ダメでもともと!

面白いドラマを書いて、「一声」かけていただく。だめでもともと。

第12回テレビ朝日21世紀シナリオ登竜門応募作「SF小説じゃない!」第五回(ラスト)

2012-03-08 07:39:06 | 第12回テレ朝「SF小説じゃない!」
タイトル「SF小説じゃない!」


「第五回(ラスト)」


〇自宅の外観(早朝)
  自宅から出て行く郁夫。
はるか(N)「子育てという役目から解放さ
 れて我が道を進むママ。そして、道を見失
 い純子に向かい始めてるパパ」
  はるかは、郁夫を尾行するように郁夫の
  後を追う。
はるか「(独り言)絶対止めなきゃ。じゃな
 いと家族が壊れる…」 

〇電車内
  郁夫がスポーツ新聞を読んでいる。
  それを離れたところから見ているはるか。
〇東京ディズニーランドステーション
  人がディズニーランドに向かって歩いて
  いる。

〇東京ディズニーランド・切符売場
  郁夫は、切符売場から離れたところで純
  子が来るのを待っている。
  郁夫は片手に携帯電話を持っている。
  それを更に離れたところから郁夫の様子
  を見ているはるか。

〇回想・スナック安代
  純子は床にしゃがみ込んでいるはるかを
  見て、
純子「本当に郁ちゃんをとられなくなかった
 ら来ても良いのよ。8時にチケット売り場
 で待ち合わせだから」

〇元に戻る・同・切符売場
  純子が来るのを待つ郁夫。
  それを遠くから見ているはるか。
はるか「(自問自答)ここまで来たのはいい
 けど、どうする?純子が現れるのをここで
 待つ?そして、純子が来たら二人の前に飛
 び出す?いや、飛び出していける?そんな
 勇気、私にある?ショックのあまり、動け
 ないんじゃないの?」
  はるかは、焦り、腕時計を見る。
  時刻は7時50分。
はるか「(頭を振り)ダメだ!こんなところ
 で見ていちゃダメだ!純子が現れても、き
 っとこのまま躊躇して、二人を見送って終
 わるだけだ!それじゃダメだ!私は見送り
 に来たんじゃない!二人を別れさせるため
 に来たんだ!純子からパパを取り戻すため
 に来たんだ!私から行かなきゃ!私から動
 かなくちゃ!じゃないと動けなくなる!純
 子が来てからじゃきっと動けなくなる!後
 のことを考えるな!私から行くんだ!行く
 んだ、はるか!純子にパパをとられてたま
 るか!」
  はるかは、自分を鼓舞し、意を固めて郁
  夫に向かって歩き始める。
  純子を待つ郁夫。
はるか「パパ」
  郁夫はふと声の方を振り向くと、はるか
  が立っている。
  郁夫は驚き、びっくりした表情をする。
郁夫「はるか!?」
  はるかは、偶然を装い、
はるか「パパも来てたんだ」
郁夫「(動揺したまま)えっ、ああ」
はるか「誰かと待ち合わせ?」
郁夫「んん、まぁ…」
はるか「(笑顔で)私も」
郁夫「(動揺したまま)そうか…」
  はるかは、腕時計を見て、
はるか「遅いなぁ。もうすぐ来るはずなんだ
 けど」
郁夫「……」
はるか「私も、ここで待っていい?」
郁夫「(動揺したまま)んん、ああ」
はるか「でも、パパがディズニーランドに来
 るなんて意外だなぁ」
郁夫「(動揺したまま)そうか?」
はるか「そうだよ。私、パパと来たことない
 よ」
郁夫「そんなことないぞ。はるかが小さいと
 き、連れてきたことあるぞ。覚えてないの
 か?」
はるか「ええ?覚えてないなぁ~。ママと来
 たことなら覚えてるけど」
郁夫「連れてきたよ。はるかがまだ幼稚園ぐ
 らいのときに」
はるか「(苦笑いして)そんな小さいときの
 こと、覚えてないよ」
郁夫「そうか」
  郁夫の携帯電話がなる。
  郁夫は携帯電話を見るとメールが届いて
  いる。
  郁夫は、はるかに背を向けて、メールを
  見る。
  メールは純子からである。
メール〈郁ちゃんゴメン。ちょっと行けなく
 なった。でも、その代わりに私より可愛い
 子行かすから、その子と楽しんできて〉
  郁夫は、メールを読み、携帯電話をしま
  う。
  郁夫は、はるかを見る。
  はるかも郁夫を見ている。
郁夫「まだ、来ないのか?」
はるか「へ?」
郁夫「お前の待ち人だよ」
はるか「(当たりを見渡し)そうねぇ。まだ
 来ないみたい」
郁夫「(微笑み)どうだ。久しぶりにパパと
 一緒にディズニーランドで遊ぶか?」
はるか「えっ!?でも、パパの方は?」
郁夫「いや、いいんだ」
はるか「……」
郁夫「それよりどうだ?」
はるか「(笑顔で)いいよ」
  はるかと郁夫はディズニーランドの中へ
  入っていく。
  純子の姿。
  片手に携帯電話を持っている。
  純子は、ディズニーランドへ入っていく
  はるかと郁夫の後ろ姿を見送る。
  純子は穏やかな顔をしている。

〇同・ディズニーランド内
  二人は、アトラクションで楽しんだり、
  ミッキーマウスと写真を撮ったりしてデ
  ィズニーランドを満喫する。
はるか「そうだ。写メとって、ママに送ろう」
  はるかは、郁夫と写メをとる。
  そして、玲子にメールを送る。
はるか「そういえばお父さんと写メとったの、
 はじめてだね」
郁夫「そうだな…」
  はるかは、携帯電話を握りしめ、
はるか(N)「(考え深げに)こんなに近く
 にいるのに、随分遠くにいたのかな…」
  そして、二人は一日閉園までディズニー
  ランドを満喫する。

