中川輝光の眼

アトリエから見えてくる情景
paraparaart.com ArtDirector

『ヒヤシンス・ブルーの少女 』わたしの推奨映画

2007-09-05 | 映画・TVを見る
ヒヤシンス・ブルーの少女

NHKBS2 9月13日(木)午後9時00分~10時40分

1670年、デルフト。画家ヨハネス・フェルメールは、絵を描けないほど困窮していた。妊娠中の妻カタリーナは、一家を嫌う暴力的な兄ウィレムの影に怯えている。そんなカタリーナを気遣う優しい娘マフダレーナは、密かに父に絵を教えてもらいたいと望んでいた。
すべての夜と違う夜
17世紀オランダの画家フェルメールをモチーフにしたオムニバス・ストーリー。
アメリカの小さな高校に転任してきた美術教師リチャードは、風変わりな歴史教師コーネリアの自宅に招待される。そこで見せられたのは、世に知られていないフェルメールの絵だった。真作であることを疑うリチャードに、コーネリアは本物であると証明するため、過去にその絵を手にした人々をめぐるストーリーを語り始める。
1880年、オランダ・フレーラント。初老期を迎えたローレンスは若いころの恋人タンネケの思い出が詰まった絵を大事にしていた。ローレンスの絵への思いに気づいていた妻ディフナは、その絵を娘への結婚プレゼントにしようと言い出す。
 
1717年、フローニンゲンの農村。大洪水に見舞われて、サスキアの家も浸水していた。貧しい農夫の夫ステインは農地と食料の心配をしていたが、サスキアはそんな質素なだけの生活に一抹の寂しさを感じていた。そんなときボートに残された絵と赤ん坊を見つける。
 
1716年、デルフザイル。机上の空論に嫌気がさしたアドリアーンは大学を辞め、おばのリカの家にやってくる。その途中で、町の広場でさらし台にかけられている小間使いのアレッタと出会う。
 
1942年、ナチス占領下のアムステルダム。ユダヤ人のトビアスの一家は、当時違法である伝書バトを飼っていた。ユダヤ教の過ぎ越しの祭りを迎えていたその日、トビアスと父ソルは手紙たずさえ戻ってきたハトを見つける。

画家フェルメール

1932年、オランダ南部の古都デルフト生まれ。オランダを代表する画家のひとりで「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」「牛乳を注ぐ女」などの作品が有名。19世紀に再評価され、世界に広く知られる存在となるが、その生涯については不明な部分が多い。寡作の画家で、フェルメールの作品とされるものは世界中に40点足らずしかない。