両作品とも通勤電車の中で読むと、丁度良い短編集でした。
『青空の卵』(坂木 司:著)の感想。
収録作品:『夏の終わりの三重奏』『秋の足音』『冬の贈り物』『春の子供』『初夏のひよこ』というように、季節と登場人物がバトンされていきます。
どうも、この作品の主人公である坂木司と引きこもり探偵ことプログラマーの鳥井真一の二人の肉親愛にも近い友情が理解しにくくて、ちょっと重かった。
坂木の叙述の中で『彼は僕という一神教の熱烈な信者だ。』というフレーズがある(というより似たような文章が沢山出てきます)のですが、そういう友情関係がわからない性格だから?
私が『友、遠方より来たり。又楽しからずや。』な関係の方が好きで『親友』という感覚さえわからないタイプだからかも知れません。
そこを除けば文章も綺麗で、泣かせる部分もあり、キャラクターもよく出来ていてミステリーとしては上手くまとまっています。
ほとんどの人が善意です。
でも、気持ちが上手く伝わらない、伝えられない人々。
その気持ちのすれ違いを鳥井が謎を解くことによって、伝えあえるというパターンが大半。
気持ちがスッキリしているのは『えいちゃん』こと木村栄三郎と巡査の小宮君くらい?
皆が皆これほどナイーブだと生き辛い気がしますが、いじめによる自殺報道など見ているとそういう時代なのかも。
『裏京都ミステリー ぶぶ漬け伝説の謎』(北森 鴻:著)
収録作品:『狐狸夢』『ぶぶ漬け伝説の謎』『悪縁断ち』『冬の刺客』『興ざめた馬を見よ』『白味噌伝説の謎』
北森さんは大好きな作家なので、こういうバカミスも借りてしまいます。(~_~;)
同じ裏京都ミステリーの『支那そば館の謎』を借りた時に、このシリーズはもう借りないかもなどと思っていたのですが、『北森鴻』と聞くと読まずにいられないファン心理。(-_-)zzz
読むと雑学が増えます
『桜宵』などに出てくる「香菜里屋」のマスターや『メイン・ディッシュ』のミケさんが作るようなちょっと洒落たお料理も相変わらずそそります。
でも、『狐闇』の陶子や『蝕身仏』の蓮丈那智や三国に早く会いたいです。
ということで、両方とも3つ(5つ☆が満点)
この二つを同じ採点にしてしまうのは心苦しいのですが、やっぱり好きな作家さんは強いです。(^_^;A
きちんとしたミステリーが読みたい方には『青空の卵』がお勧め。
裏京都シリーズでは、『興ざめた馬を見よ』に贋作が出てくるのでミステリーぽいかも。
『青空の卵』(坂木 司:著)の感想。
収録作品:『夏の終わりの三重奏』『秋の足音』『冬の贈り物』『春の子供』『初夏のひよこ』というように、季節と登場人物がバトンされていきます。
どうも、この作品の主人公である坂木司と引きこもり探偵ことプログラマーの鳥井真一の二人の肉親愛にも近い友情が理解しにくくて、ちょっと重かった。
坂木の叙述の中で『彼は僕という一神教の熱烈な信者だ。』というフレーズがある(というより似たような文章が沢山出てきます)のですが、そういう友情関係がわからない性格だから?
私が『友、遠方より来たり。又楽しからずや。』な関係の方が好きで『親友』という感覚さえわからないタイプだからかも知れません。
そこを除けば文章も綺麗で、泣かせる部分もあり、キャラクターもよく出来ていてミステリーとしては上手くまとまっています。
ほとんどの人が善意です。
でも、気持ちが上手く伝わらない、伝えられない人々。
その気持ちのすれ違いを鳥井が謎を解くことによって、伝えあえるというパターンが大半。
気持ちがスッキリしているのは『えいちゃん』こと木村栄三郎と巡査の小宮君くらい?
皆が皆これほどナイーブだと生き辛い気がしますが、いじめによる自殺報道など見ているとそういう時代なのかも。
『裏京都ミステリー ぶぶ漬け伝説の謎』(北森 鴻:著)
収録作品:『狐狸夢』『ぶぶ漬け伝説の謎』『悪縁断ち』『冬の刺客』『興ざめた馬を見よ』『白味噌伝説の謎』
北森さんは大好きな作家なので、こういうバカミスも借りてしまいます。(~_~;)
同じ裏京都ミステリーの『支那そば館の謎』を借りた時に、このシリーズはもう借りないかもなどと思っていたのですが、『北森鴻』と聞くと読まずにいられないファン心理。(-_-)zzz
読むと雑学が増えます
『桜宵』などに出てくる「香菜里屋」のマスターや『メイン・ディッシュ』のミケさんが作るようなちょっと洒落たお料理も相変わらずそそります。
でも、『狐闇』の陶子や『蝕身仏』の蓮丈那智や三国に早く会いたいです。
ということで、両方とも3つ(5つ☆が満点)
この二つを同じ採点にしてしまうのは心苦しいのですが、やっぱり好きな作家さんは強いです。(^_^;A
きちんとしたミステリーが読みたい方には『青空の卵』がお勧め。
裏京都シリーズでは、『興ざめた馬を見よ』に贋作が出てくるのでミステリーぽいかも。