〇ディズニーランドからの帰り道(夜)
  はるかと郁夫は並んで家路につくも、は
  るかは、急に立ち止まってしまう。
  それに気づかず歩く郁夫。
  はるかは、郁夫を呼ぶ。
はるか「パパ!」
郁夫「ん?」
  郁夫は、はるかの呼び声に振り返る。
はるか「パパはずっと私のパパだからね!」
郁夫「(少し間をおき)……。そうだよ。な
 に言ってんだ?(笑う)」
  はるかは郁夫に近づき、郁夫の腕にしが
  みつき、顔を埋める。
  郁夫は、はるかの頭を撫でる。
  しばし、時が過ぎる。
  そして、郁夫が思い出したように、
郁夫「そうだ。今度、ママが休みの日に、マ
 マも一緒に三人で来るか」
はるか「うん」

〇スナック安代(夜)
  玲子はテーブル席のお客と一緒にカラオ
  ケのデュエットをしている。
  純子はカウンターの中で水割りを作って
  いる。
  すると、純子の携帯電話が鳴る。
  純子は携帯電話を見るとはるかからのメ
  ールである。
メール〈今度は私がパパに親孝行する。それ
 が私の役目。いや違う。役目なんかじゃな
 い。だって、私の大切なお父さんだから〉
  純子の顔に笑みが浮かぶ。
  客Aが純子に向かって、
客A「純ちゃん。たまには一緒に歌ってよ」
純子「いいわよ」
客A「(驚き)え、いいの?」
  純子は、カウンターから出てきて、水割
  りをもって、
純子「なに歌う?」

〇同・外
  純子の歌声が外までもれて聞こえる。

〇大学の外観

〇同・構内
  はるかは、女子の友人四人と会話してい
  る姿が見える。
はるか(N)「あれ以来、純子は我が家に来
 なくなった。あの嵐のような出来事は一体
 なんだったんだろう」
  はるかが、友人と会話している傍を、純
  子が少年(17)と並んで歩いてくる。
  少年は、当たりをキョロキョロと見回し
  ている。
  はるかは、純子に視線が行く。
  純子も、はるかに気がつき、はるかのこ
  とをチラッと見る。
  純子の口元が微かに微笑む。
  純子と少年は去っていく。

〇オープンカフェ
  はるかと裕次が珈琲を飲んでいる。
裕次「そういえば、純子、彼氏がいるらしい
 よ」
はるか「えっ、誰?」
裕次「家庭教師の生徒らしい」
はるか「えっ、生徒?生徒って、もしかして
 高校生?」
裕次「そう。こないだ大学の学食に連れて来
 て、友人に彼氏って言って紹介したらしい」
はるか「えっ…」

〇回想・大学構内
  はるかたちとすれ違う純子と少年の姿。

〇元にもどる・オープンカフェ
裕次「分からねぇなぁ~、女って。40も上、
 行くと思えば、今度は下だ。振り幅大きく
 ねぇ?そんなに行けるもんなの?」
はるか「さぁ、そういう経験ないから、私に
 は分からないわ」
  はるかは、珈琲を飲む。
はるか(N)「そう、今の私には分からない。
 大体、純子と一緒にいた少年もほんとに純
 子の彼氏なのかさえ分からない。私を安心
 させるためにあえて純子が連れてきたのか
 もしれない」
  はるかはため息をついて、
はるか「幼い頃からずっと一緒だったんだけ
 どね。どうも私は純子のこともあまり良く
 分かっていなかったみたい」
  裕次は、はるかを見る。
  はるかは、背伸びをして、
はるか「(なげやりに)ああ、ほんと、分か
 らないことっていっぱいあるなぁ」

〇体育館・テニスコート
  はるかと郁夫がテニスをしている。
  ラリーを続けている。
はるか(N)「休日は父とテニスをするのが
 日課になった」
  郁夫は、はるかの左右に打ち分けるショ
  ットについていくのがやっとである。
  そして、はるかの打ったボールがコート
  角に決まる。
  はるかは、ガッツポーズをする。
  二人はベンチに座り、汗を拭いてドリン
  クを飲む。
  郁夫はかなり息切れしている。
郁夫「上手いもんだな」
はるか「パパこそ」
郁夫「(苦笑いして)いや、ダメだなぁ。足
 がついてかない」
はるか「じゃ、手加減しようか?」
郁夫「バカにするな。そういうのが一番嫌い
 なんだ」
はるか「じゃ、パパには右に左に思いっきり
 走ってもらうわ(笑う)」
郁夫「でも、いいのか?こんな天気のいい日
 にパパの相手なんかして。彼氏の一人や二
 人、いないのか?」
はるか「(覗き込み)なに、会ってみたい?」
郁夫「ん、いるのか?」
はるか「そりゃ、いるわよ」
郁夫「(複雑な心境で)そうか。いるのか…」
はるか「なに、ショック」
郁夫「(強がって)いや、別にショックじゃ
 ないよ」
  はるかは、郁夫の顔を見て笑う。
郁夫「なにが可笑しい?」
はるか「別に」
  はるかは、微笑みながら、悪戯っぽく、
はるか「どう、私の彼氏に会いたい?」
郁夫「(少し考えて)んん。……。いや、い
 い(断る)」
はるか「(悪戯っぽく)いや、今度連れてく
 る」
郁夫「いいよ、連れてこなくて」
はるか「なに、妬ける?」
郁夫「(強がって)バカ。そんなんじゃない」
はるか「ほんとに~」
  はるかは、郁夫の顔をしつこく覗き込む。
郁夫「やめろ」
  郁夫は、手を振り、追い払う仕草をする。
  はるかは笑い、
はるか「じゃ、もう一ゲームしよう」
  はるかが立ち上がり、郁夫の手を引っ張
  り立たせる。
  そして、二人はそれぞれのコートの定位
  置に向かって歩き出す。

