クリムトの名画、数奇な運命

昨日より寒くなりそう、島岡美延です。
美術館巡りにいい季節ですね。
クリムトのあの名画、実に数奇な運命をたどっていました。
映画『黄金のアデーレ　名画の帰還（27日公開）』をご紹介します。
アメリカに暮らすマリア・アルトマン（ヘレン・ミレン）が、オーストリア政府を訴えるという、驚くべき裁判があった。
82歳の女性が何故…？
“オーストリアのモナリザ”と称えられ、国の美術館に飾られてきたクリムトの名画「黄金のアデーレ」の返還要求。
伯母アデーレの肖像画は、第二次大戦中にナチスに略奪されたもので、正当な持ち主である自分に返してほしいという主張だった。
マリアの友人の息子で駆け出しの弁護士ランディ（ライアン・レイノルズ）とともに裁判の作戦を立てるも、オーストリア政府は、真っ向から反論。
大切なものを奪われ、祖国を捨てたマリアには、クリムトの名画より本当に取り戻したいものがあった…。
国を相手に奇跡を起こす感動の実話。
その名画は、今、アメリカのある場所に展示されています。

250匹の犬が疾走する映像

不安なのはパリも各国も、島岡美延です。
やられた側は忘れないのが人間、なのか…、果たして、動物は？
“本物の犬たちがブダペストの街を疾走する”映像は言葉を失うほど圧巻！
映画『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲（21日公開）』をご紹介します。
カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門のグランプリとパルムドッグ賞のW受賞の快挙を成し遂げた衝撃作です。
雑種犬に重税を課すという悪法が施行された、とある街。
13歳のリリは、離婚した父親の家で、しばし暮らすことになり、愛犬ハーゲンを捨てられてしまう。
必死で探し回るリリ。
一方で、ハーゲンは安住の地を求めて街を彷徨う。
人間に捨てられ、裏切られて、施設で虐げられてきた“人類最良の友＝犬たち”を従えて、ハーゲンは人間に対して反乱を起こす！
そして、その時、リリは…。
犬たちの場面は、表情や鳴き声から“会話”が伝わってくるよう。
出演した250匹の犬は、ほぼ保護施設から集められ、撮影後、すべての犬が里親に引き取られたとか。

自転車は「車両」です！

雨で昼に向けて気温が下がりそう、島岡美延です。
先日、危険な自転車運転で、東京都内初の有料講習が必要な人が検挙されたと報じられました。
大阪では、9月に初、今日にも二人が受講予定とか。
改正道路交通法で「3年以内に2回の違反で有料講習」となりましたが、1ヶ月足らずで2回検挙された、などと聞くと、「違反の常習者」だと思ってしまいます。
近所に、車道寄りの歩道を舗装の色を変えて、自転車も通れるようにしている場所があります。
ガードレールの内側は“安全”という余裕からか、スマホを操作しながら走る自転車をよく見かけるのです。
ニュース報道だと、検挙された人は20～40代男性のようですが、スマホ操作をして自転車に乗っているのは、母親もかなり多いです。
子ども用のイスに我が子を乗せて、ふらつきながらスマホ操作…。
安全をおろそかにして、効率的な時間の使い方でもなんでもありません。
とにかく、歩行者を危険にさらさないで下さい。
あなたが乗って、歩道を走っているのは「車両」なのです。

ブログから始まる出会いは

暖かくも天気は下り坂、島岡美延です。
“障害”をどう受け止めるのか、恋愛映画で考えてみませんか？
映画『レインツリーの国（21日公開）』をご紹介します。
『図書館戦争』シリーズなどの有川浩の原作。
クリスマスシーズンにどうぞ。
高校時代に好きだった本の結末をネットで調べるうち、「レインツリーの国」というブログにたどり着いた向坂伸行（Kis-My-Ft2玉森裕太）。
管理人の人見利香（西内まりや）とメールでつながり、顔もわからない彼女にどんどん惹かれていく。
会いたいとメールしても拒み続ける彼女には、秘密があった。
ようやく会えたのに、彼女が感音性難聴であることを隠していたため、誤解が生まれたり、お互いを傷つけあってしまう二人。
本当の“障害”を乗り越え、恋を実らせることは出来るのか…。
障害がある＝特別な人、ではなく“普通の一人の女性”として見てほしい、という想いが痛いほど伝わってくる物語。
レインツリー（アメリカネムノキ）の花言葉は“胸のときめき”！

カッコつける必要がない場所

小春日和になりそう、島岡美延です。
気温も天気もめまぐるしい週末でしたが、土曜日には高校のクラス会へ。
去年、初めて行われた「高1のクラス会」。
15歳で出会って、ほとんどの人が2年以降のクラスがバラバラになって、進学、就職、結婚、子育てをどのように経験して現在に至ったか…、出席した全員がスピーチしたのが昨年の再会でした。
「変わってないね！」という会話で盛り上がり、「女子は上手に？化粧するようになっていた」という当たり前のことに気付いた昨年。
今年は、女子の幹事が私で、自然に司会もしたり。
新しい参加者を含め、1年ぶりの再会で話は尽きなかったのですが、「カッコつける必要がない場所である安心感」がさらに広がっていたことを“発見”。
外見はどうであれ（？）、同じ歳である仲間たち。
仕事関係者には言えないという病気について語り、「みんなも検診に」と促す人、去年のスピーチに刺激を受けて、何かを新たに始めた人も。
先生もお元気で、来年の再会が今から楽しみなひと時でした。

