一本の丸太→どのように製材したか→製材した材は何に使われたのか
こんな専門的な話?と思う方もいらっしゃるかも知れませんが
日常でいうと一本の大根を想像してみてください。
葉は漬物、青首は大根おろし、中央はふろふき大根、
下の細い部分は味噌汁の具、皮はキンピラ。など
一本の大根を適材適所に使い、料理をすると美味しいし、経済的です。
木も同じようなことがいえます。
▲山武杉(市場で購入したとき、1/2にきっていました) 木材市場で80,000円/1本で仕入れました。
今回の古民家改修では、この山武杉を建具に使うことにしました。
この丸太を知り合いの製材で下の写真のように荒挽きしてもらい、
倉庫で乾燥させていました。
▲図①と②の柱 2本
(4m×18cm×18cm角(芯去り))×2本
▲この形状が4本
この4本の材を更に丸京建設様の
製材所で上の絵のように製材してもらいました。出来た柾目板が下の写真。
一般に、なぜ柾目を建具につかうのか?というと
柾目は木の収縮が少なくないので狂いが少なく、隙間が空いたりしないからです。
きれいでしょ。山武杉に心底惚れてしまいました。
いつの日か絶対、原木市場で最高の丸太を仕入れてやる。
▲2階寝室。布団収納の折り戸2枚組
▲仕事部屋の書類収納ドア 1枚
▲屋根裏収納部屋 ドア1枚
▲トイレ引き戸1枚 脱衣所及び洗面所の引き戸1枚
▲子ども部屋 押入れ2枚
▲仕事部屋に入る引き戸 1枚
▲ウォークインクローゼットに入る引き戸 2枚
▲子ども部屋へ入るドア×1枚 寝室に入るドア×1枚
▲食堂の出窓下 収納引き戸×4枚
以上です。
柱2本は今回の家では使いませんでした。
製材の費用は建築費とゴッチャになってしまいはっきりとは分かりませんが、
数万円程度でしょう。おそらく残った柱などで製材代は賄えると思います。
ですから、長さ4mの柾目板約30枚で原価80,000円程度につきました。
あくまでも原価なので販売するとなるともっとしてしまいますが・・・。
いかがですか?
こういう柾板を特注すると結構高くつくので、
良い丸太さえ見極められればありでしょう。
最近は、ここまでこだわる人は少なくなっているけれど、
凄く楽しいですよ。多少リスクはありますけどね!