              〈終わり〉




以上です
作品は、ほんと「オーソドックスな受賞作」というところから、自分なりにオーソドックスなものを作ってみましたが、やはり、出来としては誰でも書ける作品になってしまったかな
ドラマも一本調子ではないが、厚みはない

これで、みや文明のシナリオへの道は終わりです。
ですので、作品公開もこれでおしまいです
年齢的にも、シナリオ賞はムリだと思いますし、やはり、自信作が、過去よりも今の方が全然ドラマが見えるのに、全く箸にも棒にもかからないと正直、手の施しようがない

天と地がひっくり返らない限り、プロにはなれない、そう思いました。

映像で見てみたかったなぁ

今まで、自分の拙い作品におつきあいしてくれた方、ありがとうございます。
なんか、この作品でなくとも、みや文明の作品で、ちょっとした感想がありましたらぜひ


ほんと、一生懸命やってきたし、もう焦ってもしょうがないし、ほんと、
のんびりやっていきます


ささやかな幸せでも、手に入ったらいいかな
そしたら、勇気がもらえそうな気がする


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第12回テレ朝応募作「SF小説じゃない!」第四回

2012-03-07 07:35:13 | 第12回テレ朝「SF小説じゃない!」
タイトル「SF小説じゃない!」


「第四回」


〇スナック安代の外観(昼)
  駅前の細い路地にスナック安代はある。
  ドアには準備中の札が掛かっている。

〇同・店内
  はるかは、店のドアを開けて入っていく。
  児島安代(51)が、掃除機をかけている。
  安代は、はるかに気づき、掃除機をとめ
  て、
安代「あら、はるかちゃん。珍しい。もしか
 して店の前に貼ってある貼り紙見て来てく
 れたの?」
はるか「え?」
安代「バイトの貼り紙、貼ってあるでしょ。
 違うの?」
純子「違うわよ」
  カウンターの奥から、純子が出て来る。
  はるかは純子を見る。
純子「(笑いながら)はるかがここでバイト
 するわけないでしょ」
安代「そう…」
純子「当たり前よ。はるかは私に会いに、い
 や違うか。(ニヤリとして)母さんに会い
 に来たんだ。母さんに私のこと話して、別
 れるよう協力してもらうためにここに来た
 んだ。どうお、図星でしょ?」
はるか「(平静を装う)……」
安代「別れるってなに?」
純子「私とはるかのパパさんとのお付き合い
 をやめさせるためよ」
  安代は少しびっくりした顔で、
安代「あなた、はるかちゃんのお父さんと付
 き合ってるの?」
純子「そう」
はるか「だから、おばさん。純子にやめるよ
 うに言ってください」
安代「……」
純子「(笑いながら)この人になに言っても
 ムダよ。期待できないわ」
安代「(居づらそうな顔をする)……」
純子「私、お父さんいないでしょ。なぜだか
 分かる?私のお父さんってね、お母さんが
 若い頃、スナックで働いているとき、お店
 にやって来たお客さんなの。その人、妻子
 持ちの単身赴任でね、その人と母の間に出
 来た子が私なの。早い話が不義の子ね。だ
 から、こういう男女の関係に、母さんはあ
 まり関わりたくないのよ。ね、母さん」
安代「(顔を逸らして)そうねぇ…」
純子「(苦笑い浮かべる)」
はるか「でも、おばさん。自分の娘のことな
 んだし」
安代「ごめんなさいね、力になれなくて。私、
 どうもこういうの、苦手なの。おばさん、
 好きになったら仕方がないって考えちゃう
 から、純子のすることも純子の好きなよう
 にすればいいって言ってあるの。でも、純
 子にはそれでも、あまり私に迷惑かけない
 ように、とは言っているのよ」
純子「大丈夫。そんときは遠くへ行くから。
 たまには手紙ぐらい書くわ」
安代「そう。ならいいけど」
はるか「良くない!ちっとも良くない!おば
 さん!そんなんじゃダメよ!」
純子「(苦笑して)だから言ったじゃない。
 ムリだって。うちは、この親にしてこの子
 ありだから(笑う)」
はるか「でも、なんにしても、おばさんは純
 子の母親なんだから、道徳としてやって良
 いことと悪いことをしっかり躾ける義務は
 あるわ。自分が過ちを犯したのならなおさ
 らよ!」
安代「(苦笑い)……」
純子「私は人より早く巣立ったから、この人
 はもう私にはあまり興味がないのよ。それ
 に放任主義だしね」
安代「純子はあまり手の掛からない子だった
 から」
はるか「手が掛からないって…。手、掛けて
 ないだけよ(嘆き)」
純子「でも、はるか。あなたも成人して大人
 になったんだから、いつまでも親御さんに
 しがみついてないで、あなたも巣立てばい
 いのよ。巣立てば私と郁ちゃんのことなん
 て気にならないわ」
はるか「気になるわよ!それにうちのパパを
 郁ちゃんって呼ぶのやめてよ!もう何度言
 わせるのよ!」
純子「あなたにはパパでも、私には郁ちゃん
 だから」
はるか「もう、いい加減にして!(安代を見
 て)おばさん!おばさんもなにか言ってよ
 !」
  安代は、はるかに睨まれ目をそらして、
安代「(手を叩いて)あ、そうだ!あれ買う
 の忘れてた。純子、悪いけど私、買い物行
 って来るから、あと留守番頼むわね」
  安代は、財布をもって、
安代「じゃあ」
  安代は申し訳なさそうに、はるかに会釈
  して、そそくさと店を出て行く。
  はるかは、仏頂面で見送る。
純子「(笑いながら)あの人、母親としての
 役目は、とうに終わってるの。だから何を
 言ってもムダよ。当てにはならないわよ(笑
 う)」
はるか「(皮肉っぽく)役目役目って、また
 純子お得意のSF小説ですか!?大体そんな風
 に親子関係を、SF小説に照らし合わせて考
 えるの、あなただけよ」
純子「別にSF小説は関係ないわ。言葉の綾で
 言っただけ」
はるか「じゃ、なによ?」
純子「(ひと呼吸して)役目が終わった、そ
 う言い出したのは私じゃない、あなたのお
 父さんよ」
はるか「(不意を突かれた顔)……」
純子「あなたのお父さんが私に言ったの。成
 人式のときにね」

