中川輝光の眼

アトリエから見えてくる情景
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伝承遊び・あやとり2(中日新聞記事から)

2007-03-26 | 文化を考える

伝承遊び・あやとり2(中日新聞記事から)

以前、このブログでとりあげた「あやとり」について再度書きます。私の若き頃、「あやとり」の造形的な美しさに魅せられて、抽象作品を制作するのにその要素を取り入れてきました。それで「あやとり」には人一倍愛着があります。以前取り上げたのは、「あやとりは日本独自の伝承遊びではなかった」を、このブログで伝えました。今日はこの記事にもあるように、「あやとり」のおもしろさについて書きます。左右の10本の指に操られ、抽象的な形が次々と変化する。そのスピード感と繰り返しのおもしろさが、「あやとり」にはあります。2人以上で遊ぶ時に、その魅力は際だちます。私が見ていたものは、その抽象的な形に、次々と具象的な名前が付いていくことです。橋や田・はしごなどは見たままですが、動物などはまさにイメージでしかないものです。「おりがみ」のようにイメージしたものに近づけていくものと違い、できた形にイメージを与えていくことに興味を覚えました。考えてみれば私たちの創作行為は、「おりがみ」のようでもあり「あやとり」のようでもあるのです。そうです、私たちの発想の多くは「遊び」から生まれるのです。



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