは結構グダグダだけど、洗濯たたみ屋さんでのコインランドリーでのやりとりが好きだなぁ~、

でも、あっぷあっぷで書いた作品でもあるから・・・

十位、「恋愛抑止力」「アイキイの化学式」かな、

ちなみに、ヤンシナ一次にに通った三作は、HPにもないが「ようこそ楽狼島」だったかな、狼青年と人間の恋のお話←これが一次通ったんだよね、

ワープロ時代で、確か、徳川将軍の犬公方と呼ばれた人の庇護を受けて生きてきた狼の話じゃなかったかなぁ~

二十うん年前なので忘れた

それと、「半分少女」と「幸福論」は、ほんと普通なんだけど・・・あんましなんだよなぁ~

と、興味のある方は読んでミソ、暇つぶしになれば、良しかな


さて、シナリオとの決別も含めて

恥をさらすか


2013年ヤングシナリオ大賞応募作にて一次落選

タイトル「レム」

第一回

〇エベレスト山頂
  相馬友(とも)(20)、登山用防寒具フル装備姿でエベレストの山頂に向かって登っている。
  友の顔は雪焼けしている。
  友、ピッケルを雪にさす。
  友、酸素が薄く、息づかいが荒い。
友(とも)M「八千八百四十八……」
  友、一歩、雪を踏みしめる。
友M「夢にまで見たエベレスト……」
  友、また一歩、雪を踏みしめる。
友M「俺はついにここへ来た……」
  友、エベレストの頂上に立つ。
  友、頂上から雲海を見下ろす。
  友、ピッケルを雪に突き刺し、膝に手を当て息を整える。
  そして、天を仰ぎ、ガッツポーズをし、
友「やった! 俺はついに世界の頂上に登りつめたんだ!」
  友、達成感に浸っている。
  友、ポケットから写真を出す。
  写真には、友、中村里依(りい)(20)、遠藤海斗(20)が肩を組んで映っている。
  すると友を呼ぶ声が聞こえてくる。
里依(りい)「友!」
  友、声の方を見る。
  すると、里依がビキニ姿で手を振って頂上に向かって跳ねるように凄い勢いで登ってくる。
  友、思わず、あんぐりと口を開ける。
友、がっかりした顔で、
友「……里依」
  里依、笑いながらフランクに、
里依「友、とうとう来ちゃったね。エベレスト」
  友、あきれ顔で、
友「……お前な」
  友の隣に、海斗が立っている。
  海斗、ジーンズにサンダル履きの姿で腕組みをしている。
海斗「おお、ここがエベレストの頂上か」
友「……海斗、お前もか!?」
  友、里依と海斗にがっかりして、
友「お前らな、もう少しディティールってやつがあるだろう」
海斗「まぁ、そうしょげるな」
里依「せっかく頂点にいるんだから、もっとテンションあげなよ。ここに来るのが夢だったんでしょ」
友「そうだよ! 夢だったんだよ! それがどうだ!? お前らのそのカッコ!」
里依「何が?」
友「ああ、何もかも台無しだ!」
  友、膝から崩れ落ち、天を仰ぐ。
  海斗、友の肩に手を乗せて、
海斗「仕方ないよ。これは夢なんだから」
  里依、笑って、
里依「それを言っちゃ、身も蓋もないって」
海斗「本物を味わいたいなら、現実の世界で登らないと、な」
友、天に向かって、
友「バッカヤロー!」