〇回想・成人式会場
  晴れ着姿のはるかと純子。
  はるかの両親と安代も来ている。
  はるかは両親と一緒に成人式と書いてあ
  る立て看板の前に立ち、それを純子がデ
  ジカメで撮る。
  はるかと玲子は笑顔だが、郁夫は何か寂
  しげな顔をしている。
  写真を撮ると、出来映えを確認しに、は
  るかが純子の処にやって来てデジカメの
  画面を覗く。
純子「可愛く取れてるわよ」
はるか「(微笑む)」
  遠くからはるかの友人がはるかを呼ぶ。
友人「はるかも一緒に撮ろうよ」
はるか「わかった、今行く」
  はるかは、玲子に向かって、
はるか「じゃぁ、ちょっと行ってくるね」
玲子「行ってらっしゃい」
  玲子は友人が待つところに行き、仲間た
  ちだけで写真を撮る。
  その姿を遠くから見ている郁夫と純子。
郁夫「純子ちゃんは行かないの?」
純子「はるかの友人だし、面識しかないから」
郁夫「そう」
  はるかは、友人たちと何枚も写真を取り
  合っている。
  郁夫はふと呟く。
郁夫「まだまだ子供だと思っていたのに、大
 人になっていたんだな……」
純子「(郁夫を見る)……」
郁夫「あっという間だな」
純子「……」
郁夫「もう父親としての役目は、終わったの
 かな……」
  郁夫はまぶしそうにはるかを見ている。
  純子は、郁夫の姿を黙ってみている。

〇元に戻る・店内
純子「そのときの郁ちゃんの顔、嬉しいのか、
 寂しいのか、私には分からなかった。何と
 もいえない顔してた」
はるか「……」
純子「役目が終わったなんて、なんか寂しく
 ない?」
はるか「……」
純子「今まで家族のために一生懸命働いてき
 たのに、気がつけば、娘は成長してお役御
 免。はいそれまで。なんか捨てるに捨てら
 れない産業廃棄物みたいな存在。『私は一
 体これから何処にいればいいのか?どうす
 ればいいのか?』って、なんか自分のこれ
 からの役目を見失い、居場所を求めて彷徨
 っているような感じがしたな」
はるか「……」
純子「それって、なんか悲しくない?」
はるか「それは純子の勝手な思い過ごしでし
 ょ?私はパパをそんな風に思ってないわ」
純子「でも、休みの日はいつも家で一人ぼっ
 ちじゃない」
はるか「(狼狽気味に)それはパパが休みた
 いからよ」
純子「本当にそう言いきれる?」
はるか「……」
純子「ゴルフもテニスも、私と一緒のときは
 いつも楽しそうだよ」
はるか「……」
純子「おばさんは子育てに一段落終え、自分
 の行きたい道を歩み出したけど、おじさん
 は自分の役目を終えて、なにか燃え尽きて
 しまったような感じ…」
はるか「……」
純子「でも、それは別にあたなが悪いわけじ
 ゃないのよ。あなたが立派に成長したから、
 そうなれたんだから。親冥利につきるって
 ものよ。誇れることなのよ」
はるか「……」
純子「だから、あなたの家族はもう終わった
 の。あなたが立派に成長したことでね。お
 ばさんは自分の道を歩み始め、おじさんも
 自由になって、今度は私との関係を育んで、
 自分が感じている喪失感を私との愛で埋め
 ていけばいいのよ」
はるか「(怒り)なんでそうなるの!大体、
 私の家族は終わってなんかいないし、家族
 に終わりなんかないわ!黙って聞いてれば
 いい気になって!結局、自分のいいように
 話しを持って行ってるだけじゃない!ただ
 の詭弁よ!」
純子「でも、もう歩み始めてるわよ。おばさ
 んもおじさんも」
はるか「あなたの好き勝手にはさせないわ!」
純子「どうかなぁ~。じゃ、邪魔してみる?」
はるか「なに!?」
純子「次の休みに郁ちゃんとディズニーラン
 ドでデートする約束してるの」
はるか「なに!?」
純子「ちょっと用事があるから、現地で待ち
 合わせなんだけど、あなたも来る?」
はるか「(純子を睨む)…」
純子「良いのよ、来ても。なんなら、そこで
 決めてもらう?郁ちゃんに。これから郁ち
 ゃんに必要なのは私なのか、はるかなのか?
 どう?来る?それとも自信がない?」
はるか「……」
純子「まぁ、尻込みするよね。だって、わざ
 わざ来て、郁ちゃんが娘じゃなく私を選ん
 だら、そりゃショックだもんね。そんなの
 目の当たりにしたら立ち直れないよね?(吹
 き出し笑いをする)」
はるか「(拳を握りしめ真顔で)そんときは、
 力づくでも別れさせる!」
純子「どうやって?」
はるか「こうやってよ!」
  はるかは、純子に思いっきり大振りのピ
  ンタをするも、純子がかわしてしまう。
  はるかは、勢い余って一回転して、床に
  倒れる。
純子「大丈夫?」
  はるかは、下から純子を見上げる。
  はるかの顔が悔しさで歪む。
純子「(微笑み)ほんと可愛いわね。はるか
 って」
  凄い形相で純子を睨むはるか。
はるか「あんたなんか、もう絶交よ。うちに
 もう来ないで!」
純子「いいわよ、絶交で。その代わり郁ちゃ
 んもらって行くから」
  純子は不敵な笑みを浮かべ、しゃがみ込
  んでいるはるかを見下す。
  はるかは、悔しさのあまり、床を叩く。
はるか(N)「でも、ショックだった。パパ
 がそんなことを純子に漏らしていたなんて
 …」