“表情”こそ印象に残る

パリで信じがたい同時テロ、島岡美延です。
明日からの予定だった妹のフランス出張は延期に…。
さて、今月の姿勢テーマ『本番の舞台は笑顔（表情）が伝える』を意識していますか？
先日のバレエの発表会で、多くの人に「楽しそうに笑顔で踊っていた」と言ってもらえてひと安心。
とはいえ、発表会の経験を重ねてきたからこそ、出来るようになった“表情への配慮”。
先生たちがよく言うのは「怖い顔で踊らないで」という指摘。
全く同じように踊っているのに、こわばった表情だと、自信がなさそうとか、失敗したかのように見えてしまうものなのです。
人間は、思っている以上に、相手の表情を優先してものごとをとらえています。
例えば、口では“ありがとうございました”と言う店員の表情や態度から、「なんか感じ悪い」などと思ったことはありませんか？
“本当に申し訳ありませんでした”と記者会見する人の表情から、全く反省や謝意を感じないことも珍しくないですね。
「表情は雄弁に語ってしまう」ことを意識しましょう。

『星の王子さま』のその後

冷たい雨の週末に、島岡美延です。
1943年の出版以来、1億4500万部以上、サン＝テグジュペリの永遠の名作『星の王子さま』。
砂漠に不時着した飛行士と小さな王子との出会いと別れ…。
サン＝テグジュペリ・エステートが初めて許可した「その後の物語」が誕生！
映画『リトルプリンス　星の王子さまと私（21日公開）』をご紹介します。
CGアニメーションをぜひ3Dで。
勉強漬けの毎日を送る9歳の女の子が、名門校の学区内に引っ越して来たら、隣には風変わりなおじいさんが住んでいた。
ある日、隣から飛んできた紙飛行機に“小さな王子の物語”が書いてあり、女の子は、おじいさんに続きを聞きに行く。
不思議な友情で結ばれていく二人。
王子に会いたいという彼のため、女の子はプロペラ機に乗って、王子を探す旅に出る…！
おじいさんが話す“王子の物語”は、絵本の世界が、味わい深い質感で飛び出したかのよう。
「大切なものは、目に見えない」――その本当の意味を知るために、一緒に旅をしませんか。

劇場って、怖いかも

冷え込んだ朝、島岡美延です。
劇場の裏側には、何か秘密がある…？
映画『劇場霊（21日公開）』をご紹介します。
『女優霊』から20年。先日のラジオに中田秀夫監督が登場。
『リング』など、傑作ホラーを生み出してきた監督は、優しい眼差しで“想いの重さ”について語ってくれました。
気鋭の演出家（小市慢太郎）の新作舞台は、若さを保つため少女の生き血を浴びていた、実在の女貴族エリザベートの物語。
若手女優の沙羅（AKB48島崎遥香）や香織（足立梨花）は端役で出演することに。
ある日、スタッフの女性が謎の変死。
直後に、主演の葵（高田里穂）が転落事故。
葵の降板で急遽、沙羅は主演に抜擢されるが、舞台上で等身大の人形が動くのを目撃し、稽古を続けられなくなる。
劇場にただならぬ気配を感じた美術スタッフの和泉（町田啓太）と沙羅は、人形作家（中村育二）を訪ねる。
一方、開幕目前の劇場では新たな悲劇が…！
“ホラー苦手”という人も大丈夫。
ただし、夜中の劇場に1人で行ってはいけません…。

おバカのコンビ、20年後の復活

今週末はクラス会、島岡美延です。
年月を経て再会する友達に何を言う？
映画『帰ってきたMr.ダマー バカMAX!（20日公開）』をご紹介します。
コメディの歴史を変えた（！）『ジム・キャリーはMr.ダマー（1995年）』のコンビが同じキャストで復活。
監督はもちろん、ピーター&ボビー・ファレリー兄弟（『メリーに首ったけ』など）。
おかっぱ頭のロイドと長髪のハリーのあまりにもおバカなギャグ、健在！
ロイド（ジム・キャリー）は、20年前の失恋のショックで、精神病院で無反応の生活を送り、ハリー（ジェフ・ダニエルズ）は、甲斐甲斐しく世話をしていた。
そんなある日、ハリーが腎臓移植が必要な病気だと打ち明けると、ロイドは“病気のフリ”をしていたと告白。
20年ぶりに大笑いして、友情を取り戻す“ダマー（すごいバカ）”な二人。
かくして二人は、腎臓移植のドナーとなりうる血縁者を探すうち、「ハリーに娘がいた」という衝撃の事実を突き止める…。
20年たっても身体を張った珍道中です。

「忠臣蔵」の心、世界へ

久々の秋晴れに、島岡美延です。
「忠臣蔵」の精神をハリウッドで活躍する日本人監督が描くと…。
映画『ラスト・ナイツ（14日公開）』をご紹介します。
忠臣蔵を題材に“最後の騎士”の物語を書いたのはカナダ人。
それに感銘を受けたのは『CASSHERN』などの紀里谷和明監督。
総勢17か国に及ぶキャストとスタッフによる壮大な世界観、誕生です。
とある封建国家の領主バルトーク卿（モーガン・フリーマン）は、不正が横行する国の未来を憂いていた。
騎士団のリーダー、ライデン（クライヴ・オーウェン）を後継者に指名し、都へ赴く。
悪徳大臣ギザ・モットの策略により、正義を貫こうとしたバルトーク卿は命を落とす。
さらに領地没収、バルトーク卿の妻と娘も追放。
騎士団たちが、平民になってギザ・モットへの復讐の機会をうかがう一方、ライデンは酒場に入り浸り。
果たして、忠誠を誓った主君の不当な死に、彼らは立ち上がるのか…？
味方をも欺くライデンの計画、雪の中のクライマックス、お見事！