〇小美湧(おいわき)教授の研究室
  友、里依、海斗が、背もたれのある椅子に座って眠っている。
  研究室のドアを開けて、小美湧(おいわき)直(ただし)教授(47)が入ってくる。
  小美湧は眠っている三人を見て、
小美湧(おいわき)「……お前ら」
  友、頭を動かして、目を覚ます。
小美湧「おい、友」
友「……あ、先生」
小美湧「また、無断で行ったのか」
  友、苦笑い。
  里依、海斗が、目を覚ます。
  里依、背伸びして、
里依「ああ……楽しかった」
友「楽しくねぇーよ。お前のせいで台無しだよ」
小美湧「……お前ら……勝手にレムの中に入るなっていったろ! まだ手探りの状態なんだ。もし出れなくなったらどうする?」
海斗「大丈夫ですよ。もうレムの中でランデブーするぐらい、うちらにとってはプレイのようなものですから」
小美湧「そういう問題じゃない。レム睡眠は九十分おきに二、三十分くる。それをこの特殊睡眠薬で故意にレム睡眠を長く引き出すことが出来るようになっただけだ。分かってるのはそれだけであとは全くの未知の世界だ。そんな世界に閉じこめられでもしたらどうする?」
里依「でも、私たちのお陰で、随分、はかどったんじゃありません?」
小美湧「そういう問題じゃない!」
友「先生、俺たちは病気で眠り続ける人を、夢の中から呼びかけ、現実の世界へ呼び覚ますという先生のそのアイデアに感銘を受けてやっているんです」
海斗「そうそう。だから、ゼミの生徒が先生のアイデアについてこれなくても、俺たちは、どこまでもついて行きますよ。先生の手足となって」
里依「先生。レム療法が一日も早く確立するよう、がんばりましょう」
  小美湧、あきれ顔で、
小美湧「……もう、その詭弁は聞き飽きたよ」

タイトル「レム」

〇医療センターの外観

〇同・玄関
  セダンの高級車が玄関前に着く。
  運転席に西田明(45)がいる。
  西田凜(りん)(10)、看護婦に手を振って、
凜「それじゃ、行ってくるね」
看護婦「お母さんの言うこと聞くのよ」
  西田恵理子(43)、看護婦にお辞儀をして、
恵理子「凜君、行きましょう」
凜「うん」
恵理子「帰ってもお姉ちゃんとけんかしちゃダメよ。一時帰宅なんだから、静かにしてるのよ」
凜「分かってるって」
  凜と恵理子は車に乗る。
  恵理子、見送りの看護婦に会釈する。
  車は走り去る。

〇大学構内

  西田かなえ(20)、丸山優也(20)、河田奈津(20)の三人がテニスラケットを背負って歩いている。
  三人の真ん中にかなえがいる。
  三人は、小便小僧のある池の脇を通り過ぎる。
  その池の周りには学生がいて、待ち合わせをしている学生もいる。
優也「暫く、サークル休むの?」
かなえ「うん。弟が病院から一時帰宅するから。その間は弟の傍にいたいから」
奈津「凜君、帰ってくるんだ」
かなえ「うん」
奈津「じゃぁ、今度、会いに行くわ」
かなえ「奈津が来たら、凜も喜ぶわ」
奈津「じゃ、なんか凜君が喜びそうなプレゼント持ってかないと」
かなえ「いいよ。そんなの」
奈津「そうはいかないわ。お返ししなくちゃいけないから」
かなえ「何、お返しって」
奈津「それは言えないな。凜君との約束だし」
 奈津、右手の薬指に指輪が見える。
かなえ「何よ」
  奈津、微笑んで、
奈津「内緒」
かなえ「なんかあるのか? よし、帰ってきたら凜の口、割るか」
  と楽しそうに言う。
  奈津と優也、笑う。
  優也、かなえを見て、
優也「じゃ、しばらくは会えないか……何かあったら、連絡しろよ」
かなえ「うん」
  優也とかなえ、お互い優しい眼差しで一瞬、見つめ合う。
  奈津、チラリと羨望の眼差しで二人を見る。
奈津「……」
  奈津、下唇を噛みしめる。