            つづく


明日で、ラストですね


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第12回テレ朝応募作「SF小説じゃない!」第三回

2012-03-06 07:32:33 | 第12回テレ朝「SF小説じゃない!」
タイトル「SF小説じゃない!」


「第三回」


〇自宅の外観(夜)

〇同・居間
  郁夫が一人、ソファに寝そべり、テレビ
  を見ながら晩酌している。
  はるかが父の傍に座り、
はるか「パパ、土曜日、ひま?」
郁夫「(少し考えてから)いや、土曜日は会
 社の同僚とゴルフだ。なにかあるのか?」
はるか「いや、別に…」
  はるかはソファから立ち上がり冷ややか
  な目で郁夫を見る。
はるか(N)「嘘つき。全くパパもパパよ。
 よくもまぁ、娘の幼なじみと付き合えたも
 のね」
  郁夫はテレビを見ている。
はるか(N)「でも、さすがにパパに向かっ
 て直談判は出来ないわね」
  郁夫は、はるかの視線に気づき、はるか
  を見る。
はるか「ママは?」
郁夫「書斎にいる」

〇同・書斎
  郁夫の書斎である。
  玲子は、ヘッドホンをして音楽を聴きな
  がら、鼻歌を歌い、色鉛筆でデザインに
  色を塗っている。
  はるかが、入ってくる。
  玲子はドアに背中を向けているので、は
  るかに気がつかない。
  はるかは、玲子の脇にスッと立つ。
  暫くしてから、玲子がはるかの姿に気が
  つき、「うわっ」とびっくりした声を上
  げる。
  玲子はヘッドホンを外し、
玲子「なによ。ビックリしたなぁ~。入って
 きたなら来たって言ってよ」
はるか「ママ、集中してたから」
玲子「どうかしたの?」
はるか「いや、別に。でも、ママ楽しそう」
玲子「そりゃ楽しいわよ。好きなことやって
 るんだから」
はるか「ママ、離婚って考えたことある?」
玲子「(吹き出し)急になによ」
はるか「よくあるじゃない。熟年離婚って。
 夫が退職するまで我慢して、退職と同時に
 離婚して、退職金も半分頂いていくってや
 つ」
玲子「(筆を置いて、笑顔で)考えたことな
 いわ。パパには好きなこと好きなようにや
 らせてもらってるから」
はるか「でも、もし何かが起こって離婚にな
 ったらどうする?」
玲子「そうね。なってみないと分からないけ
 ど、成り行きに任せるわ」
はるか「じゃ、離婚してもいいわけ?」
玲子「良くはないけど、離婚になったらの話
 しでしょ」
はるか「そうだけど。でも、離婚したらママ
 どうする?」
玲子「そうね…、(笑いながら)そしたら会
 社の若いイケメンの子と再婚しようかしら」
はるか「(カチンと来る)」
玲子「(楽しそうに)ほんと、今の会社、若
 い子に囲まれて毎日が刺激的よ」
はるか「(仏頂面で)もう、楽しそうに言わ
 ないで!」
  はるかは、怒って部屋を出る。
玲子「……どうしたの、あの子」

〇同・書斎の前
はるか(N)「ママもダメだ。なんか逆に喜
 びそう…」
  はるか、我に返り、怒りで顔を膨らませ、
はるか「なんで私が純子のことで、こんなに
 悩まなくちゃいけないのよ!」
  窓の外を見て、
はるか「いっそ大雨でも降ればいいのよ。そ
 うすればいけなくなる」

〇自宅・二階の窓(早朝)
  パジャマ姿で快晴の空を見上げるはるか。
はるか「……」
  家のガレージを見る。

〇同・ガレージ
  車のトランクにゴルフバックをいれてい
  る郁夫。
  郁夫は車に乗って出て行く。

〇同・二階の窓
  はるかは、出て行く郁夫を仏頂面で見送
  る。

〇オープンカフェ
  はるかと大庭裕次(21)が向かい合って
  座っている。
はるか「(不機嫌な顔で)今頃、ゴルフ楽し
 んでるのよ」
裕次「でも、純子もやるよなぁ~」
はるか「なにが!?」
裕次「ええ、だって友人のお父さんと付き合
 うなんてさ。普通出来ないよ」
はるか「普通やらないわよ!」  
  はるかは、皮肉混じりに、
はるか「SF小説の世界では、SF小説の世界で
 はって、純子の方がよっぽどエイリアンよ!
 幼なじみに成りすまして、挙げ句の果てに
 人のパパ、かっさらって行くんだから」
裕次「(笑う)」
はるか「笑い事じゃないわよ!」
裕次「でも、考えようによっては、はるかの
 父さんは幸せ者かもしれない」
はるか「どうして!?」
裕次「だって、40も年の離れた娘と付き合っ
 てんだよ」
はるか「自分の娘と同い年の女と付き合うな
 んて考えられないわ!どうかしてるわ!」
裕次「でも、純子は、はるかと違って年相応
 には見えないからな。大人っぽく見えるか
 ら」
はるか「それって私がガキ臭いってこと?ね
 ぇ、喧嘩売ってる?」
裕次「いや、そうじゃなくて。おじさん、来
 年定年なんだろ?第二の人生が若い娘との
 恋だなんて、なんか羨ましいじゃん」
はるか「なにいってんのよ!」
裕次「でも結構、退職したらなにをしていい
 のか分からず急に老け込む人もいるってい
 うから。特に仕事一筋でやって来た人は…。
 どうなの?はるかのお父さんは」
はるか「えっ……?」
  はるかは困惑顔で、
はるか(N)「そういえば、パパのこと、な
 にも知らない…。家でごろごろ、テレビ見
 ながらビール飲んでる姿しか知らない…」

〇自宅・台所
  玲子が洗い物をしている。
  はるかがやって来る。
はるか「パパは?」
玲子「お風呂に入ってるわ」
はるか「そう…」
玲子「なに?背中でも流してあげるの?」
はるか「えっ」
玲子「(笑いながら)冗談よ」
はるか「……」

〇同・脱衣室
  お風呂場の曇ガラスに郁夫の姿がぼやけ
  て見える。
  はるかは、その郁夫の姿を見て、
はるか(N)「でも、どうしてこんなことに
 なっちゃったんだろ…」
  はるかは、そっと脱衣室から出て行く。

〇同・脱衣室の前
はるか(N)「このまま行ったら、きっと家
 族がバラバラになってしまう。こうなった
 らどんな手を使ってでも、まずは純子と別
 れさせないといけないわ」
  はるかは、下唇を噛む。


             つづく


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第12回テレ朝応募作「SF小説じゃない!」第二回

2012-03-05 07:35:31 | 第12回テレ朝「SF小説じゃない!」
タイトル「SF小説じゃない!」

「第二回」


〇駅の入り口にあるパン屋の外観
  駅には出勤していくサラリーマンやOL
  の姿がある。

〇同・イートコーナー
  はるかは、メロンパン一個と珈琲をもっ
  て窓側のカウンターのイートコーナーに
  座る。
  時計をみると7時50分。
  はるかは、メロンパンを食べながら待つ。
  すると、駅の改札の前に出勤前の郁夫の
  姿が見える。
  はるかはおもわず手を振るも、郁夫は気
  がつかない。
  はるかは携帯を取り出して、ニヤニヤし
  ながらメールを打つ。
  メールの内容は『パパなにしてんの?』
  そして、メールを送信しようとしたとき、
  純子が郁夫のところにやって来る。
  郁夫と純子は少し話し、そして、純子は
  郁夫から殻の弁当箱を受け取り、純子は
  新しい弁当箱を渡す。
  郁夫は微笑みながら受け取り、そして、
  二人は手をつないで改札口へと消えてい
  く。
  はるかは、イートコーナーで携帯を握っ
  たまま呆然と一部始終見ていた。
  手に持っていた携帯電話を握りしめたま
  ま、
はるか「なんなの!?」
  呆然と見送るはるか。