〇高速道路
  車の運転席に明、後部座席に恵理子と凜が座っている。
恵理子「いい。お姉ちゃんとけんかしちゃダメだからね」
凜「もう分かったよ! ママもしつこいなぁ。かなが、ちょっかい出さなければ何もしないよ!」
  明、笑いながら
明「お姉ちゃんとけんかする前に、ママとけんかしてるのか」
恵理子「……」
明「もう少しで家に着くぞ」
  凜たちを乗せた車の脇をスピードを出している大型トレーラーが併走してくる。
  トレーラーの運転手は眠気に襲われ、ウトウトしている。
  車が急カーブにさしかかる。
  トレーラーの運転手はハッと目を覚ますがトレーラーが曲がりきれず凜たちを乗せた車につっこんでいく。
  もの凄い轟音(ごうおん)。

〇大学病院の病室
  かなえ、捜査員と思われる人に支えられて病室に入る。
  かなえ、顔面蒼白。
  三つのベッドに遺体が置かれている。
  かなえ、顔を背けながら、遺体の顔にかかっている布をめくる。
  安らかに眠る凜。
  かなえ、失神し、膝から崩れ落ちる。
慌てて捜査員が抱きかかえる。

〇夜が明ける。

〇大学病院・別室
  かなえ、ベッドで眠っている。
  優也と奈津、かなえの傍の椅子に座っている。
  部屋に朝日が差し込んでくる。
  かなえ、目を覚ます。
奈津「かな」
  かなえ、奈津と優也を見る。
かなえ「……」
奈津「大丈夫?」
かなえ「そうだ。今日は弟が病院から帰ってくるんだ」
  かなえ、ベッドから出ようとするも、優也に押さえられ、
優也「かな……弟は帰ってこないよ」
かなえ「何言ってるの。今日は医療センターから一時帰宅するのよ」
奈津「……」
  優也と奈津、顔を見合わせる。
優也「かな……覚えてないのか?」
かなえ「何が?」
優也「……君の弟は、いや、君の家族はもう帰ってこないんだよ」
かなえ「(苦笑して)何言ってるの?」
優也「君の家族はこの病院にいるんだよ」
かなえ「(微笑み)いるわけないじゃない」
優也「じゃぁ、会いに行く? 家族に」
優也、真剣な眼差しでかなえを見る。
かなえ「……」
  優也、立ち上がり、ベッドにいるかなえの腕を掴む。
かなえ「……イヤ」
  かなえ、優也の腕を払う。
優也「……かな」
かなえ「イヤだ」
優也「どうして?……分かってるんだろ」
  かなえ、首を横に振り、
かなえ「凜は生きてる。凜は生きてるよ! だって、さっき凜と会ったから」
優也「……それは夢だ。夢の中でのことだよ」
かなえ「違う! 夢じゃない! 夢なんかじゃない!」
奈津「かな……」
  奈津、右手の薬指にはめている指輪をとりながら
奈津「これ、凜君にもらったの。かなにあげる」
  奈津、かなえに指輪を渡す。
かなえ「いいよ。凜が奈津にあげたのなら」
奈津「でも、今となっては、それは凜君の形見だから」
  かなえ、引きつった顔して、
かなえ「いやだ。二人ともさっきから何言ってるの? 変だよ」
  優也、意を決して、
優也「じゃぁ、行こう……」
  優也、再び、かなえの腕を掴み、強引に連れて行こうとするも優也の腕を払い、
かなえ「イヤだっていってるでしょ!」
優也「かな……」
  かなえ、目に涙を浮かべ、
かなえ「二人ともどうかしてる! 二人ともどうかしてる!」
  と言って、かなえは病室を出て行く。



  第二話へ、つづく。と思う

今じゃ、こんなの書けないよ。

ほんと、ノリで書くとこうなる、という悪例ですわ

まぁ、決別、決別

前に踏み出すために、みそぎです



いやぁ、ちょっと、公開してから、サラッと目を通したけど、コレは・・・

木っ端ずかしいなぁ



でも、俺の書いた中で最高傑作はコレかもしれない。

「激震!五百万円ぐらいの金、拾う」

未だに読んでいる人がいるんだよなぁ

ちなみに、たま~にこれも、

「見たゾ!巨大魚 鯉」


紹介した上記二つは、カテゴリ「イベント」に入ってます。






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