〇大学の正門
  はるかは、しかめっ面で純子の腕を引っ
  張って足早に歩く。
純子「ちょっと!なに」
はるか「……」

〇カラオケ店の前
  カラオケ店は大学の傍にある。
  純子は、はるかに引っ張られようにカラ
  オケ店に入っていく。

〇同・部屋
  はるかは純子を部屋に引っ張り入れて、
  ソファに倒し、
はるか「どういうことよ!」
純子「どういうことって?」
はるか「朝見たわよ!」
純子「あ、来たんだ」
はるか「来たじゃないわよ!しっかり見させ
 てもらったわよ!なんでパパとあなたが一
 緒にいるの!それにあれは何?一体なにを
 パパに渡したの!」
純子「なにって、お弁当よ」
はるか「お弁当!?」
純子「あ、でも心配しないで。健康に気をつ
 けて野菜中心のお弁当だから」
はるか「(眉間に皺寄せて)はぁ!?」
純子「郁ちゃんって、明太子と大根のパリパ
 リサラダが好きなの」
はるか「あなた一体なに考えてるの?」
純子「郁ちゃんの健康。だって長生きして欲
 しいでしょ(微笑む)」
はるか「人の父親、郁ちゃんなんて呼ばない
 で!」
純子「じゃ郁夫さん?」
はるか「なんで、あなたがうちのパパを名前
 で呼ぶの!なんで朝から手繋いで出勤して
 るの!」
純子「成り行きで」
はるか「成り行きって、私たち今までずっと
 一緒だったじゃない!」
純子「一緒だったけど、郁ちゃんとも一緒に
 なった…(申し訳なさそうに言う)」
はるか「(吹き出し、呆れた声で)一緒にな
 ったって(机を叩いて)ふざけないでよ!」
純子「……」
はるか「で、いつから…、いつからパパと付
 き合ってるの?」
純子「厳密にいうと成人式を向かえたあとか
 な」
はるか「どうして…、どうしてパパと付き合
 うようになったの?」
純子「(きっぱり)それは、郁ちゃんが役目
 を終えたから」
はるか「役目!?役目ってなによ」
純子「あなたの父親でいる役目よ」
はるか「ああ!?」
純子「あなたが成人式を向かえたとき、あな
 たのお父さんは、もう父としての役目を終
 えたのよ」
はるか「(吹き出し)はぁ?なに言ってんの?
 父親に役目もへったくりもあるわけないで
 しょ!」
純子「あるわ。SF小説の世界では、子供が成
 人式を向かえると、両親は親としての役目
 を終えるのよ。そして、子供は自立し、巣
 立っていくの」
はるか「(苦笑)それはあなたが読んでるSF
 小説の中での世界でしょ?ヘンな屁理屈は
 やめて!」
純子「屁理屈じゃないわ。あるべき姿よ。現
 にあなたのおばさんはあなたが成人してか
 ら、ファッションデザイナーになって自立
 したじゃない。それはおばさんが自分の役
 目、子育てが終わったからよ。だからおば
 さんは自分の世界へ歩み始めたのよ」
はるか「……」
純子「おばさんとおじさんは昔は愛情で繋が
 っていたかもしれない。けど、それがいず
 れ愛情から子育てに変わり、そして、あな
 たが成人式を向かえたとき、二人はその役
 目を終えたのよ。二人はもういつ別れても
 いいの。そうして子育てを終えた者は新し
 い世界へ踏み出していくのよ。おばさんは
 まさにその典型じゃない?」
はるか「(唖然として口が開いたまま)」
純子「役目の終わりは夫婦の終わり。SF小説
 ではよくある事。今の社会体制はSF小説で
 は旧体制のシステムね。でも、これからは
 人は一つの役目を果たしたら次のステージ
 に進むものよ。それがこれからの世界よ」
はるか「なに言ってんの?大体役目なんて関
 係ないし、それにパパとママは、ちゃんと
 愛情で繋がってるわよ!人の家庭にヘンな
 いいかがりつけないでよ!」
純子「ほんとにそうかな(不敵な笑み)」
はるか「んん(渋い顔)」
  部屋の電話が鳴る。
  はるかは電話に出る。
はるか「すいません。30分延長してください」
  受話器を戻す。
純子「延長してどうすんの?」
はるか「どうするもなにも、あなたのそのSF
 かぶれを叩き潰して、パパと別れさせる!」
純子「ムリよ。あなたのお父さんの役目はも
 うとっくに終わってるし、人にはそれぞれ
 役目というものがあるの。それは私にもね」
はるか「(けんか腰で)あなたの役目ってな
 によ」
純子「郁ちゃんを愛すること」
はるか「(テーブルを叩いて)ふざけないで!
 あなたはお父さんがいないから、ただお父
 さんが欲しいだけよ!難癖つけて、人の家
 庭に手を出さないで!」
純子「確かに、それもないとはいえない。で
 も、私は男性として彼を見てるわ」
はるか「うちのパパを、彼だなんて言わない
 で!」
純子「じゃ、なんて言えばいいの?」
はるか「もうパパに近づかないで!」
純子「それは出来ないわ。それに土曜日、一
 緒にゴルフに行くことになってるから」
はるか「なに?」
純子「ゴルフ、教えてもらうの」
はるか「そんなことさせるか!」
純子「する」
はるか「させない!」
純子「じゃ、邪魔できる?」
はるか「……」
純子「いいのよ。邪魔しても」
はるか「邪魔しなくても、ここでやめさせる。
 パパと別れさせる」
純子「なに?私を屈服させるつもり?面白い」
  はるかと純子睨み合う。
はるか(N)「それから、部屋を五回延長し
 たが、話しはずっと平行線だった」
    ×    ×    ×
  部屋に、はるか一人、静かにソファに腰
  掛けている。
はるか「なにが役目の終わりよ…」
  はるかはマイクを持って叫ぶ。
はるか「ふざけるな!純子のバカヤロー」


             つづく

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第12回テレ朝応募作「SF小説じゃない!」第一回

2012-03-02 07:40:33 | 第12回テレ朝「SF小説じゃない!」
第12回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞応募作にて、一次も通らず

まぁ、仕方ないか

これは去年の大賞作が、←そろそろテレビで放送されると思う
審査員の井上さんが「オーソドックスな作品」といっていたので、そこから、
「じゃぁ、俺も」
と思って、オーソドックス、即ち、普通の作品を書いたというだけです

ちょっと、公開準備でシナリオをチラチラ見たら、正直、

しどい(ひどい)




なんでも、書けるから書くというのはダメだね・・・

もっとちゃんと面白いのを作ると思って作らんと

人を喜ばせるのに、人を楽しませるのに、
「こんなん書いた」
というので、もてなすのは、あかんよ

公開準備していてかなり反省したし、これから高い山、そう、ジュールベルヌの「皇帝の密使」のあまりの面白さに、
「ああ、こんなん書けたら幸せだろうなぁ」
と思ったんだから、目標はジュールベルヌの「皇帝の密使」に肉薄するぐらい、グイグイ引き込む、わくわくドキドキさせる!
そんな作品を書くこと

良くも悪くも、シナリオはこれが最後です、たぶん・・・

とりあえず、年齢も年齢だし、シナリオを目指したみや文明はここで幕を下ろします
これからは、小説の世界で戦います
60才でデビューする人もいますから

あとは、まぁ、結婚できたら結婚して、普通の幸せ、平凡な幸せが手には入ったらいいかな

まぁ、でも、前向きじゃないかもしれないけど、努力しても手の届かないものはある、手に入らないものはある、それをやっと受け入れられたというか、自分に言い聞かせてきたせいか、あんましこの作品が落ちてショックはないし、大体、自信作でもない
昨日、公開準備していて、恥ずかしかった
公開するのやめようと思ったけど、まぁ、最後だし、反面教師にしてください

プロのシナリオ目指す人、面白いの作ってください
俺に、「俺ならこう書く」とか突っ込まれるようなもの、隙があるような作品ではあかんよ!

でも、俺は、結果的に、あんまし楽しめるものも書けなかったけど、ほんと、これは、しどい(ひどい)です
でも、このレベルが俺らしいのかもしれない。
23年ぐらいやって、戦績は一次通過が2回、あとは全敗です
自信作はことごとく負けました

とりあえず、本日から五日間、公開しますので、通勤、通学のお供に、待ち合わせの暇つぶしに、読んでいただければ幸いです。
ムリに読まずとも途中下車してください

それでも、三月は五黄土星はいいと書いてあるので、新作へ向けてがんばります


前置きが長くなりましたが、全五回で公開します。


タイトル「SF小説じゃない!」

「第一回」

〇オフィスビルの外観
  休日で街は賑わっている。
  表参道のオフィスビル。

〇同・オフィスビルのフロアの一角
  奥野玲子(52)は、試作品の服をマネキ
  ンに着せて出来映えを見ている。
  離れたところから、奥野はるか(20)が
  見ている。
玲子「いいわね、悪くない」
  玲子は、はるかの方を見て
玲子「どう、はるか?格好良くない?」
はるか「格好いい」
玲子「着てみる?」
はるか「いいの?」
玲子「いいわよ。サイズは全てあなたのサイ
 ズなんだから」
  玲子はマネキンから服をとり、はるかに
  着せる。
  そして、玲子は眺める。
玲子「いいじゃない。とっても似合ってる。
 格好いいわ。どう?」
はるか「うん格好いいと思う」
玲子「(満足げな顔)」
はるか「でも、ほんとに格好いいのはママの
 方だよ」
玲子「どうして?」
はるか「だって、こないだまで普通の主婦だ
 ったのに、デザイナーズコンテストで優勝
 して、ファッションデザイナーに華麗に転
 身しちゃうんだから」
玲子「(苦笑いしながら)華麗にっていって
 も、年齢や経歴を詐称して潜り込んだだけ
 よ」
はるか「でも、才能がなければ出来ないわ。
 ママはそれだけ若い人にも負けない才能が
 あるってこと。才能があればいくつになっ
 ても夢を叶えることが出来るということを
 身をもって教えてくれたんだから、ママは
 私の憧れだわ」
玲子「(照れて笑いを浮かべて)恥ずかしい
 わ。面と向かって言われると。でも、私が
 こうやって好き勝手出来るのも、あなたが
 立派に成長してくれたおかげよ。だから、
 私は何の心配もなく、こうして好きなこと
 が出来るんだから」
はるか「……」
玲子「(照れて)いやだわ。親子で褒めあっ
 てる」
  はるかと玲子は吹き出す。
はるか「今日も遅くなるの?」
玲子「発表会までは遅くなるわ。パパにもそ
 う言ってあるから」
はるか「じゃ、早く帰って、たまには私がパ
 パに手料理でもごちそうするか」

〇自宅・玄関(夕方)
  はるかが、買い物袋をもって帰ってくる
  と、中から笑い声が聞こえる。

〇同・居間
  居間には、奥野郁夫(59)と児島純子 
  (20)がいる。
  純子は缶ビールを飲んで、顔を真っ赤に
  して郁夫にもたれてゲラゲラ笑っている。
  郁夫もつられて笑ってる。
  そこへ、はるかが入ってきて、
はるか「なに盛り上がってるの?」
純子「あ、はるか、おかえりらはい(郁夫の
 顔を見て)おかえりらはいだって。もうろ
 れつがレロレロだわ」
  純子と郁夫は笑う。
はるか「なに、随分ご機嫌ね」
純子「今日、おじさんにテニス教えてもらっ
 たの。でもね、サーブが全然コートに入ら
 ないのよ。みんな明後日な方ばっか飛んで
 っちゃって、そのたびにおじさんが謝りな
 がら取りに行くの。それがもう可笑しくて
 (キャッキャキャッキャと笑う)」
郁夫「純子ちゃん。わざとやるんだよ。オー
 バーサーブじゃ入らないから、アンダーサ
 ーブでいいっていうと、アンダーサーブで
 も思いっきり打つからみんな他のコートに
 飛んでちゃって、ほんと球拾い大変だった
 よ」
  郁夫はそういうもイヤな顔はしてない。
純子「(キャッキャキャッキャと笑う)」
はるか「なんだ、楽しく過ごしてたのね」
純子「良かったら食べる?冷めちゃってるけ
 どもんじゃ焼き」
  テーブルの上のホットプレートに見栄え
  の悪いもんじゃ焼きがある。
はるか「(断る)いい。それより、晩ご飯ど
 うする?」
郁夫「今日はいいや。腹減ったらお茶漬けで
 も食べるよ」
はるか「そう」
純子「なに茶漬け?それって私に早く帰れっ
 てこと?お前は京都出身か!」
  純子は郁夫の胸にチョップをする。
  そして、笑う。
郁夫「純子ちゃん。ちょっと飲み過ぎだよ」
はるか「車出すから、家まで送ってこうか?」
純子「いいよ。歩いて帰るから」
  純子は吐き気を催す。
はるか「車で送るよ」

〇マンションの外観
  はるかの運転する車がマンションの前で
  止まる。

〇同・車中
はるか「着いたよ」
純子「あんがと」
はるか「(ふと呟く)パパと仲が良いのね」
純子「仲いいですよ。知らなかった?」
はるか「知らなかった」
  純子は真顔になる。
  そして、前を見つめて独り言のように呟
  く。
純子「そうね。言わないのは卑怯だね。私も
 こそこそするのイヤだし、いずればれるこ
 とだから」
はるか「?」
  純子は、車のドアを開けて、車から降り
  る。
  そして、中にいるはるかに向かっていう。
純子「明日の8時。駅の入り口にパン屋があ
 るでしょ?そのイートコーナーの窓側の席
 で待ってて」
はるか「イートコーナー?」
純子「そしたら、色々分かるから」
はるか「?」
純子「じゃ、ありがと」
  純子は、車のドアを閉める。
  はるかは、純子がマンションに入ってい
  くのを見送る。

              つづく



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